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Posted by ブクログ
ミステリーの金字塔、綾辻行人さんのデビュー作にして代表作の「十角館の殺人」
驚愕の1987年創刊、というと自分が小学生高学年、昭和の終期の作品で約35年前に執筆されたことになる。
今尚、多くの読者に支持され続けクローズドサークル系ミステリーの不動の名声を浴びるこの作品。
宮部みゆきさんの「火車」と並び、この先ミステリーを読んでいく為にはいつかは必ず読まなければならない、一般的に名作中の名作の基準として格付けられているような作品。
気構えすぎて後回しにしすぎていたが、やっと読むことができた。
作品はクローズドサークルミステリー、自分が好みとして好まないジャンルのミステリー。
このジャンルの作品は仲間が殺される事、仲間の死に対しての感情が何故か自分には薄く感じられ、ただ淡々と時間の推移が行われていく印象を持っている。
自分以外の人に対して生まれる猜疑心。その絶対的な強烈な猜疑心を読み取ることができない事が多いからあまり好きじゃなくなっていた。
しかし今作品は初めて面白いと感じられた。
物語はミステリー研究会に所属する大学生達が曰く付きの未解決殺人事件のあった島に出向き、興味本位から数日間滞在するうちに次々と仲間が殺されていくというミステリー。
まず構成力が素晴らしい。
日付毎に各章が「島内」と「本土」で順番に描かれているのだが、そこに大きなトリックが仕掛けられている。
そしてこの島に向かった大学生サークルの面々は通名のようなアダ名で呼び会い、最初は馴染めないのだがそこも作品のキーになっている。
この作品を形容する「衝撃の一行」の破壊力はその2つのトリックの融合の賜物。
素晴らしかった。これは名作中の名作といわれるだけある。
そして作品はやはり年代を感じさせる、ワープロでタイピングされた郵送物が新しいとされていた時代。
当然携帯電話やGPSやSNSもない時代、だからこそのトリックでありミステリーだと感じる。現代ではそれらを駆使してしまえばただのつまらない物語だと思う。
その一昔前の時代背景だからこその魅力が存分にあった。
絶対に映像化できない作品とも言われている。確かに難しいと思う。
仮に映像化されたとしても見たくない。
先程も書いたがその当時の生活スタイルがあればこその作品だからだし、今回のトリックは本でしか出せない魅力だとどうしても感じる。
名作中の名作、流石だった。
読めてよかった。
Posted by ブクログ
私が生まれた年でもある1987年の作品。
そしてデビュー作と聞いて、驚きでした。
映像化されると話題になっていたので
先にHuluでみていたんですが、
やっぱりあの例の場面で、
『ぅえぇー?!?!』
叫んでいた自分がいて本当に衝撃的でした。
久しぶりに前のめりになって見た作品。
だれが犯人なのか、あの場面までわからなかった。
それから、まもなく夫が本を購入してくれて、
スルスル読んで行ったんですが、
“あの一行”の使い方が、最高だった。
それにしても犯人の想いや
それをやり遂げるまでの執念。
わかる気持ちもあるけど、
一人の人を想ってここまでできる才能があるなら
違う道はなかったのかなと
考えさせられるものでした。
(私には到底できない。
そういう考えにも至らない話ですが、、、笑)
ミステリ研究会の大学生たちが謎解きをしていくので
そんなやりとりもおもしろかった。
全体的にトレンディな感じがして、
その時代背景を想像しながら読んでいました。
本が苦手な私でもスルスル読めてしまう本です。
Posted by ブクログ
期待を裏切らない。一気読みした。
1行に仰天、映像化不可、という前評判を聞いた上で、どんな1行があるのか想像しながら読み進めた。
なるほどー!そういうことか。気づけなかった悔しさとすっきり感。名作と言われる理由をちゃんと感じられた。
映像化作品は見たいけど、がっかりしたくないから見たくない。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ読みやすいし面白かった。
正直本家(?)のそして誰もいなくなったより、好きだし納得感があった。
大胆すぎるとんでもトリックではあるが、変に凝ったものでもないしあまり違和感なく読めた。
むしろこういうのが醍醐味かなと。
ドラマと漫画があるらしいが、どっちもどう表現しているのか気になる!
