読む前に誤解していたが、著者の分散型エネルギーは、さまざまな再生エネルギーをどんどん開発して使いましょうという話のように受け止めた。
自分は、分散型エネルギーは防災という観点も含め、一定のエリア、特に中枢的な機能をもつ都心部について、様々なエネルギー源を組み合わせて、まさに地産地消型の自律的に
...続きを読むエネルギー供給を図ることが大事だと思う。
単に、いろいろエネルギーを再生エネルギーにしましょうといっても、今はやりの太陽光発電は、圧倒的に発電単価、建設単価が、従来型のエネルギーだけでなく、バイオマスや水力、風力よりも高いことから、必要性を説明できない。
むしろ、一定の中枢エリアについて、大地震のときにも自律的にエネルギーを確保できるシステムとして、国が考えなければいけない課題だと思う。
現在の遠方から送電コストをかけて電力を送電するのではなく、できるだけ消費地に近いところで、現在の技術水準では、ベースはコジェネレーションで確保しつつ、再生エネルギーも用意しておく、技術革新が進んで低コストで大容量の電力が供給されてくれば、CO2をださない再生エネルギーへシフトしていくことかと思っている。
単に、防災、都心部の中枢機能の維持といった政策目的なしに、いろいろな再生エネルギーを全国のあちこちで使いましょうというのは、気分のよいメッセージだが、それで、国民に電力料金を上乗せする理由になるのだろうか。
低炭素も大事だが、まず、電気代安くしてよ、そんなに電気代高いのなら、海外に工場だすよ、という市場の声にも耳を澄ましておく必要がある。