「馬」が動かした日本史

「馬」が動かした日本史

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馬が日本の歴史を動かした!

もともと馬がいなかった日本列島に、馬が持ちこまれたのは五世紀ごろ。
古墳時代の中期である。それを期に、この国は大きく変貌を遂げた。
「馬」という補助線をひいて、日本の歴史を考えると、これまで謎とされてきた事象が説明できる。

○なぜ世界最大の古墳は、ヤマト王権の中心地であった奈良ではなく、大阪・河内地方にあるのか。
○なぜ東日本最大の古墳は群馬県にあるのか。
○なぜ九州最大の古墳は宮崎県にあるのか。
○なぜ前方後円墳がもっとも多いのは千葉県なのか。
○なぜ武士政権は東日本に誕生したのか。


こうした謎を解く鍵が「馬」なのである。
山がちでありながら、じつは日本列島には馬の飼育に適した草原が広がっており、東アジア随一の巨大な馬の生産国だったのだ。

おもな馬の生産地は北東北、千葉、山梨、伊勢、河内、九州南部。
すなわち奥州藤原氏、平将門、武田信玄、平清盛を輩出した伊勢平氏、源頼朝のルーツ河内源氏、島津家と、日本史に輝く武将の地盤と重なっているのだ。
徳川家康の生まれた三河も馬産地である。

古代から近代以前、馬は重要な輸送機関であり、軍事兵器だった。
だから高値で売買され、莫大な富を馬産地にもたらした。その馬産地から、馬の活用にたけた武力集団が誕生し、彼らが権力を奪取した。

この国のかたちを決めたのは「馬」なのだ。

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「馬」が動かした日本史 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    地道な調査活動と日本馬の歴史が満載。そして、日本の牧場の発展史や日本という風土と馬の関係は良く判る。
    少し残念なのは物流交通システムとしての馬についてがあまりないのがさみしい。

    0
    2020年05月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本の馬は小柄だが決して弱い馬ではなかった。粗食に耐え頑健で凶暴、馬にも人にも噛みつく、すぐ馬同士が喧嘩する。。。おとなしくて繊細なサラブレッドとはかなり違う。
    ●馬は相当の急斜面を登れる。半島から馬が渡来して古墳づくりにも活躍したのではないかとの説。たしかに城跡などの幅広階段も馬が上り下りしやすい

    0
    2020年04月21日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <目次>
    序章   「馬の日本史」のはじまり
    第1章  関西~巨大古墳と武士の文化
    第2章  九州~火山と馬産地
    第3章  関東~なぜ鎌倉に武士政権が誕生したのか
    第4章  東北~南部馬、その栄光と悲劇
    終章   将軍の牧を駆けぬけた野馬たち

    <内容>
    歴史ライターによる、日本の馬の歴史。学者でな

    0
    2020年02月13日

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