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人は、なぜ孤独を怖れるのか。多くは孤独が寂しいからだと言う。だが、寂しさはどんな嫌なことを貴方にもたらすだろう。それはマスコミがつくったステレオタイプの虚構の寂しさを、悪だと思わされているだけではないのか。現代人は〈絆〉を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって〈絆の肥満〉状態だ。孤独とは、他者からの無視でも社会の拒絶でもない。社会と共生しながら、自分の思い描いた「自由」を生きることである。人間を苛む得体の知れない孤独感を、少しでも和らげるための画期的な人生論。
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Posted by ブクログ
それは本当に欲しいものなのか考えないといけない。考えるには孤独は最適である。流されやすい私はもっと孤独の価値を上げ、考えることで、数々の悩みを解決出来るのでは?と思わせてくれた。
「孤独=悪」と無条件に決めつけていませんか、という問題提起。「孤独」にはべったりと悪いイメージがこびりついているが、「自分だけの時間」と言い換えればどうだろう? タイトルはやや刺激的だが、内容はど真ん中の正論で、孤独というイメージの悪い言葉をテーマに「自分の頭で考える」ことの重要性が述べられてい...続きを読むる。 寂しい人にも、そうでない人にもおすすめできる。
どこか影のある人、に惹かれる理由が わかった瞬間がありました。 ひとりで考えたり考えなかったりする時を過ごして その中で生まれたものを大切にして 時には形にして人に見せることもある、 そんな人に惹かれるし なれるものなら自分も、と思えました。 それだけでは生きていけないけど、 いつでも誰かと、でなく...続きを読むてもいいという 感覚を肯定してもらえる一冊でした。
孤独に関してフォーカスを当てた作品。 孤独はひどくなく、人間としての美を感じるものだという結論。 感情に影響するのは変化率。 孤独を愛する人と寂しさを感じる人に分かれる。 何かあった時は創作活動に精を出してみる わびさびという美 つまらないものが愛おしく見えれば孤独の本質が理解できてるのでは。 ...続きを読む孤独とは贅沢である。
S&MシリーズやVシリーズといった森作品を読み、登場人物の思考に垣間見える作者の考え方に興味を惹かれ、本書を手にしました。 最近では簡単にSNSにより人と繋がれることにより、逆に人間関係が希薄になっています。 繋がっていないと寂しい、孤独が怖い。 孤独が社会問題になっているのもネットの普及...続きを読むによるものかもしれません。 事実として、人間は一人では生きてゆけませんが、 自分の人生を歩むことに関しては、人はいつも一人。 避けようのない孤独と自分なりにどのように向き合うのか。 孤独は怖いものでも、恥ずかしいものでもない。 いつも隣に寄り添う友人である、というのはうーん、ちょっとロマンチストでしょうか 笑 孤独に対する考え方の一つとして、とても参考になる、興味深い作品でした。
字面から受ける印象は良くないが、この状態が一番理想だというのは良くわかる(ような気がする)。かつて小学生の頃、クラスの仲間に仲間はずれにされた経験がある。あれはつまりイジメだったんだろうなあと思うけど、かなりな原体験になっていて、あんな寂しさ、恥ずかしさはもう味わいたくないと思うから、むしろ人付き合...続きを読むいは好きじゃない。でも、たまに飲める友達や知り合いが少なくてもいてくれて、カミさんもいるし、好きな野球だってやれるから、仕事場がつまらなくてもこれはこれでいいかなと無理に思おうとしていたら、かなり自然になってきた。もう別に二度と事務所の連中と飲みたいなんて思ってないのに、退職するやつや入社するやつがいるから参加せざるを得ないし、自分が退職するときは飲み会は遠慮したい。 この本の著者がいうように、もちろん支えてくれる人には感謝してるけど、一人なら一人で全然いいんだよな。 でも、例えば20年後、カミさんがいなくなってたら、こんなこと言えるだろうか… ああ一日も早く、事務所に行かなくていい、日常なにも約束がない、そんな毎日を送りたい。
