夏物語

夏物語

1,001円 (税込)

5pt

大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく。生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。

※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む

夏物語 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『あこがれ』に続き、未映子作品六作目。こ、これは凄い……。うまく言えないけれど『乳と卵』は勿論のこと『ヘヴン』『すべまよ』・・など、作者のあらゆる要素(※本当はすべてといいたいところだが、まだ六作しか読んでいないので…泣) が凝縮した作品。最後のあのシーンは何処か海を思わせた。寄せては返す波のような

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    読めて良かったと思った。

    最初は何を見せられてるのか、よく分からなかったんだけど、話が進んでいくにつれてゆっくりと霧が晴れていく感じがした。特にラストの描写が凄く丁寧に細かく描かれてて、グッときた。泣きそうになった。

    善さんの話も的確で共感できた。善さんには絶対幸せになって欲しい。

    0
    2024年04月24日

    Posted by ブクログ

    とにかく感動したのは、例えの表現力。肌から伝わる表現と巧みな言語で物語の、夏子の世界に、自分が当然のようにいる感覚を味わえました。とても、上手いなと思いました。
    ただ1人の、割と平凡な人間の生涯を描いてる作品なのに、とんでもなく引き込まれました。

    0
    2024年04月10日

    Posted by ブクログ

    共感というよりはこんな世界や考え方があるのか…と考えさせられることが多かった小説。
    私も私の人生をしっかりと感じて、考えて、生きたいと思わせてくれるお話でした。

    0
    2024年04月03日

    Posted by ブクログ

    やっぱわたし川上未映子だいすきだ。夏子の生活って、身近な感じがして読み易いんだけど、反対にそんなこと起きないよって思うようなこともあって、でも生きてると考えてもみなかったような展開があったり、心変わりがあったり、ひとりの女性として生きる熱みたいなものがじんわりと胸に広がっていって、川上の作品でしか感

    0
    2024年03月12日

    Posted by ブクログ

    難しい問題に直面したとき、どんな答えを出したかではなく、どうやって答えを出したかの方が大事だと思っている。

    夏子がAIDに興味を持つに至ったのには、幼くして母と死別した経験や、巻子・緑子の強烈な母子関係を目の当たりにした経験などが根底としてあったんじゃないだろうか。逢沢との出会いがそこに波紋を生み

    0
    2024年03月03日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに響いた。

    前半は、なんというか
    垂れ流しエッセイみたいな内容で
    そう、物語というよりエッセイ
    中盤になるにつれ、物語らしくなっていく
    そう思えば、前半の垂れ流しエッセイもこの物語を形成する上では必要なものだった気がしてくる
    主人公は、掴みどころにない説明の難しいキャラクターだが、心の内と

    0
    2024年01月30日

    Posted by ブクログ

    三十代後半になり、自分の人生の段階における出産のタイムリミットが間近になったことで、生きるということと新たな命を生むということを突き詰めて考える夏子が、自らの書いた小説を通して人と繋がっていく。
    途中、夏子の感情が昂る場面や恩田との会話は読むのが辛くなったが、その点を踏まえても内蔵にどすんっとくる小

    0
    2024年01月16日

    Posted by ブクログ

    初めて川上さんのを読んだけど、好きな文章でした。日常語での描写、ビーズクッション、匂い、大阪弁。すごく生活感のある文章でした。
    そして産まれる、生きる、死ぬをかっこ付けずに描いていた。僕にも子供がいるし、僕はいつか死ぬ、それが近いから遠いかわからんけど、確実に。それが急に死ぬことがリアルになった。く

    0
    2024年01月02日

    Posted by ブクログ

    川上未映子さんの文章が好きなのに加えて、主人公の前に立ち現れる現在の悩み、過去の思い出たち、の描写の数々がクリーンヒットして胸に迫った。昔住んでいた家を訪れるシーンが印象に残っている。過去のたしかにあったものたち、でもいまは面影もない側にも存在しないものたち。それらを想うときに生まれる切なさや鼻のツ

    0
    2024年01月01日

夏物語 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

川上未映子 のこれもおすすめ

夏物語 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す