ソングライン

ソングライン

「自分自身が最も強く影響を受けた作品は他でもない本書『ソングライン』である。
この分厚い物語をガイドブック代わりに、ぼくはオーストラリアを北から南へと縦断した」
――石川直樹(解説・写真)
オーストラリア全土に迷路のようにのびる目にはみえない道―ソングライン。
アボリジニの人々はその道々で出会ったあらゆるものの名前を歌いながら、世界を創りあげていった。
かつてのドリームタイムに大陸を旅した伝説のトーテムの物語に導かれ、チャトウィンは赤土の大地に踏み出す。
人はなぜ放浪するのか――絶えずさすらいつづけずにはいられない人間の性を追い求めた
チャトウィンが、旅の終わりに見出したノマティックな生き方の真実とは?
紀行文学の最高傑作を写真家・冒険家 石川直樹氏の解説付で復刊。

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ソングライン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読み始めてしばらくは亡羊としてまさに蜃気楼のようにつかみどころが無かったが、やがてその思想や論理が、あたかも意図的に断片的に現されるストーリーとリンクするかのように確実に輪郭を結び、すさまじい意識変革を促してくる。社会、心理、政治、経済、そして哲学。およそいままで触れてきたすべての知性によって糊塗さ

    0
    2015年06月28日

    Posted by ブクログ

    この本がイギリスで出版された1987年の翌年にブルースチャトウィンはAIDSで死んでいる。最初の著作「パタゴニア」を書くきっかけとなった旅には松尾芭蕉の「奥の細道」を持参したという彼の、オーストラリアの旅の記録。
    オーストラリアのアボリジニ達は、自らの土地にまつわる風景、地形、岩、樹などありとあらゆ

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    2013年11月04日

    Posted by ブクログ

    アボリジニでは、子供が喋りそうになると、母親はその子に土地の植物や昆虫を持たせ、抱いて歩く。
    その歩くリズムと土地の動植物の名前を子供が覚える。
    そうしてアボリジニの土地を子供に与える。
    ぜひ、私もそうやって暮らしてみたい。そう思える。これが本当の人の関わり方の原型ではないかと言いたくなる。
    「そん

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    2012年11月08日

    Posted by ブクログ

    なんだろう、読み終わった後の、この心地よさは・・・
    男をも女をも虜にしたという、チャトウィンの魅力に捕われてしまったということなんだろうか。

    非難めいたことも、失望も、怒りも口にすることなく、あるがままを淡々と受け入れているかのような。
    片隅にひっそりと佇みながらも、好奇心に溢れたまなざしで人々の

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    2010年02月24日

    Posted by ブクログ

    己の視野の狭さをまざまざと突きつけられました。迫りくるとてつもない荒野。広く遠い地平線。
    アボリジニが見つめ続ける、あらゆるものの原型としての世界。人は大地から動物から、全てを教わってきた。切り離せるはずもない。その足で、歩み続けるということ。どこからきて、どこへゆくのか。
    目覚め、歌い巡り、世界を

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    写真家石川直樹氏の解説付きで待望の復刊。
    訳者の後書きが新たな視点を与えてくれます。
    モレスキンノート愛用者必読の逸冊。

    0
    2009年12月06日

    Posted by ブクログ

    オーストラリアのソングラインに魅力を感じると言うよりも、「どうして旅に出るのか」「ノマド的な生活スタイルとは?」というチャトウィンの思想的な部分に魅かれる。それに色々な人々の旅想(?)とも呼べるような、チャトウィンによる引用やノートもとても魅力的だった。次は、『パタゴニア』。

    0
    2012年10月11日

    Posted by ブクログ

    オーストラリアのアボリジニに伝わる、伝説を織り込んだ歌。その中には土地の特徴も歌い込まれており、歌を歌いながら祖先が辿った道のりを同じように歩くことが出来る。いくつもの部族のいくつもの歌が、平面ではなく、網目のように、オーストラリア大陸全土に広がっている。

    不思議な味わいの本である。
    作者はソング

    0
    2011年06月21日

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