プロフィール
- 作者名:月岡小穂(ツキオカサホ)
- 職業:翻訳家
『The Lost Fleet』(日本語訳タイトル『彷徨える艦隊』シリーズなどを翻訳を手がける。
配信予定・最新刊
作品一覧
-
5.0
-
-1~2巻1,320円 (税込)第一王家の〈不死の王〉たる銀河帝国の皇帝が即位して一万年。配下の八王家から、王位継承者の死霊術師とその首席騎士が召集される。皇帝がその治世で初めて、絶大な力と悠久の命を持つ側近リクトルの後継者を選ぶというのだ。第九王家の女剣士ギデオンは、幼いころから確執のある骨の魔術師〈聖なる娘〉ハロウハークとともに、第一王家の惑星へと向かうが……。ローカス賞、クロフォード賞受賞の死と魔法のファンタジイ
-
4.0
-
4.0
-
-
ユーザーレビュー
-
Posted by ブクログ
ちょっと変わったヒーローがやってきた。
アニメ番組の知識でキーワードを解き、無重力の部屋でガラクタを組み立てる。
“探し屋”稼業の主人公、望んでもいないのに、関わった周りはどんどん悪い方へ向かう。
連続して振りかかるピンチに対し、主人公ファーガスの考える作戦はどこか笑えるところがあり、そんなところが楽しくなる。
“トラブルメーカー”と、うさんくさそうに疑いの眼差しを向ける周辺の人のなか、本人も“ヒーローなんてめんどくさいものにはなりたくない”のに、けっきょく関わってる。
「正義の味方、世界を救う、ヒーロー」じゃあないところが面白く、難波花月劇場的笑いと人情をちゃんと持っているので、安心して -
Posted by ブクログ
スペースオペラを久々に読んだこともあるかもしれないが、これはめちゃくちゃ面白かった。
凄腕の捜し屋ファーガス・ファーガソンが、盗まれた巡航船〈ヴェネチアの剣〉の捜索中に、星間の勢力争いに巻き込まれていくという話。
スペースオペラだけあってさまざまな出自の人物たちが出てくる。その誰もが魅力的で面白いのだが、特に主人公がめちゃくちゃ可愛い。
凄腕で、めちゃくちゃな作戦も成功させてしまうような運の強さも持っているのだが、時折ネガティブスイッチが入ってしまう。そうなると俺なんて……みたいな面倒な性格になる。周りも大丈夫! と叱咤してくれることもあるが、次第にまーた始まったよ……と適当にあしらうことも -
Posted by ブクログ
未来に蘇ったジョン・ギアリー大佐を中心に展開する、ミリタリーSFの彷徨える艦隊シリーズ第1巻です。
2つの星間人類文明であるアライアンスとシンディックは、終わりの見えない泥沼の戦争を続けています。
危機的状況のアライアンス艦隊は古戦場で漂う救命ポッドを回収、それには100年前に死亡したと思われていた伝説の“ブラック・ジャック”ことジョン・ギアリーが人工冬眠状態で眠っていました。
特進による大佐でしたが、英雄視されていたギアリー大佐はアライアンス艦隊士官の多くから崇拝されることになります。
今まさにシンディックと不利な交渉を行おうとしているアライアンス旗艦ドーントレスで蘇ったギアリーは事の成り行 -
Posted by ブクログ
SF。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ノンモ賞受賞作。
宇宙・冒険・超能力・コンタクト・民族学。
著者はナイジェリア出身の両親を持つアフリカ系アメリカ人女性。
連作中編であるようだが、続けて読むことで感動が増すように思うので、長編として読みたい。
宇宙、異星種族、奇妙なコミュニケーション、身体改造など、刺激的で好きな要素がいっぱい。
そもそも、主人公がアフリカの少数民族の女性という設定で、文化や価値観も非常に新鮮。
全く想像したことがないような世界が続き、一冊を通してワクワクしながら読んだ。
個人的に思う、作品の一番のテーマは「多様性」。
あまりにも大きな変化を受け入れ、成長を続ける主人公ビンテ