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ノンフィクション 11位
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「せめてお別れだけでもしたい」――いくら探しても見つからないという家族から依頼を受け、著者は山へ向かう。たとえ身近な低山でも、運命の分かれ道は登山道の随所に潜んでいるのだ。家族のケアをしながら丹念に話を聞き、プロファイリングで消えた足跡を辿る6つのエピソード。予防と早期発見に役立つコラム付き。
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Posted by ブクログ
登山をする者にとって遭難は、だれにでもどこででもいつでも起こりえると言えます。 作者は普段は看護師として、医療に従事されていますが、山岳行方不明遭難者捜索活動および行方不明者家族のサポートを行う民間の山岳遭難捜索チーム、LiSSの代表です。 普通、遭難の一報が入ると警察、消防などによる捜索が開始され...続きを読むますが、大体一週間ほど捜索をして見つからない場合、公的な捜索はひとまず打ち切りになるようです。 しかし残された家族は何としても見つけてあげたい、帰ってきて欲しいのです。 そこで中村さんの団体に声がかかります。 中村さんはまず、家族との面談を行います。 本人について、事細かに聞き取りをし、その人の性格、行動パターンなどを割り出します。 そのうえで、地形図を読み込み、実際現場に足を運び、遭難者の行動を想像したり、起こりうるすべてについて検証します。 こうして中村さんは何人もの遭難者を発見してきました。長い人は何年も経過したり、残念ながら生存の確率は低いですが、家族の元に戻るということで、ご家族の気持ちにも区切りがつくでしょうし、納得できるのだと思います。 本書を読んで改めて心したこと。 山岳保険はぜったい加入するべき、最近は電子機器の発達により、自分の居場所がわかるというのもありますが、 捜索には本当にお金がかかるということです。 そしてもう一つ心掛けていることは、青色の物を身に着けるということ、青色は自然界には存在しないので、山の中で目立ちやすく、もしもの時見つけてもらいやすいと聞きました。 そして山道具はとても丈夫なので、結構年数がたっても風化しないということです、上着の切れ端が枝に引っかかっていて、本人にたどり着いたということもあるそうです。 でもまずは、遭難しないことに日々注意を払うことです。
「山好きが山でなくなったのだから本望だ」。とは思わない。 自身も登山が趣味でよく山に登る。初めて登る山は不安が多い。何度か道に迷ったことがある。すぐにルートに戻れることが多いが、なかなか戻れずに右往左往し、パニックになるそんなとき、“遭難”の二文字が頭をよぎる。それはまさしく恐怖!である。 この...続きを読む本の中での遭難者は皆、山迷いや転落などの事故死である。即死状態であったかもわからないし、事故によって動きが取れなくなり、忍び寄る死への恐怖を感じながら家族への思い、導かれた山への思いもあれば、後悔も無念さもいろんな気持ちで数時間、あるいは数日を過ごしたことだろう。 本望でないにしても本人の好きな山、自然の中で迎えた死はどこか悲惨ながらもなにか厳粛さを感じてしまう。 自然は甘くないとか、自然が牙をむくなどという表現があるが、この本を読んでいてほのかに感じるのは、その山が拒絶ではなく、事故にあったその遭難者を穏やかに包み込んで追悼しているような気がしてくるのである。 遭難者の発見を待つ家族に対峙する救助隊には遭難者を見つけるというだけでなく、深い思いやりの精神をもって辛苦の時を乗り越えさせる役目もあることを知った。 とてもいいドキュメントを読ませていただいたし、深く心に残るとてもいい本でした。 ちなみにNHK-FMラジオの「山カフェ」で紹介されていたので読みました。
山岳遭難捜索の現実を読ませてもらいました。 生きている間に見つけるのがどれほど難しいのかよくわかる。 自分だけは遭難しないとは絶対に思わないで、できる限りの準備をして山に出かけたいと強く思った。
山歩きを始めた人、全員に読んで欲しい本。 山の怖さ、なぜ遭難が起こるのか、捜索の難しさがよくわかる。迷惑をかけないよう、登山を楽しもうと心に誓った。
山登りが好きな人が多いなぁ、と感じてたいたが、報道されるものだけでも相当なものだが、それ以外にも遭難は数知れず… 自分たちも危険に晒される救助隊の人たちって…公的機関の捜索の後にあるいは同時に活動する民間捜索団体の看護師の方の著作。発見を待つ家族との関わりから遭難者のプロファイリングをし、捜索の範囲...続きを読むを絞っていく手法に脱帽。 山登りに憧れるが、改めて怖さを感じた。
子育て終わりの頃から始めた山歩き・・いつの間にやらのめり込む登山者となった。 捜索にかかわっている専門家の目線より、素人だからこそ気づくというプロファイリングに舌を巻いた。 幾つか、私も歩いた場所があった事もあって息をつめて読み、遺体発見時の描写を頭に描きました。 一つ間違えば、私も同じ轍を踏んで...続きを読むいたことは想像に難くない。まして運命は天から見下ろす形で己に降ってくると日頃から感じている為、作中にも同様の事が書かれているのを読み色々考えさせられるものばかりでした。 中村さんの文筆力も惹きつけられるものであり、とても読み易く、伝わってくるものが大きいです。 山を愛し、歩いている方々にぜひともバイブルとして手元に置いて繰り返し読んで欲しい一冊だと思いました。
色々な書評で取り上げられていて気になって購入。 登山はほとんどしたことがないけど、こんなに危険が潜んでいるとは。 著者の中村さんの活動は本当に社会的意義がある素晴らしいものだと心が動かされた。
最初に出てきた「棒ノ折山」、以前ハイキングに行ったことがある山の名前でどきりとした。そこから、読むのが止まらなかった。ハイキングでもなんでも、山に登る人はぜひ一読してほしい。どんな山でも遭難する可能性があるし、ひとたび遭難すれば、家族の日常は一変する。帰らぬ人を待つ家族の気持ちにどう向き合うか、遭難...続きを読むした方がどんなことを考えていたか。新たな目線から見る「登山」に心が震えた。
面白かったと言ってはいけないのだろうけど、ミステリー小説のようでぐいぐいと引き込まれた。 丁寧に話を聞くことで行動が分かる。というか、やっぱり山では沢を降りないというのが大事だと改めて思う
NKHラジオ「石丸謙二郎の山カフェ」で、ゲスト出演していた著者のインタビューを聞き、本書を購入。中高年層などを中心に山歩きや登山がブームとなっている近年、いわゆる低山での遭難者、行方不明者が増えているという。その捜索を担う民間団体の代表が本書の著者。
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「おかえり」と言える、その日まで―山岳遭難捜索の現場から―
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中村富士美
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