Posted by ブクログ
孤島にある十角館での連続殺人。複雑な謎解きが苦手な私でも楽しめた。評判通りの傑作。ずっと前から、読んでみたいと思っていましたが、やっと読めました。驚愕の結末、衝撃の1行、…などと喧伝されていて、面白く読めるか不安でしたが心配なかったです。もっと早く手に取るべきでした。
Posted by ブクログ
勧められて読んでみて、面白さのあまり小説にハマるきっかけとなった最初の本。
どんでん返しといえば出てくる一冊だが、その通りであった。過去悲惨な事件がおきた孤島の館へサークル仲間で訪れた大学生たちに、毎日起き続ける殺人事件。陸地で過去の事件を調べる学生と刑事の弟。
2つの軸でストーリーが進み、ある1行ですべてが繋がった。
当時、小説を読んでいなかった自分にとって、その時の衝撃が忘れられなかった。
すべてを読み終わり、もう一度真実を知って読み直したいという気持ちと、記憶を消して再度あの衝撃を味わいたいと思える名作だと思う。
Posted by ブクログ
ネタバレ含む感想書きます注意!!!
読みやすく面白かったです。
衝撃の1行には私もやられました。
映像化できないと言われる所以もわかりました。確かに映像化した瞬間ネタバレになるw
犯人の動機に感情移入しなければ痛快な推理物として楽しめます。
感情移入しようとしたり現実に即して考えようとするとツッコミどころは満載です。
彼女が酔わされてレイプされたとかなら分かる…
急性アル中で、あのメンバーの誰が率先して彼女を潰したのかも分からない…
後で殺したくなるほど憎むなら飲み会は同席して遠くから見守るとかしてあげましょうね〜
と思ったりしました。
あとアリバイ作りのための行動力と体力が悟空の瞬間移動ばりで少し面白かったです。
総合的にはすごく良かったです。
さすが不朽の傑作だと思いました!
Posted by ブクログ
綾辻行人氏の『十角館の殺人』は、本格派ミステリの名作として広く知られています。この作品はミステリ愛好家には必読とも言えるでしょう。長い間読みたいと思っていたため、手に取れたことがとても嬉しかったです。
“彼は、彼らをー彼ら全員を、「復讐」の名の下に裁こうとしている“
プロローグから、犯人と思われる人物の動機が展開されます。事件の舞台となる十角館は、孤島・角島にあり、館を建てた中村青司が半年前に不慮の死を遂げた不吉な場所です。登場人物たちは、それぞれミステリ作家の名前を由来とするニックネームで呼び合います。ニックネームが覚えにくかったので、紙に名前と特徴を書き出しながら読み進めたことが、謎が解明されたときの理解を深めるのに役立ちました。
物語は、中村青司の死に関連する外部犯説と内部犯説の間で緊張が高まり、次々と起こる殺人事件によって恐怖と混乱が広がります。加えて、角島とは別に本土でも中村青司の焼死事件の謎を追い続ける展開は、読者を一層引き込みます。
「一行で全てがひっくり返る」瞬間は思わず感嘆してしまうほどの衝撃でした。
この作品はミステリ初心者から熟練の愛好家まで幅広く楽しめるおすすめの一冊です。
綾辻行人の『館シリーズ』の他の作品にも手を伸ばしたいと思います。
Posted by ブクログ
本屋でも置きまくり、YouTubeでも度々取り上げられていて、さらに映像化までされるということで読んだ。
軽い気持ちで始まった合宿で大学生たちがどんどん事件に巻き込まれていき、それぞれの怒りや恐怖が増して壊れていく様はとてもつらい気持ちになりながらも楽しめた。
噂通り例の一文で一気に状況が変わって見え、リアルに口が空いて塞がらなかった。
自分が産まれるよりも前の作品でありながらお話やトリックに古さを感じず(自分が読書初心者というのもあるが)、非常に楽しめた。
ミステリー研究会のメンバーが登場人物ということで様々なミステリーの要素が出てきたため、古典的な作品もどんどん触れていきたい。
匿名
難しい
重いような軽いような本でした。
読んでるうちに濃い青色と黒、そして最初と最後に出てくる薄緑色の壜の色がずっと頭の中に想像されていました。
Posted by ブクログ
とても面白かった。
犯人は誰かという答え合わせが1文で行われたのにはとても衝撃を受けた。読み進めていく中でこの人が犯人なんじゃないかと自分も推理をしながら読んだがことごとく外れていてそれもまた楽しいと感じた。
Posted by ブクログ
すごく、面白かった。衝撃の一行というのがこの本のPOPだったのですが、まさにその通りでした。どうして映画化不可能と言われていたのかも納得しました。記憶を消してもう一度読みたい!
