≪2023年11月号≫月刊 書店員すず木

≪2023年11月号≫月刊 書店員すず木
この道10年以上のプロ書店員・すず木です!
前月に配信された新作マンガで実際に読んで面白かったものの中から<少年・青年マンガ><少女・女性マンガ>それぞれ1作品を勝手に「今月の書店員すず木賞」としてご紹介!

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今月の書店員すず木賞

少年・青年マンガ

      • この世は戦う価値がある 1

        この世は戦う価値がある 1

        2万RT10万いいねの超話題作 第1集! 伊東紀理(いとうきり)、社会人3年目。 積まれるエナドリ、仕事不調、 セクハラ職場にモラハラ彼氏。 「人の役に立ちたい」一心で 生き抜く日々に、一通の封書が届く。 そこに入っていたのは1枚のカード。 それは、彼女が自由に生きる権利となった。 25歳...

        くそったれな人生を「決算」する!!いつでも持ち歩いて何度でも読み返したくなる人生やりなおしストーリー!!

        主人公の伊東 紀理(いとう きり)はパワハラ&セクハラが横行する職場で次々と仕事を押し付けられ、さらにプライベートではモラハラ彼氏に振り回される…という最悪な日常を送っていました。
        彼女の思いはただひとつ。
        「役に立つ人間になりたい」
        それは過去の家族に対するトラウマからの思いでしたが、頑張って頑張って頑張った結果、体も心も限界を突破してしまいます。
        死を覚悟した紀理でしたが臓器移植カードを手にしたことで、死んでから役に立てるのであれば今は好きに生きようと決意するのです。
        こうして始まった紀理の人生「決算」、一体どうなるのか…!!
        今までに「人生やりなおしたいな…」と思ったことはありませんか?
        それか「自分の好きなように生きてみたいな」と思ったことはありませんか?
        この作品は一度でもそう思ったことある方に是非読んでいただきたい作品です。
        (もちろん思ったことがない方にも読んでいただきたい!)

        それまで紀理を追い詰めてきた職場への反逆や、紀理をぞんざいに扱ってきた彼氏への報復など、読んでいてスカっとします!
        死んでから臓器提供によって人の役に立つのであれば、それまでの人生は好きに生きたっていいじゃないか!という彼女の振り切りは身勝手なようではありますが、いっそ清々しく憧れを感じます。
        「私は幸せを探すために全部を捨てたんじゃない。」
        「確認したいんです。その先の景色を。私の人生に価値はあったのかを。」
        そう言い切った彼女の表情の強さに心を鷲掴みにされました。

        やりたいことを一つずつやっていく紀理ですが、その途中で新たな出会いや過去の振り返りもあり、自暴自棄で行動しているわけではなく決算の過程で受ける変化すらも味わいつくそうとしている貪欲さを感じます。

        彼女がどう変化していくのか、決算の先に何を見出すのか…一緒に確かめてください。

少女・女性マンガ

      • 傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~(1)

        傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~(1)

        幼い頃、あやかしに攫われ体に妖印を刻まれたことで、一族の人間たちから「傷モノ」と虐げられてきた菜々緒。予定されていた白蓮寺家の若様との婚姻も従姉の暁美に奪われ、妖印を隠すため猿面をつけさせられて、惨めな生活を送っていた彼女はある日、紅椿家の若き当主・夜行と出会う。 とある事件により面が外れ夜行...

        これまでは西洋風な令嬢が人気でしたが、昨今“和風令嬢”がアツイ!!虐げられ和風令嬢の異能ファンタジー!!虐げられからの溺愛への流れに注目です!!

        大和皇國の陰陽五家のひとつ白蓮寺家 次期頭首である白蓮寺 麗人(びゃくれんじ れいと)の許嫁であった菜々緒(ななお)。
        ある日、猩猩という猿の姿をしたあやかしに攫われ妖印を刻まれてしまいます。
        傷モノとされてしまった菜々緒は婚約を解消され、里の人全員から虐げられることに。
        猿の面をかぶり粗末な身なりで飼い殺しにされる日々でしたが、嫁探しに訪れていた紅椿家 新当主に見初められ、紅椿家に嫁ぐことに。
        しかし“皇國の鬼神”と呼ばれる紅椿家の当主 夜行は呪われた体質で…。
        加熱する令嬢ブーム。中でも“虐げられ令嬢”は鉄板の人気ジャンルです。
        今までは西洋風の虐げられ令嬢に注目されがちでしたが、ここのところ“和風虐げられ令嬢”への人気が高まってきています。
        そこにきて登場した今作!注目しない手はありません!!

        注目していただきたいのが、キャラクターの表情です。
        菜々緒の可憐でありながら悲壮感が漂う儚げな表情、夜行の自信に溢れながらもどこか切なげな表情…!!
        ふたりの目線にドキっとしてしまいます。
        さらに美麗な絵で描かれる怪しげな世界にうっとりすること間違いなし!

        虐げられ令嬢系のだいご味と言えば、不遇な境遇からどう幸せになっていくのか…!?というところですが、夜行は割と最初からトップスピードで菜々緒を溺愛します。
        ただこの物語は恋愛要素に加え異能ファンタジー要素があるので予想外の障害が発生し「菜々緒はどうなってしまうの!?」と先が読めません。

        菜々緒と夜行 ふたりがどう支えあうのか、これからの溺愛展開に注目です!!

こちらもオススメ!!

惜しくも今月の書店員すず木賞からは漏れたものの、オススメの作品をご紹介!!

書店員すず木

最近の書店員すず木:櫻井敦司さんのご逝去に哀悼の意を表します。今まで本当にありがとうございました。
人生をかけて好きだったアーティストの訃報に落ち込んでおりましたが、年末進行と様々な企画が同時に動いておりかなり多忙な日々を過ごしております。
どんな企画かは…お楽しみに…!!

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