本書は、まず「凡例」の説明から始まる。この本で使っている「特許」の定義(「実用新案」も含めている)、この本での引用の規則などが几帳面に書かれている。さらに特許制度の基礎知識について、必要十分なレベルで説明。タイトルから持っていた印象とは違う意外な入りだが、好感と期待を持った。
いくつかの「特殊」な
...続きを読む特許が紹介されているが、その中には、小室哲哉、松本智津夫(麻原彰晃)、大仁田厚、鈴木その子、鈴木大地、などの有名人特許(出願のみで成立していないものも含む)や、永久機関、全ての病気を治す「神薬」、発ガン物質を消失させるタバコ、的中する馬券を買う方法、バレーボール特訓機、オネショ防止装置、などのトンデモ特許などがある。
著者は、特許登録DBを調査するだけでなく、出願者へ直接アクセスしてウラを取っている。電話の問い合わせなので、お金はかからなかっただろうけど。
ビジネスモデル特許や遺伝子特許、サブマリン特許、弁理士業界の話など合間合間に挟まれるコラムが意外にためになる。ちょっとふざけているところがあるが、それも含めての好著。
しかし、漫才人形の特許をパナソニックが出願し、UFO推進装置の特許をNECが保有しているとは...