ただモヤモヤしているのはどうやって映画化するのか?ということですね。
Posted by ブクログ
しっかり驚いた!絶対に驚かまいと意気込んで読んでたのに!!
そのページをめくった瞬間、思わず「え?」て声が出そうになった。バスの中だったから我慢したけど。察しの悪い私はそれだけでは事の顛末を把握することができず、次章を読んではじめてトリックを理解し「やられた!」という気持ちに。全員=6人であぁ……と。
以前から気になっていた作品で、みんながみんな「衝撃!」と口を揃えて言うもんだから、逆張り精神が働き「私は驚かないぞ」という気持ちで読み始めたんですけどね。こんなふうに一人一人の特徴をメモしながら。書かれてあることをそっくりそのまま書いていったわけです。
ポウ(本名?)
大柄、髭、太い眉、細い目
色褪せたジーンズ、水色シャツ
煙草(ラーク)
オルツィと幼馴染み
医学部4回生
タバコの銘柄とかも律儀にメモしてましたね笑。
最初、ニックネームがある時点で本名も明かされるものだと思っていたので、明かされたら順次書き加えていくつもりだった。
後にルルウのものだと判明する本名が出てきたとき、一人だけ本名が出てるのおかしい!こいつなんかあるぞ!と名推理した気分になってたのが恥ずかしい笑。ばかだなぁ。むしろ“明かされていないもの”に着目しなければならなかったのだと。
叙述トリックの作品は数冊読んだことがあるくらいだったが、この作品を読んで“書かれていること”より“書かれていないこと”のほうがよっぽど重要だと痛感した。
しかし、あの一行が来るちょっと前にも「巽昌章」という名前は出ていたので、察することはできたわけですね。守須の初登場シーンに巽ハイツに住んでいることがはっきり山括弧付きで書かれています。そりゃあ300ページも読んでるうちにマンションの名前なんて忘れてるに決まってるのであの一行に驚かされるんですけど!
ところで、ルルウが殺される直前に取り憑かれたように外に出て行ったのはなんでだろうとか、なぜ焼身自殺に見せかける最後の一人を「第六の被害者」ではなく「探偵」としたのか(この括りがあることによって犯人は2人いるのだと考えていた)、プレートが焼け切らず残ってしまった場合に「第六の被害者」のプレートがあれば自殺ではなく他殺だと推測されてしまうからだと思ったが、それならプレートがそもそも7枚ある時点で怪しくなってしまうわけだし。犯人は「臆病」な性格だったから、最後の一人に油断させるためとかかなぁ。そんなふうに少し腑に落ちないところはあったので、なんらかの解釈を持ってる人がいたら聞いてみたい。
「記憶を消してもう一度読みたい」という感想が度々見られますが、その通りです。ただ、叙述トリックだとか、たった一文に驚かされるとか、そういう情報も一切抜きにしてハイッと渡されて読みたいなぁ。それがもう叶わないのが悔しいです。
ちなみにこの本、1泊2日の一人旅の暇つぶし用に購入し、自宅に帰ってくる頃にはすでに読み終えてました。驚異の一気読みでした。
衝撃の一行
2024年 一冊目
館シリーズ 第一作目 十角館の殺人
シリーズ物だったので敬遠していた作品でしたが
読んでよかったと思える一冊でした。
数々の伏線回収、終盤に出てくる衝撃の一行
本当に綺麗な締め方で出来ることなら記憶を消して再読したい作品です。
展開が目まぐるしく変わる
ミステリー小説を初めて読みましたが、こんなに展開が目まぐるしく変わるのかと驚きました。後半は時間を忘れて読み進めてしまった…
悔しい
様々なミステリー小説のランキングにおいて絶対的上位にあるこの作品をずっと気になっていて、この度映像化されるということで手に取りました。
やられたーー!