孤独は悪いことではないという言葉に少し救われた気がした。例えば創作活動や芸術をする上では一人で静かな環境の方が最適である。賑やかな楽しい所からはアイデアは生まれない。アーティストがなぜ孤独を好んでいるのかが分かった気がする。寂しさに耐えられて、孤独を好むことが、芸術家になる必要条件なのかもしれない。...続きを読む 映画「リトル・ミス・サンシャイン」で出てきた「苦しんだ時こそ自分を形成出来る最良の日々。幸せな月日は無駄にすぎて何も学ばない」という言葉を思い出した。賑やか=良いこと。寂しい=悪いことと決めつけて、孤独を避けて生きていくのは危ないなと感じた。 自分はどちらかと言うとある程度の孤独は耐えられるし、じっくりものを考えられるし、むしろ好きな方だと思う。楽しめている自覚もあると思う。ただずっと孤独で居ると気が滅入るから、そういう時は友達と会ったり賑やかな場所に行ったりバランス良くしようと思う。 サインカーブの話も面白かった。楽しさと寂しさの関係はブランコの揺動と同じようなもので、人生において寂しさの割合が大きければ、楽しさも同じくらい大きくなる。逆に孤独を避けて、賑やかさばかりを求めている人は大きな寂しさは感じないかもだけど、大きな感動や楽しさも得られない。逆に寂しさや孤独を楽しめる人は、楽しめない人よりも、賑やかな時間も含めて、2倍以上豊かな時間過ごせていることになる。 他にも孤独という観点から、学校生活や家族観とか色々な問題を述べていたのが面白くて、納得したものが多かった。ずっと独身でいることは変な目で見られたり、逆に心配されたりして、結婚して幸せな家庭を築くことこそが正しいのだ、という価値観は本当に偏った考えだと思う。だけど今はその作られた虚構が崩れつつあって、反動として、結婚しない若者が今増えているのは、貧困とか社会保障などが原因ではなくて、家族を持って絆に縛られる生き方より、自由(孤独)さを求める人が多くなっているからだ、という筆者の考えに共感した。そういう考えが多数派を占めつつあるから、独身や未婚が現代社会に許容されつつある。こう考えると少子化対策とかはあまり意味がないと思うし、政府がどんなに頑張っても、自由さを望み始めた社会の流れは、止められないのかなとも思う。これから自由という名の孤独を好む人がどんどん増えていきそうだな。
寂しさの感覚はその瞬間の何かに感じるのではなく、その後の努力や対応への力が必要で嫌な予感からきている。 サインカーブを微分する考え方は面白いアプローチだった。
最近はおひとりさまという言葉も浸透して、一人でいることで奇異の目にさらされることは少なくなったように感じる。 でも孤独は避けるべきで、大勢の人と繋がっている方が優れているという価値観はまだあるのだと思う。 そんな考えに対して著者独自の視点も交えながら、孤独の価値を再認識させてくれる一冊。
幸せすぎると幸せを感じなくなるのはなぜなんだろう。 そんなことを昔からよく考えていたけど、 正弦波と同じと書いてあってなんだか納得した。 プラスとマイナスが最大の時はエネルギーを使っておらず、幸せや辛さを一番感じるのはゼロの状態。プラスからマイナス、あるいはマイナスからプラスへ転換する時。 確かにそ...続きを読むうだと思う、今底辺にいるなぁ〜って時、辛くないもん。上がり始めるとあの時は底辺だったなと気づく。 森さんは当たり前のことをわかりやすく言語化してくれる人だなぁと本を読む度思う。 ふわっと認識していたことを、はっきりと言語化してくれる。ご自身でも書いていた通りたまに極論だけど。 寂しいってなんなんだろうな。私は人と会って別れた後は、楽しい時間が終わってしまったことにその瞬間は寂しさを感じるけど、なんやかんや一人は楽しい。 恋人に会えなくて会いたいなぁって思う気持ちは寂しさではなく恋焦がれているだけな気がするし。やっぱそこはよくわからん。 面白かったです。
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