献灯使

献灯使

715円 (税込)

3pt

大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。

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献灯使 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    完全に打ちのめされてしまった。
    震災後のいつかの日本という設定はフィクションだけどフィクションじゃない。
    物語から漂うやるせなさを私は知っている。
    これからの日本のことを考えながら読んだ。

    表題作は勿論、「彼岸」が凄かった。
    どうして原子力発電所の上に飛行機が落ちてこないと言い切れる?
    鈍器で殴ら

    0
    2023年01月29日

    Posted by ブクログ

    多和田葉子氏の著作は初めてです。「震災後文学の頂点」という売り文句に惹かれ、そのまま読過していました。

    著者はノーベル賞の時期になると村上春樹氏と共に名前が挙がる程、海外では評価されている方。私はかなりハードルを上げていましたが、それを容易く超える作品でした。1つ1つの美しい表現の洪水に感動し、そ

    0
    2022年11月15日

    Posted by ブクログ

    友達にお知らせしてもらった多和田葉子の作品。
    独特な表現と底知れない不気味な感情が押し寄せてくるんだけど、惹きこまれてどんどん読み進めてしまった。
    5編あったけど、全部が表題作に結び付いていて、色んな視点から震災後、鎖国状態になった日本というものを描き出していて、とても面白かった。

    0
    2022年02月18日

    Posted by ブクログ

    ディストピア小説。
    環境問題、高齢化問題、エネルギー問題など先が見えないまま、想定外を言い訳にして何が起こるかわからない。

    0
    2021年04月13日

    Posted by ブクログ

    東日本大震災が起きる直前の、2010年の夏は、とても暑かった。2009年の夏も暑かったけど、2010年の夏の暑さは異常だった。本当に毎日、夜遅くまで、休みなく暑かった。コンビニで棚卸をしていると、真っ黒に日焼けをしてぐっしょりになった作業服のおじさんが、「ガリガリくん、無い?」と言って空になったアイ

    0
    2019年03月05日

    Posted by ブクログ


    終末期の淵に立たされた世界の中で、生きる力をすでに見失った子ども達と相反して現実世界を生き抜こうとする老人達。
    表現というのはこんなにも多様なのかと驚いた。
    読み終わった後に私自信がこの小説の言葉や世界から抜け出せなくなりました。

    0
    2023年07月27日

    Posted by ブクログ

    読み進めるにつれて、未知の世界に引き込まれる感じがした。風景や様子など表現が細やか。義郎が荒廃した都心を想像していたが、とても寂しい風景なのにどこか幻想的に感じた。気持ちの揺れに対して潮の満ち引きなど、素敵な表現だなと思う。
    義郎は、曾孫に知恵や財産を残してやろうとするのは傲慢だ、今できるのは一緒に

    0
    2022年08月23日

    Posted by ブクログ

    初めてのディストピア小説。ちょっと私の想像力が足らないと反省。でも、新ジャンル開発になりそう。自分でも意外。

    0
    2022年03月18日

    Posted by ブクログ

    前回の本と同様なかなか読み進められなかった.
    でもこれは面白かった.
    面白いというより読みすすめるたびに色々考える事がある内容.
    言葉遊びと言い回しと独特なテンポがあるので本を読み慣れてない私にはググっと入り込めないけどジワジワとくるものがある.
    献灯使の最後は え??なに??ここで終わり??え?ど

    0
    2022年01月06日

    Posted by ブクログ

    大地震によって大陸から遠く離れ、原発事故の影響で放射能に汚染された日本。政府は鎖国政策を取り、往来での外来語使用はなんとなく憚られる空気のなか、人びとの生活と共にことばも形を変えていく。震災後に生まれた体の弱い曽孫・無名の看護をする"死ねない老人"義郎の物語「献灯使」ほか、大災害

    0
    2021年10月03日

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