伏線は多々拾えていたのに、それをうまく繋ぎ合わせることができなかったのがめちゃくちゃ悔しいです。
叙述トリックの完全なる勝利。お見事。
それにしても叙述トリックは文字だからこ成り立つわけだし、トリックとアリバイの中にはその時代だからこそというものがあったと思うのですが、これを今の時代にどうやって映像として成立させるんでしょう?
小説の完成度が高かっただけに映像版がどう来るのか楽しみです。
あと個人的に小野不由美先生のお名前を拝見してほっこりしました。改めてすごいご夫婦だなぁ。
敬意を表するにふさわしい一冊
孤島の館で起きる殺人。
ミステリは知的なパズルであると。
やまいだれはもちろんつくはずがない。
そう捉えたら、古典とか海外ミステリはそんなに読まないけれど敬意を表するにふさわしい作品に間違いない。
いまだに語り継がれるあの一行。色褪せない。読者レビューを読んでも、これだけ有名なのだから読者もそのつもりで読んでいるはずなのに「途中でわかった」という意見をほとんど見かけないのが凄すぎる。
その1行で鳥肌が立つ
ここでのレビューの評価が高かったこと、また、ミステリー小説の歴史の上でもとても重要な作品、とどこかで聞いたので、興味が湧き読みました。
映像ではなく小説だからこその犯人像、読んでいてゾクッとしました。
友人達に勧めたいです。館シリーズを順に読んでいきたいと思います。
何度読んでも面白い
本屋さんで見かけて、いまだに人気だと知り、久しぶりにまた購入しました。
ストーリーをわかっているのに面白い。
読み出したらもうノンストップ、一気読みしてしまいます。
何度読んでも面白かったです。
面白かった
読んでる途中で、なんだか既視感あると思ったら、以前にサスペンスドラマで観ていたようです。思わず「あー、この本だったのか」と納得。読みたかった作品なので結果オーライです。
面白い
本格ミステリの流行りを作ったとされる作品。本をあまり読んでない人、たくさん読んでいる人どちらの人にもおすすめできる作品。
あー、面白かった!
再読。あー面白かった!
何年振りだろうか。
大筋を知っていても、面白い。
あー。よくできてるなぁ、と感心した。
人に勧めたら、自分がスッカリ再ハマりしてしまって、続篇も再読しようかしら!と思っている、
夜明け前(やめられずあさを迎えてしまった)
すごいミステリー
かの有名な綾辻先生の十角館の殺人。
初めて読んだときのこの衝撃をきっと忘れないと思います。
被害者と一緒になって犯人に騙されて夢中になれる作品でした。
十角館の殺人
話の順番がとても素晴らしかったです
犯人が誰なのかを自分も探ってたのですが見事にどんでん返しされました。
でも今考えたら最初からおかしかったんですよね
余韻に浸ってます
最初に読むならこれかな
館シリーズが好きで全作何度も読み返してますが、最初にどれから読んだら良いのと聞かれたらいつも十角館かなと言ってます。並行した時間の流れの場面展開がワクワクドキドキを高めていって何度読んでも楽しめる作品だと思います。
まーーーじか
本格的なミステリー小説は初挑戦でしたが、非常に読み応えのある良い話でした。
動機や主犯などは正解していたのですが、思いもよらない仕掛けがあり、最初から最後まで楽しめる美しい話の組み方だと思いました。
ぜひ著者の他作品や全く別のミステリにも手を伸ばしてみたいです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
どんでん返し
綾辻行人氏の作品を初めて読みました。
最後の方で、この作品あんまりかな…?と思ったところまさかの衝撃展開が…!!
