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英国でこの世を去った大伯母・玉青から、高級住宅街にある屋敷「十六夜荘」を遺された雄哉。思わぬ遺産に飛びつくが、大伯母は面識のない自分に、なぜこの屋敷を託したのか? 遺産を受け取るため、親族の中で異端視されていた大伯母について調べるうちに、「十六夜荘」にこめられた大伯母の想いと、そして「遺産」の真の姿を知ることになり――。誰も信じず仕事だけをしてきた雄哉に託された「想い」とは――? 文庫化を望む声多数! 古内一絵の人気作が登場!
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Posted by ブクログ
力作ですね! 現代青年の雄哉は 仕事バリバリ人間 無駄は嫌い 出世と仕事だけの人 そこに東京の一等地 十六夜荘が 大叔母によって譲られる 面識もない人 と思う そこから雄哉が会社を辞める 周りで働いている人たちの気持ちを理解するゆとりもなかった。 現代の生活と 大叔母の玉青が生きた 戦中戦後...続きを読むの世界が交互に描かれる 会社を辞め 自分が認められている存在だ という プライドは なくなっていく。 十六夜荘に住む人たちは超個性的で 雄哉には理解できなかった。 自分のプライドがなくなっていく分 十六夜荘の人たちを受け入れることができるようになっていく。 玉青さんの生き方はかっこいい 最後に ひとりで生きてきた気になっていた雄哉が 実は 愛されていたんだ と気がつく ドラマになっても映画になっても よさそうな本です。
歴史のつながりと人のつながり。見えなかったものが、見えるとき、そのぬくもりを感じることがある。知らないことは、悪くないが、知ることで前に進める。過去の人とのつながりは確かにある。
戦中戦後の世の中で「確かな自分」を持って生きるのはとても難しかったと思う。けれどもそれを貫き通した玉青さん、兄の一鶴さん、離れに集まるみんなの生き様がとてもまぶしい。 その生き様は世代を超えて、姪孫の雄哉につながり、雄哉は自分を見つめ直し、「自分」を取り戻そうと一歩を踏み出せた。 自分自身「確かな...続きを読む自分」を持って生きているだろうか?と自問自答した。 周りをかえりみずにがむしゃらに働いて、ただひたすら上を目指す。そんな毎日は薄氷を踏むようで少しでも踏みはずしたら終わる。 自分は体を壊して思い知った。 文中で特に印象に残った言葉 「人生は所詮気のせい」 「人も月と同じで、満ちてくときもあれば、欠けてくときだってある 満ち欠けがあるのが自然 欠けていくのも満ちていくのも、結局は同じこと」 「他人の判断のほうがよっぽど曖昧だ」 「有名とか無名とかってのも、結局他人の判断」 これらはスッと自分の中に染みこみ、気持ちが楽になるのを感じた。 これからも人生は続く。「確かな自分」を持った人生を送れるよう、自分なりに進んでいこうと思えた、素敵なお話だった。
すごく好きだった…どの時代も生き抜くって大変だし1人ではできない、そのことに気づけたら素敵だな。誰かが自分のために生きているように、誰かのために生きたい。人生、山あり谷あり、満ちたり欠けたりする月と同じだったんだ…!
作家古内一絵さんの発想はどこからくるのだろう。 予想をはるかに超えた展開に感動した。 この作品を読んで十六夜の意味を調べて、その意味深さとこの作品の関連を考え更に感動した。 また、巻末の書店員田口さんの解説もブラボー!
