漫画ってのは、表紙だけを見て買うべきじゃないな、と思った
いや、当たりではあるのだ、文句なく
だが、恥ずかしながら、私はこの『線上の犬』をてっきり、人間と人外の恋模様を描いたBLかと思って購入を決めたのだ
BLコーナーに置かれていた、ってのはつまらない言い訳にしかならない
期待は裏切られこそしたが、
...続きを読む感想を書きたくなるくらいの面白さはストーリーにあった
絵柄こそ、どちらかと言えば女性向けなようだが、話は結構、骨太
アクションシーンこそないが、男でも楽しめる人は楽しめそうだ、と思った
適切な例えになっているか、は不安だが、『デビルズライン』(花田陵)と『真夜中のオカルト公務員』(たもつ葉子)の丁度、真ん中に置きたい作品。私は特に気にならなかったが、『実は私は』(増田英二)よりもコメディ感は乏しいので、吸血鬼が主役を張る漫画で一番なのは『実は私は』だ、と信じて疑っていない人には少し合わない可能性はアリかな
堅物で心のガードが頑強な人間の松葉と、人間に憧れる優しい吸血鬼のネイトが相棒として、少しずつ、互いを理解していき、種族の壁をブチ破る絆を結んでいく過程が丁寧に描かれている
松葉の『願望』が叶ってしまうのが思った以上に早いな、と思いはしたが、その消化不良感を吹っ飛ばすだけのラストになっているので、次巻は買う
この台詞を引用に選んだのは、ホント、純粋無垢なヤツの人たらしっぷりってのは厄介だな、と思ったから。こんな青臭い台詞を吐けるヤツを警戒するだけ馬鹿馬鹿しくなってしまいそうだ。友達ってのは理屈でなるもんじゃない