思わず最初から読み返してしまいました(笑)
ミステリー好きには必読です。
騙された!
十角館の殺人
最初はあだ名(名探偵の名前)とキャラクターが一致しなくて全然読み進められなかったけど殺人が起こったあたりから続きが気になって一気に読了!島で起こる事件と本土で明かされる過去の事件、純粋に事の解決を急ぎ前のめりで読み進めたばっかりに完全に騙された!!
島に行った大学生メンバーと全く同じ気持ちで準備されたプレートの文字や作者の書き方に違和感を覚えることが無かった、彼らの中に犯人はいると思い込んでいた。事実彼らの中に犯人はいたのだけれど、島にいる彼と本土にいる彼が同一人物だと最後の最後まで気が付かなかったのでこれは本当に言葉にできない。気持ちいいほどしてやられたり(笑)こういうミステリは最後犯人が捕まらないのが定番なのかな?と思って終わり方を気にしていたけど最初に罪のすべてを書いた瓶を流した伏線が回収される終わり方は最高!としか言いようがない!名作だった!
だまされたー
読み応えあって面白かった!
似たような話(こっちにほうが先やとおもうけど)金田一少年の電脳山荘があるね。
ミステリー好きなら読むべき一冊でした!
Posted by 読むコレ
発表当時はミステリー界に大きな影響を与えた作品らしい。
名作であることは間違いないので読んでみることを勧める。
未読の方は、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を読んでからにするとより楽しめると思う。
Posted by ブクログ
長らく映像化不可能と言われていた「十角館の殺人」がこの度映像化されまして。
以前読んでクローズドサークル物として一線を画しつつ、大変面白かったのに全く内容が思い出せなくなっちゃったので読み返しました(汗)
アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせる舞台設計でありながら、彼の作品に挑戦するかのような探偵役の登場、島と本土の場面構成で見せる展開が光る。作者自身も「そして誰もいなくなった」に深い感銘を受けたのかな〜なんて想像を逞しくしたりと楽しめる作品だ。
最後、どの様に落着したのかが読者に委ねられている点だけは「これで終わり?」感が否めなかったかな。
Posted by ブクログ
遂に読みました。
長らく積読状態だったけれど、ドラマ化の一報を聞いて、これはもう今このタイミングで読むしかないという気持ちで手を出した。
読み始める前はちょっと構えていて、登場キャラもミステリならではの渾名で呼ばれていて覚えていけるか、ついていけるか心配だったけど、意外にもスラスラ読めてしまった。
ちょっと気構え過ぎていたみたい。
衝撃の1行とか、映像化不可能とか、やっとその意味が分かったけど、正直言うともっとなにかあるのかなと期待してしまった。
もちろん面白くて、「え!?」ってビックリはしたのだけど。。。
てっきりラスト1ページになにかあるのかと想像していた(←どうやら勘違いだったみたい)ので、中盤の種明かしにはびっくり。
最後の審判を神に委ねた結果、物好きな探偵に罪は暴かれる結末というオチ。
犯人の独白が終わってもう一くだり、江南君が謎解きするとか期待してしまった(蛇足なんだろうな〜)。
読むタイミングによってはものすごく衝撃受けたのかもしれない。
もっと早くに読めばよかったかも。
とはいえ結末を知った今、ことさらHuluのドラマがどういう映像化したのか気になってしょうがない。
Posted by ブクログ
”映像化不可能”や、“あの1行”という宣伝が気になって読み始めました。確かに“あの1行”で思わず声が出ました笑 すごかったです。
時代背景は1990年代でワープロなど少し古く感じましたが、それ以外は読みやすい作品だと思いました!ただ1点、腑に落ちない部分もなくはなかったのでこの評価にしました。
