ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく。生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
『あこがれ』に続き、未映子作品六作目。こ、これは凄い……。うまく言えないけれど『乳と卵』は勿論のこと『ヘヴン』『すべまよ』・・など、作者のあらゆる要素(※本当はすべてといいたいところだが、まだ六作しか読んでいないので…泣) が凝縮した作品。最後のあのシーンは何処か海を思わせた。寄せては返す波のような...続きを読む——。確かに、最高傑作でした!! ちょっと余談だけれど・・川上さんの文章で"初めて"村上春樹の影を見た。まあ彼女自身、ハルキストですから少しも可笑しくはないのですが…(^^;
読めて良かったと思った。 最初は何を見せられてるのか、よく分からなかったんだけど、話が進んでいくにつれてゆっくりと霧が晴れていく感じがした。特にラストの描写が凄く丁寧に細かく描かれてて、グッときた。泣きそうになった。 善さんの話も的確で共感できた。善さんには絶対幸せになって欲しい。
とにかく感動したのは、例えの表現力。肌から伝わる表現と巧みな言語で物語の、夏子の世界に、自分が当然のようにいる感覚を味わえました。とても、上手いなと思いました。 ただ1人の、割と平凡な人間の生涯を描いてる作品なのに、とんでもなく引き込まれました。
共感というよりはこんな世界や考え方があるのか…と考えさせられることが多かった小説。 私も私の人生をしっかりと感じて、考えて、生きたいと思わせてくれるお話でした。
やっぱわたし川上未映子だいすきだ。夏子の生活って、身近な感じがして読み易いんだけど、反対にそんなこと起きないよって思うようなこともあって、でも生きてると考えてもみなかったような展開があったり、心変わりがあったり、ひとりの女性として生きる熱みたいなものがじんわりと胸に広がっていって、川上の作品でしか感...続きを読むじられないなにかがあるんだよね 最初の方は『乳と卵』の完全版のような感じで、一度読んだことあったけど、緑子の日記でまた泣いちゃった。 そこから時が進んで、夏子のその後を描いているんだけど、自分自身のからだについて、こころについて、それに付随する過去と未来について、不器用だけれどめいっぱいに向き合って、悩み進んでいく姿がとても印象的だった。 いのち、うちゅう、かげ、うみ、そら、死、あせ。 繊細なひかりの線を見つめるような作品でした。
難しい問題に直面したとき、どんな答えを出したかではなく、どうやって答えを出したかの方が大事だと思っている。 夏子がAIDに興味を持つに至ったのには、幼くして母と死別した経験や、巻子・緑子の強烈な母子関係を目の当たりにした経験などが根底としてあったんじゃないだろうか。逢沢との出会いがそこに波紋を生み...続きを読む、編集者の仙川や同級生の紺野、そして善百合子らとの交流が揺らぎを増幅させた。 夏子は何が正解なのか、どこに正解があるのか分からなくなってしまう。ぐちゃぐちゃになりながら、自分なりの答えを見つけ出していくその過程が胸を打った。 暗い出来事が多い昨今、善百合子の言葉は余計に尊いものだと思う。そして同じように、夏子が痛みを伴いながら得た光もまた尊いものだと思う。 心理描写が繊細かつ丁寧で、夏子の思いに限りなく接近できる一方で、自分が結局のところ男性なんだってことを強く認識させられた作品でもあった。
久しぶりに響いた。 前半は、なんというか 垂れ流しエッセイみたいな内容で そう、物語というよりエッセイ 中盤になるにつれ、物語らしくなっていく そう思えば、前半の垂れ流しエッセイもこの物語を形成する上では必要なものだった気がしてくる 主人公は、掴みどころにない説明の難しいキャラクターだが、心の内と...続きを読むたまに出る激しい言動に、だんだん惹かれてゆく 全体として決して波瀾万丈というわけではないのに なぜか、心の振れ幅が大きい小説だった
三十代後半になり、自分の人生の段階における出産のタイムリミットが間近になったことで、生きるということと新たな命を生むということを突き詰めて考える夏子が、自らの書いた小説を通して人と繋がっていく。 途中、夏子の感情が昂る場面や恩田との会話は読むのが辛くなったが、その点を踏まえても内蔵にどすんっとくる小...続きを読む説だった。 主人公の夏子自身も貧しかった過去があり、その過去の上に人格が成り立っていることから複雑な人格であるが、その他の登場人物も表面では測れない内面を持っていそうで、夏子よりもそちらに気がとられることもある。 特に個人的には、仙川さんの存在が最後まで尾を引いたというか心に残った。一人称の視点をとっているため、夏子が見た仙川さんの姿でしか、仙川さんを理解することができず、仙川さんは本当はどういう人だったのか、仙川さんはこの『夏物語』にとってどういう位置にいたのかと考えてしまう。
初めて川上さんのを読んだけど、好きな文章でした。日常語での描写、ビーズクッション、匂い、大阪弁。すごく生活感のある文章でした。 そして産まれる、生きる、死ぬをかっこ付けずに描いていた。僕にも子供がいるし、僕はいつか死ぬ、それが近いから遠いかわからんけど、確実に。それが急に死ぬことがリアルになった。く...続きを読むそな人間にはならんように、周りに優しく出来るように、でも自分の意見も言えるように、何が正解かわからんけど、一生懸命生きたい。
川上未映子さんの文章が好きなのに加えて、主人公の前に立ち現れる現在の悩み、過去の思い出たち、の描写の数々がクリーンヒットして胸に迫った。昔住んでいた家を訪れるシーンが印象に残っている。過去のたしかにあったものたち、でもいまは面影もない側にも存在しないものたち。それらを想うときに生まれる切なさや鼻のツ...続きを読むンとする感じだったり空気だったりを、小説として描き出すことってできるんだ…という静かな感動もあった。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
夏物語
新刊情報をお知らせします。
川上未映子
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
黄色い家
きみは赤ちゃん
乳と卵
愛の夢とか
あこがれ(新潮文庫)
ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
女性作家が選ぶ太宰治
すべてはあの謎にむかって(新潮文庫)
「川上未映子」のこれもおすすめ一覧へ
▲夏物語 ページトップヘ