ヒトラーの試写室

ヒトラーの試写室

880円 (税込)

4pt

1935年、20歳の柴田彰は活動写真の俳優を夢見るが、大工の父親は猛反対し勘当されてしまった。家を飛び出しオーディションを受けるが箸にも棒にもかからずあえなく挫折。だが、人手不足だった日独合作映画「新しき土」の特殊撮影助手の仕事にありつく。主任の円谷英二の情熱に触れるうち彰も仕事にのめり込み映画は見事に完成。ベルリンにも運ばれ、映画で人心の掌握と扇動を狙っていたナチス宣伝大臣ゲッベルスの心に刻み込まれる。日本は41年、ついに太平洋戦争に突入。軍部の要請から戦意高揚をねらった映画「ハワイ・マレー海戦」が製作されることになり彰も特殊撮影で参加。この作品もベルリンに運ばれ、丁度イギリスの権威を失墜させる為に映画「タイタニック」を製作したが、どうしてもクライマックスの沈没シーンが上手く撮影できないことを悩んでいたゲッベルスが目をつけ、彰がドイツに招聘されることになる。環境の違いから撮影は苦戦。日本に残した妻子を想う柴田だったが、ベルリンは戦火に……。意外すぎる歴史秘話に基づく、一気読みと感動必至の傑作エンタメ小説。

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ヒトラーの試写室 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    実在したとしたらすごい。家族の絆、仲間の絆、プロとしての誇り、時代の翻弄される技術者、素敵な敏子さん、歴史上の人物の登場、いろんなものひっくるめて楽しめました。

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    2023年10月13日

    Posted by ブクログ

    戦時中の匂いが、生きる人々の感覚が伝わってくる

    冒頭に”この小説は史実から発想された”とあるように、主人公”柴田彰”を含め登場人物が実在の人物である。

    例えば、彰の上司として円谷プロダクションの創業者である円谷英二が登場したり、ヒトラーはもちろん、その側近であるヨーゼフ・ゲッベルスも架空ではなく

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    2022年02月10日

    Posted by ブクログ

    時代は第二次世界大戦の前後。
    映画俳優を目指し家を飛び出した彰は、ひょんなきっかけで特撮の仕事をすることになります。
    そこには円谷英二がおり、、
    映画、戦争、嘘か真か。
    とても感動し、読んで良かったと心から想いました。
    「史実から発想された」お勧めの作品です。

    0
    2021年12月31日

    Posted by ブクログ

    戦時中とは言え、情報操作による国民煽動の内幕を描いた秀逸な作品。戦争に邁進する人間の悪意、嫉妬、妬み、欲望、そう言った様々な感情が人を駆り立てる様を見事に描いている。史実からの発想という冒頭の一節が、読み進める内に凄みを帯びて襲いかかってくるような感覚を覚えた。

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    2021年02月04日

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中の日本とドイツの映画界を舞台にした小説。
    実際にあった史実と実際に作られた映画、そして実在する人物が登場する。とても緻密で大胆な物語だった。映画の特殊効果が民衆の心理操作に悪用されるという設定は、現代のフェイクニュースに通ずるものがあり単純な過去の話として片付けられない重みを感じる。

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    2020年03月13日

    Posted by ブクログ

    松岡ファンとしては ハラハラ ドキドキで 一気に 読んでしまいました。

    歴史ものは 結果を知っているので ずるいとも 思いますが。

    でも 面白かったです。

    ナチスの最後
    長崎への 原爆投下。
    円谷さんの 戦後の 活躍など

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    2020年02月07日

    Posted by ブクログ

    松岡圭祐さんの本は面白い。
    たまたま、米内光政を取り上げた本を読んだ後だったので、第二次大戦に突入する日本そしてドイツ、イタリアとの同盟のきっかけのの知識があったので、なお面白く読めた。
    今の時代も超えそうだが個人のメンツ、上の顔色を伺うこと無く、本当に日本のことを考え、未来を導き出してくれるリーダ

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    2019年11月26日

    Posted by ブクログ

    昭和10年頃からスタートし、終戦までの時代背景
    タイトル通り日本とドイツは日独伊同盟を結ぶような関係だったわけで
    それは娯楽としてもそうだし。というわけで
    架空の人物ながら、実際いたらすごいなーとか思いを馳せながら読んだ本。
    特撮といえばこの人、円谷氏。
    その下で技術を身につけて単身ドイツへ行く彰。

    0
    2018年05月14日

    Posted by ブクログ

    円谷英二に特撮技術を学んだ柴田彰がドイツで一連の技術を伝授する物語だが、ドイツの体制の頑なさの中で何とか撮影を続行する過程は読んでいてもどかしい感じだったが、映画関係者の中には理解者もおり、彰が成果を上げることがで来たのは誇らしいと感じた.沈没船を表現する際に波を寒天で代替えするアイデアが出てきたが

    0
    2023年05月04日

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中の 映画界。
    円谷英二 率いる 特撮部の、特撮映像を、日本軍や、ドイツ軍ナチス が 利用しようとした、史実に基づいた 物語。
    ちょっと学べる本。

    0
    2021年08月09日

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