Posted by ブクログ
頭をフル回転させ、全てを疑いながら読み進めた。緊迫する場面と次々に出てくる事実に、頭の中で蠢く想像と真相がミステリーを迷宮入りさせようとしていた。
犯人は臨機応変に完璧な犯罪を成し遂げ、証拠も残さず、警察にも疑いをかけられず、完全な勝利をおさめたと見えた。しかし、最後に島田の直感的なものや、薄緑色のガラス壜の運命的なものなど、彼の言う「柔軟な枠組」から明らかに外れた存在に敗北する部分に脱力感を感じた。
本格ミステリーとして、トリックや辻褄の合わせ方が上手く、面白かった。また、作者の名著に対する敬意をすごく感じられた。
個人的には最後に犯人が探偵にどうやって暴かれるのか、に期待を寄せていたが、本作では上で述べたようにそう言った結末ではなかった。それがこの作品の味であるのかもしれないが。
Posted by ブクログ
いくつか可能性を想像していて、恋愛がらみは想像していた一つだったが、犯人の特定には至らず。
例の1行で、あだ名と本名が一致した。
増刷とともに値上げしているなか、メルカリで昔の定価と同じくらいなものを購入。
送料負担で、次の人に回そうかな。
Posted by ブクログ
ミステリーは子供の頃から大好きで、ルパンやホームズ、マガーク少年探偵団(だっけ?)に始まり、最近はドイル・アガサ・エラリー・横溝正史のような古典(?)を読んでいる。これも古典と言えば古典なのかな、と手に取ったのが本作。
今まで読んだミステリーの中で最も戦慄が走ったのは「そして誰もいなくなった」だった(当時は一人暮らしをしていて、読みながら寒気が走った記憶あり)が、本作は「そして・・・」へのオマージュ十分。更に言うと、犯人の明かし方が秀逸。展開上、これは映画化できないね。
残念だったのは、本作上での犯人の明かされ方(暴かれ方)。残り40ページ近くあって、どうやって明かされていく(暴かれていく)のかと思って最後のデザート的にワクワクしていたのだが、ビンに入った手紙て。しかも残りのページのほとんどが後書きと解説て。最後の尻すぼみ感がもったいなかった。
Posted by ブクログ
カタカナの登場人物が7人も登場したため、情けないと自覚しつつも紙に登場人物と特徴を書き出しそれと照らし合わせて読み進めた。その努力が実を結んだのか、読んだ後の満足感が大きかった。
終わり方が粋で好きだった。日本のミステリーの礎、と堅苦しい二つ名が付けられている事に反して、読み易かったように思う。
ミステリー好きには是非おすすめして、読み進める中でいつ犯人に気付いたかを酒の肴にするささやかな夢ができた。
Posted by ブクログ
オリジナルを読んでから、20年以上経って新装版を読み直し。犯人は分かりながらもディテールを失念してしまったので、読み返しは楽しかったです。引き込まれて短期間で読み終わりました。館シリーズをこれを機に読んでいきたいと思うパワーのある作品。
Posted by ブクログ
読みやすいのにしっかり面白い。伏線回収が気持ちいいのと同時になぜ読んでて気づかなかった??という悔しさも味わえるシンプル良作。ただ自分が横文字ネームに弱いせいで、登場人物が途中この人どっち…?ってなった。辛い。
Posted by ブクログ
ネタバレは読まずに読むべき。
「最後の一文で全てがひっくり返るらしい」とだけの前情報でネタバレは読まずに読破。
見事に騙されました。
思わずパラパラとページをめくって色々と確認してしまうと、ちゃんと伏線も回収されていてミステリーなのに読んだ後の気分は爽快。
改訂版の方がオススメ。
匿名
面白すぎた
言い回しもかなり好みな作品でした。
映像化不可の文言に惹かれて購入した読みましたが、そういう感じなんだ!!!と感動するくらいどんでん返しがありました。
映像も楽しみです。
さすが
綾辻行人さん作品の中で
