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鎌倉の山中に庵を結ぶ僧に、謎めいた旅の男が語り聞かせる驚くべき来歴―数奇な運命により、日本人でありながら蒙古軍の間諜として博多に潜入した仁風。本隊の撤退により仲間とともに取り残されるが、やがて追われる身となった一行を、邪神「窮奇」に仕える巫女・鈴華が思いのままに操りはじめる。元寇に際して渡来した一匹の獣は姿形を変え、時に悠然とたたずみ、時に妖しく跳梁する。傑作ダークファンタジー。 ※本書は二〇一四年十一月、双葉文庫より刊行された『金色の獣、彼方に向かう』を改題したものです。
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Posted by ブクログ
4編からなる短編集だが、 それぞれの話に出てくる土地や役職の名称などが別の作品に出てくる上、鼬のような存在がそれぞれの話でキーになる。 それぞれは独立した話で、明確な繋がりもないが、 そこに輪廻のような繋がりのようなものを感じた。 4編の短編を読んだにも関わらず、1作の長編を読んだような錯覚を覚える...続きを読む。
短編連作ではないが、金色の鼬を媒介とした四作品を収録している。雰囲気は【夜市】に近く、中でも表題作の【異神千夜】は著者の作品の中でも傑作と言える。読んでいると、頭の中で著者が描く風景が構築されていく。この読者に風景を想起させる幻想的な文章は比類ないものであり、数々の賞を受賞していることも頷ける。次の...続きを読む作品を読むのが楽しみだ。
異世界続きw 短編4つ。 最後のだけ読んだことあった・・・と思ってたら、『金色の獣、彼方に向かう』の改題だった・・・ってことは再読じゃん!? 覚えてないワタシってどうよ?大丈夫か?(^_^;) 以前読んだ時の感想は・・・期待外れだったらしいw 今回はそうでもなかったな。 やっぱ、夏と異世界は合...続きを読むうのかも?w
相変わらず読みやすい事この上ない。 集中するとサクサク行ける。 鼬にも似た金色の獣にまつわる話。 鎌倉時代から現代までを巡るテーマに沿った4作。 特に連作短編というほどでもない。 どれも好きだけど、一番好きなのはラストかな。
4本の短編集。どの本も生と死の狭間にいるような…不思議な話だった。金色の毛に白い筋が入った美しい鼬が共通で出てきてそれがまた神の使いなのか?夢使い?とにかく死の世界との懸け橋とも言うのか…感じたことを伝える文章力がないことがもどかしいが、とにかく現実世界にいるようで異世界にいるような本当に不思議な話...続きを読む。
元寇の時代に日本に流れこんで来た鼬の様な妖怪が、短編集ながら形を変えて生き続けていたのかなと思わせられた。 ここはどこの世界?現実なのか幻なのか? 恒川さんの世界観が相変わらず面白いが、ちょっと不気味でもあった。
怖かったけど、一話の蒙古の残虐さが嫌で仕方なかった。 この作品も改題して、新しく出した本なのねー。 読んだことなかったからいいけど、こーゆーのやめてほしい本当に。
4つのお話からなる物語。 ある場所において言い伝えられている伝説や伝承といった類のものは、もしかしたら本当に昔は存在していた何かから起こったものなのかもしれないというような感覚。 内容は全く違うが、米澤穂信著「リカーシブル」を思い出した。 不穏なだけでも神秘的なだけでもない、歴史においてごく...続きを読む当たり前に存在していた金色の獣の話。面白かった。
一冊読み終わる頃には郷愁や切なさで胸がいっぱいになっていた。初めて読む物語でも、大人になるにつれ失ったものを再び取り戻すような感覚が懐かしさに繋がっているのだろうと思う。子どもの頃夢見たファンタジーが詰まっているのだ。 現実と幻想を繋げて、世界の地図を広げてくれるような本だった。
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