たまゆら(新潮文庫)

たまゆら(新潮文庫)

693円 (税込)

3pt

3.9

人の世と山との境界に、夫の伊久男とひっそり暮らす老女、日名子。雪の朝、その家を十八歳の真帆子が訪れた。愛する少年が、人を殺めて山に消えたのだという。彼を捜す真帆子に付き添い、老夫婦は恐ろしい山に分け入ることに。日名子もまた、爛れるほどの愛が引き起こしたある罪を、そこに隠していたのだ──。山という異界で交錯する二つの愛を見つめた物語。島清恋愛文学賞受賞。

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たまゆら(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2013年刊同名単行本の文庫化。島清恋愛文学賞受賞作。

    陽介を探しに花粧山に登ろうとする真帆子は、雪の中、車道がなくなる山裾の一軒家にたどり着く。陽介は幼馴染みで、好きだったのに遠ざかって別の高校に通っていたが、1年前の雪の日に父親を刺し殺して行方不明になっていて、花粧山に行きたいと書いていたこと

    0
    2024年03月27日

    Posted by ブクログ

    山と人間の関わりは深く、昔からだと言われてる。人の魂は、山に帰り、山には神様がいると信じられてきた。そんな神聖な山をテーマに、女の情愛と山を見事に書き上げている傑作である。

    0
    2021年03月03日

    Posted by ブクログ

    人の踏み込めない領域で起こること。
    ファンタジーと括って良いものなのか、神々の仕業か、はたまたその領域で起こる自然現象なのか。
    自分に理解できないことを脳内補完しがちだが、「わからない」とする方が潔い。
    理屈ではない。
    人の力、意思でどうにもならないことはいくらでも存在する。
    科学者が立ち向かうのな

    0
    2019年12月06日

    Posted by ブクログ

    日名子のゆったりとした語り口に添って、発せられる一言一言に真剣に耳を傾けた。山という異界で交錯する二つの愛を見つめた物語。島清恋愛文学賞受賞作品。なんという恋愛小説だろう。心を震わせる名作。

    0
    2014年06月24日

    Posted by ブクログ

    「BOOK」データベースより
    「離さない。絶対に離さない。もう二度と、行かせたりしない」ここから人の世が尽き、山が始まる。そんな境界の家に暮らす老夫婦の元へ、一人の娘が辿り着いた。山に消えた少年を追っていると言う。しかし山はそう簡単には、人を受け入れない。人でなくていいのなら、越えてしまえ―。狂おし

    0
    2016年08月18日

    Posted by ブクログ

    ラストの話の広がり方があさのさんらしかった
    文体のくどさに慣れたら勢いに乗れると思う 黙読よりも朗読向きっぽい

    0
    2014年12月28日

    Posted by ブクログ

    久々にあさのあつこを読んだ。

    真帆子の激情が、日名子の過去が、重くて苦しかった。それほどまでに「この人が欲しい」と感じた経験は私にはない。

    話の終わり方はあっけなかった。空白の期間に何があったのか知りたかった。

    0
    2014年01月11日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    島清恋愛文学賞受賞作品。あさのあつこさんと言えば、今まで児童書作家のイメージしかなかった。
    最近、恋愛小説も書かれるのだな。と思っていたけれど、この作品はいろんな意味で深い。愛する人と死をわかつまで一緒にいるという覚悟を、真綿で首を絞められるよう問われる気分。深く熱い熱量がじわじわとくる感じ。あさの

    0
    2013年11月16日

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