読もう読もうと思って今まで温めてしまっていた一作。漫画版の試し読みをきっかけに原作を読み始めました。
漫画版とはことなる展開(漫画版はさわりしか読んでいないので想像ですが)というか、小説ならではの巧みな技術でさすがだなと思いました。気持ち良く騙されたい人におすすめです。
予想だにしていなかった真犯人
全く見当もつかなかった人物が真犯人だったので、読み応えがありました。本土と島の話のバランスが丁度良くて、とても読みやすかったです。
真犯人が警察の口から告げられた際に初めて、学生サークルの皆があだ名で呼ばれていたことの面白さを最大限に感じました。
あの1ページの1行目に彼のあだ名が明かされたのは、作者の趣向なのか偶然なのかは分かりませんが、どちらにせよ天才的な演出でした。
ただ、トリックに感心させられる代わりに、描写が淡々としており、登場人物への感情移入は難しかったです。本編が唐突に終わってしまって、消化不良になるところでしたが、エピローグにて瓶が彼のもとに流れ着き、子どもに島田へ渡すように声をかけたところで終わったところが、綺麗に物語がおさめられているという印象を受けました。
日本版そして誰もいなくなった
最近漫画版も出版されたので、両方を読み比べると、文字で本を読むことの楽しさを味わえる作品だと思う。
言葉による表現から物語の場面が頭の中に映像化される楽しさを実現してくれる表現力、描写力が備わった作品である。
ストーリー自体は、アガサクリスティのそして誰もいなくなった仕立てかと予想はしながらも、独自のトリックとアリバイ工作、謎解きから結末への物語の終息のさせ方が綺麗で充分に楽しめた。読後の余韻が心地よいミステリーだった。
匿名
どんでん返しものということで購入しましたが、イニシエーションラブのようなラスト一行で話の見方が変わってくるものを想像して読んだので個人的にはそこまでの衝撃はありませんでした。
しかし犯人は予想もしなかった人物でしたし、ミステリーは事実が判明していく内に先の展開が読めてくることも多いのですがこちらは先の展開も読めず、ラストの回収も好きでした。面白かったです。
十角館の殺人
綾辻さんのデビュー作と言ったらこれ。
高校の時、初めて読んで再読したく買いました。
アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」がモデルかな?
特に、読んだ当時は記述トリックといものを知らなかったので、これは騙されたという作品。
舘シリーズは有名なので流石に名前は知っていましたが、読んだことはありませんでした。
ですがふと推理小説が読みたくなり、評判の高い今作を購入しました。
亡くなった中村氏やその弟は犯人としては在り来りですし、本土の登場人物が皆本名で描写されているのに対して島にいる学生の本名は頑なに出てこない(結び付けさせない)辺りに何かヒントがあるのだろうとまでは思いましたが、それでも他の皆さんのコメントの通りあの一文は驚きました。
いや、他の学生より先に島に来ていると言う点では少し怪しいとも思ったのですが、この人物の描写を見て違うのかなと感じてしまいました。
冷酷で残忍な犯人、と言うイメージに縛られていたのかもしれません。
全体としては面白かったのですが、個人的にはあれほどの殺人を犯したことに対して肝心の動機が犯人のある種の妄想に過ぎずこじつけっぽいというか身勝手(故人の死を悼んでいる者まで殺している。またその理由もただの自己満足の範囲を出ず偽善的)なのが少しだけスッキリしませんでした。
そもそも被害に遭った学生達は亡くなった千織が中村氏の娘であることは知らず、つまり十角館が千織と関係があることも知らなかったのでしょう。
なのにも関わらず、自らが十角館に呼ぶように仕向けておきながら何も知らずに喜んでいる学生達を憎むと言う一連の行動には些か疑問を覚えます。
結局のところ、自分で千織を救えなかった自己嫌悪を他者に責任転嫁したに過ぎないでしょう。そう言った点が多少納得出来なかったため星4です。
