妻を帽子とまちがえた男

妻を帽子とまちがえた男

妻の頭を帽子とまちがえてかぶろうとする音楽家、からだの感覚を失って姿勢が保てなくなってしまった若い母親……脳神経科医のサックス博士が出会った奇妙でふしぎな症状を抱える患者たちは、その障害にもかかわらず、人間として精いっぱいに生きていく。そんな患者たちの豊かな世界を愛情こめて描きあげた、24篇の驚きと感動の医学エッセイの傑作、待望の文庫化。

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妻を帽子とまちがえた男 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    個性と多様性の本。

    冒頭にウィリアム・オスラーの「病気について語ること、それは『千夜一夜物語』のようなものだ。」という言葉が載っている通り、(本人や周囲の人には辛いこともあるだろうけど)出来の良い短編を読んでいる様な驚きや発見がある。

    身体の一部であったり神経や脳の機能が喪失したり過剰だったりで

    1
    2022年08月14日

    Posted by ブクログ

    何度繰り返し、この本を、読んだ事でしょう。
    人間の、精神に、興味がありました。自分が、精神の病を名付けられてからは、作者 オリバー・サックスの、変わった人々に対する温かいまなざしに、すがるような思いで、読みました。
     訳者 高見幸郎氏が、あとがきで、こう書いています。
     たしかにこれは、筆者の言うと

    1
    2021年02月16日

    Posted by ブクログ

    "ユニークな視点で、様々な症状を抱える患者たちを暖かいまなざしで見つめた本。
    脳への障害は、様々な症状を患者にもたらす。

    突然音楽が鳴りやまなくなったり
    自分の手足を自分のものと思えなくなったり
    即座に素数を答えることができる自閉症患者

    などなど
    人間という生き物、脳機能などの謎を浮き

    1
    2018年11月24日

    Posted by ブクログ

    脳は物語を紬ぎ、私達はそれを生きる。物語は無数にあり、それらはあくまで主観で語られるから、いつの時代も、どんなに科学が進んだとしても、他人の物語というのはあくまで抽象概念なのだ。だからこそ、魅惑的であり続ける。脳神経科医が彼の患者の症例を物語としてナラティブする、真摯で、そんな人の物語を愛する暖かい

    1
    2013年10月24日

    Posted by ブクログ

    人間をまず”普通の人間”たらしめている要素とは何なのか、また人間の本質について考えさせられる良著。
    この本はジャンルとして全くSFでもなく、量子力学でもないが、『酔歩する男』の血沼や小竹田のことを考えてしまう。

    0
    2022年07月24日

    Posted by ブクログ

    自然を見ると心が落ち着く理由がわかった。人は自然に対しては自分を作ったり、着飾ったりする必要がないからだ。このことからわかるように自分を作ることがいかに自然に反したことであるかがわかる。精神障害者の物語からたくさんの大事なことを学ぶことができた。
    また、障害の中には必ずしも外見にあらわれるものばかり

    0
    2012年02月12日

    Posted by ブクログ

    『レナードの朝』で有名なオリヴァー・サックスさんの著書。
    ここには、神経性の色々な病気の症例が載っている。割と難しい説明もあるのだけれども、生命というもの、脳と体の仕組みというものの複雑さや不思議さ、案外アナログなことに驚かされる。
    例えば、左側が、物理的にも概念的にも認識できなくなってしまったおば

    0
    2011年08月25日

    Posted by ブクログ

    妻の頭を帽子と間違えてかぶろうとする音楽家、からだの感覚を失ってしまった若い母親――不思議な症状をかかえる患者たちと、サックス博士の驚きと愛情に満ちた医学エッセイ。

    まず言いたいのは、人間の脳と体って、なんて不思議なんだろう!ということ。
    ここに収められた24のエッセイでは、どれも常識を覆すような

    0
    2011年08月05日

    Posted by ブクログ

    普通とは、健常者とは何なのか。
    幸福とは何なのか。
    子どもと一緒に暮らしている人にもおすすめ。

    チョムスキーと合わせて見ると一層考えさせられる。

    0
    2022年12月19日

    Posted by ブクログ

    ずっと読みたいと思ってたけど、なかなかページをめくれなかった本。「書店員 波山個間子」さんの漫画に出てきてて、興味をそそられて、ようやく読み始めました。他の人の読み方や感想をきいて、ぐっと本との距離が縮まりました! そうでなかったら、また違った感想だったと思います。

    0
    2022年03月14日

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