最短距離で結果を出すことがモットーのエリート会社員雄哉が、突然ほとんど付き合いのなかった大叔母の遺産(好立地のお屋敷)を相続することになる。お屋敷について調べると、場所は素晴らしいが、老朽化が進んでいる。しかも訳の分からない4人の住民がタダ同然の家賃でシェアハウスとして使っており、利益も出ていない状...続きを読む況。彼らを追い出し、土地を「有効利用」しようと試みるが…。 大叔母が少女時代を過ごした戦時前後と現在の様子が交互に書かれている。 雄哉がお屋敷について調べる過程で、今まで持っていなかった価値観と出会い、戸惑い、失っていくものもありながら、人間として厚みを増していく。 月みたいに満ちていくときもあれば、欠けていくときもある。見たいと思わなければ見えない景色がある。素朴な言葉ながら、戦時中の話や雄哉の素直な気づきによって胸にスッと落ちてくる。
十六夜荘というシェアハウスである、玉青(たまお)の遺産の古ぼけた洋館を中心にして、戦前戦中戦後を力強く生き抜いた玉青と、彼女から十六夜荘を遺贈された現代を生きるその曾孫 雄哉の物語が交互に進んでいきます。 笠原家の離れに集った若き芸術家たちは、そのほとんどが戦争によって命を落としました。狂気に満ちて...続きを読むいた時代。その哀しみを、わたしたちは決して繰り返してはいけない。 大伯母が何故ほとんど繋がりのなかった雄哉へ十六夜荘を遺したのか、散りばめられていた謎が収まるところに収束してゆくお話は、読んでいてとても心地よかったです。哀しみは残るけれど。
いやー、久々に良い小説、良い作家に出会えました。 素晴らしい本です。十六夜(いざよい)荘、十五夜から欠けていく月が集まるところ…、人生も月の満ち欠けと同じ。満つる時もあれば欠けるときもある、でも欠けるときも悲しむことはなく、また満つるときに向けての大切な時間。会社でがむしゃらに働いてきた主人公の雄哉...続きを読む。倫敦で客死した大伯母の玉青から、十六夜荘を遺言で託される。会社を辞めてわかる自分の小ささ、世の中や社会の不条理。人生で大切なものは何か?それを徐々に取り戻していく主人公。戦時中に生きた人々の不条理、平和な時代に生きることのできる我々の幸せ。現代と戦時中が織り成す物語。中国語翻訳者である古内一絵さんでなければ書けないストーリー。ほぼ同年代の彼女がこういった厚みのある小説を書けるのも凄いと思います。特に若い人に読んでもらいたい小説です! 「満ち欠けがあるのが自然。人も国も仕事も、恋愛も」
十六夜荘というお屋敷を巡って 現代と昭和初期の第二次世界大戦あたりの時代が 交互に進められています。 本当の豊かさとは何なのか、人生とは生き方とは などエリート人生まっしぐらの雄哉と 大伯母にあたる玉青の物語を通じていろいろ 考えさせられました。 戦後大混乱の中、家族を背負っていきぬいた 玉青さん...続きを読むや家族、仲間達 平等でもなく理不尽すぎる世の中に 押さえ込まれながらも温かさや、人としての尊厳を曲げず一歩一歩歩く姿に惹かれ 今現在 そこに住む奇妙だけれど、真っ直ぐに生きている住民達にいつしか心動かされ、雄哉も自分の心や 居場所を見つけていく そんなお話です。 毎日毎日追われるように生きる人生だけど 一度しかない人生 たまには 空に向かって大きな深呼吸をしよう。 それだけでも幸せな気分になります。
バリバリと音がしそうな程に働く大崎雄哉は、大伯母「玉青」の遺産として、十六夜荘の相続人となる。十六夜荘には訳の分からない住人がいて、雄哉の記憶にない大伯母は、親戚から「変わり者」と評されている。 戦中の玉青の話と、現代の雄哉の話が交互に進む。 パワハラで仕事を失った雄哉は、相続のための手続きを進め...続きを読むるが、疎ましく思っていた十六夜荘の住人と関わるうち、亡き大伯母の想いを知る。 戦時中の軍人たちの振る舞い、戦後の食糧不足や混乱、ショックな表現も多かったけど、最後の小野寺教授の告白では涙が出たなぁ。 雄哉は仕事無くなって大変かもしれないけど、遺産だけではない大きなものを得たのでしょうね。
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