十角館の殺人
何となく後回しにして、結果、積本化してたけど…。もっと早く読んでおけば良かった‼︎後発の他の作品で同じ系統のトリックを使ったものを先に読んでいたので、驚きは半減してしまった。勿体無い…この本ほど鮮やかのものは中々無いというのに。この本の紹介でよく聞く一文、『衝撃の一行』とは良く言ったものだと思う。デビュー作だけあり、鼻息の荒さがモロに感じられる。それがまた心地良い。
Posted by 読むコレ
ミステリを読んでいると聞くともなしに聞こえてくる伝説の一冊。
ということで少し佇まいを正して取り組みましたが、結論から言えば非常に僕の好みに合っていて面白かった。
つまりリーダビリティに気を遣った大変「読ませてくれる」作品でした。
ただ引っかかるのが、本格的なミステリ読みが読んでも同様に満足いく内容だったろうかという点。
殺人の動機、背景にある青屋敷事件との絡み、探偵の役割などが、パチッとピースが嵌っていく感じをさせなかったのがその理由です。
云わばミステリ入門編といった印象。
楽しめるミステリをお探しの方には是非。
匿名
最後まで一気に読ませる展開なのは流石プロって感じだけど、かなり前半から犯人の行動が絞れるし、最後の三人になって一人が足跡についてしゃべり出した時点で、誰が犯人でなぜ二ヶ所で物語が同時進行していたかが決定的になる。(果たして残りの二人のうちどちらが犯人だったのかは一瞬迷うが、体格や印象からもほぼ確実)
後はダレて行くだけ。犯人発覚後の犯行説明もつまらないうえに、殺人の動機がストレートで意外性もない上に薄すぎて、読んでて心が動かない。プロローグの瓶もエピローグに登場するのに全く意外性なし。
最後に犯人が裁かれるニュアンスなのは良し。
こんなことで何人もの人を殺した身勝手な奴が裁かれずに終わっていたら非常に後味が悪かった。
退屈はしなかった。それだけの小説。
でも一気に読めるくらいの勢いがあった作品なので同著者の他の作品に期待したいです。
Posted by ブクログ
フツ〜にさらっと1日で読み終えた。
『衝撃の1行』と言われるが、どの『1行』なのかわからず、悲しいことにネットで検索した。
それムリでは?と思われる殺人が続くので、サラサラ読み終えたのかもしれない。
1987年が初発行のようで、その頃なら携帯電話もなかっただろうしこの話が成り立つ。
レトロな推理小説としては楽しめた。
Posted by ブクログ
前評判が良すぎたおかげて期待値が上がりすぎ、ちょっと拍子抜けした。衝撃の1行が出てきたときは多少は驚いたが、その後の本人からの解説が冗長な気がした。個人的な好みとして、どんでん返し系の1行は作品の最後に記載され、その後は読者の想像に委ねられる系の作品が好きなので、ここまで全て明かされてしまってはもう再読は必要ないだろうし、やはり期待値が高すぎたが故に正直ガッカリした。でも映像化は確かに出来ないと素人目でも思うので、Huluの作品は見たいなーと思った。
Posted by ブクログ
島での登場人物がカタカナの人たちで、複数いたので、混乱し少し読みずらかったが、本土のほうは読みやすかったので、なんとか読み進められた。途中からは面白さがどんどん増してきて、あっという間だった。犯人の正体はなんとなく怪しい人がいたのでまぁ·····でしょうねという感じでしたが、明かされ方がなんともあっけなくて。
古き良き時代かな
作中の時代は、私も学生の頃であった時でした。推理小説を乱読してかつバイクに乗り、友人達と楽しい時間を過ごしていました。
そのような風景が目に浮かぶ素晴らしい情景描写でした。
ミステリーたのしい
ミステリーをあまり普段読まないので王道ミステリーを、と思い。まったく頭が切れないので、最初から推理することは放棄し、ぷかぷか流され、純粋に真相を楽しませていただいた。おもしろかったのでよしとしようね。