小林拓己の作品一覧
「小林拓己」の「朝食会」「おはにゅ~―女子アナコレクション―」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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『ヴァージンな関係』、『いつか勝ち組!』、『湯屋~江戸火華始末記~』などを手がける。レディースコミック、成人向け、成年誌など幅広く活動。
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7巻のテーマは家族の死別かな
本作品は家族をテーマ描かれている物語であると思っている。そうすると7巻のテーマは、家族との死別がテーマと思われる。
7巻では今までとは比べ物にならないくらい登場人物が死亡する。
そして、ほとんどの登場人物が死の間際に家族への思いを抱きながら死んでいく。
その際に回想で、家族の理不尽な死をきっかけにして狂っていくことが明かされる。
守るべき家族を失った登場人物達は、最後に残された自分自身の命をどのようにして終わらせるというところが7巻の見どころである。
家族とどのように死別するかで、人生は大きく変わるということを作者は伝えたいのかもしれない。
主人公は2人それとも1人
本物語は、竹内ユキと月島冴子の2人が主人公である。
竹内ユキは資産と社会的地位を月島冴子は自由と年齢(見た目という意味ではなく、文字通りの実年齢)相手から奪うために罪を重ねていく。そして、2人の主人公に共通しているのが、「元の自分には戻りたくない」というところである。
作者はかつて「婚渇女子」という、20代にちやほやされていたのが、30歳になったらとたんに相手にされなくなった女性をテーマにした作品をかいていたが、今回の物語も20代で社会的に成功するために努力してきた女性が、30代になったら社会的には成功したが自分と釣り合う男性を結婚できなくなってしまったことの後悔を描いているように思える。
6巻のテーマは「姉妹」かな
朝食会の連載で作者は家族をテーマにしていると思われるが、今回のテーマは「姉妹」だと思う。
兄弟や姉妹は他人とは違い、成人前は関係がうまくいかないからといって距離をとるということができない関係にある。そのため、関係がうまくいかないときは親がなんとかとりもってやる必要があるのだが、親にも問題がある場合は姉妹が不幸になることは容易に想像できる。
自分にとって6巻の見どころは、登場する姉妹がどうして不幸になった理由が徐々に明らかになるところである。
朝食会のような復讐ものは結末がだいたい予想どおりになるためマンネリ化しやすいのだが、登場人物がどうしてこのようなことになった経緯については物語を読み進めな
復讐の終結から復讐の連鎖へ
本巻では、穏便な形で復讐を終わらせるところから始まる。あるものは許すことにより終わらせ、またあるものは一からやり直す機会与えることで復讐を終わらせた。運が良かったのもあるが、バッドエンドは回避されたといえる。
ところが、中盤から終盤にかけては展開ががらりと変わり、どちらかが全滅するまで終了しないような激しいものに変わっていく。
このような厳しい状況を主人公がどのようにくぐり抜けていくのかというのが次の巻の見所となりそうな期待を抱かせて、本巻は終了となる。
おそらく意図しているのだろうが、次の単行本を買ってもらうために、次の展開が気になるような状況で巻を区切るような構成になっている。
そのせいで