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デビュー以来、半世紀を超えて人々に喜びと感動をあたえてきた谷川俊太郎(1931─)の二千数百篇におよぶ全詩から、作者自身が厳選した173篇を収録。子どもが読んで楽しめることばあそびから引用文だけで構成された実験的な長編詩まで、さまざまな文体で書き分けられたリズム感あふれることばの宇宙を俯瞰する。(解説=山田馨)
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言わずもがな谷川俊太郎さんの詩集です。現代詩の分野に大きな足跡を残されている方です。 子供のころ学校で読んだ谷川俊太郎の詩、当時は当時なりの理解の仕方をして、それなりに記憶に残っていたけれど大人になってから読み直すとまた違った目で読める。人生経験を積んだゆえに視野が広くなったのか、あるいは狭くなった...続きを読むのか。 日本語の音の面白さを活用しながら書かれているなと、思います。
Posted by ブクログ
谷川俊太郎さんの詩は日常の景色を特別な素晴らしいものに変えて、わたしを退屈という監獄から解放してくれました。
初めて、詩集というものを購入した。詩は小学生の時にそこに書かれている真意が読み込めなくて苦手だった。そのイメージが拭えなくて今まで手に取らなかった。前回、マーシャル・ブラウンの本を読んでみて、年を重ねて、文章に対する解釈や感覚が変わっていたことに気づき、読んでみると面白い。そして、何より自由だった。
昨日、家内とゆめタウン広島店に買い物に行った際、 岩波文庫の新刊を買いもとめました。 私の大好きな谷川俊太郎が自選した詩集で、 この1月16日発刊となっています。 この岩波文庫といえば物故者がほとんどで、 現在活躍されている方の作品の発行は 珍しいのではないでしょうか? おばあちゃんとひろこ し...続きを読むんだらもうどこにもいかない いつもひろこのそばにいるよ と おばあちゃんはいいました しんだらもうこしもいたくないし めだっていまよりよくみえる やめてよえんぎでもない と おかあさんがいいました こどもがこわがりますよ と おとうさんがいいました でもわたしはこわくありません わたしはおばあちゃんがだいすき そらやくもやひさまとおなじくらい おばあちゃん てんごくにいかないで しんでもこのうちにいて ときどきわたしのゆめにでてきて おっけーとおばあちゃんはいいました そしてわたしとゆびきりしました きょうはすごくいいてんき とおくにうみがきらきらかがやいて わたしはおばあちゃんがだいすき 見晴らしの良い縁側で家族四人が暖かい日差しを あびながらくつろいでいる。 目に見えるようですね~ (※横書きで申し訳ございません)
駅前の書店で購入しました。 (2014年3月14日) 読み始めました。 (2014年3月16日) ああ、これは親しくしていた詩だ、 というのに、再会します。 (2014年3月27日) 1985年以降の作品が好きです。 2000年以降のは、もっと好きです。 (2015年2月10日)
谷川俊太郎の詩集の中から作者自身がベストを選んだもの。この年になって読む詩はなかなか味わいがある。気がする。 「僕は創る」 「空」 「二十億年の孤独」
買ってよかった。マイバイブル! 谷川氏の朝関連の詩が大好き。美しい。 文字を書くことを仕事とする人のなかで一番好き。小1の時から、ずっと!
谷川俊太郎作品の多くについて それは言えることだが、 彼の一片の作品を読み終えれば、 そこには必ず沈黙が存在する。 そしてそれは、 いまだイメージが形をなしていない 表情のようなものとして、 たしかに読者の中に居座る場所を得る。 瞬くその時間の沈黙は ありとある言葉によって抱擁され、 見事に、ここ...続きを読むに暴き出されている。 『僕は創る』 僕は創る 透明な白い仔犬を 洗い立ての僕の感覚のエプロンから ピーターパンの若さをもち 宮沢賢治の詩だけを食べて 自動漂白性の毛皮をきた 透明な白い仔犬を僕は創る かれらは僕のこころの投影で定義され 十代の幼稚な尻尾と 十代のまじめな眼とをもっていて しごく無邪気に吠え立てる すべての僕の仔犬達は せめて半世紀を生きてほしいが すべての僕の仔犬達が 創るあとか零になっても 僕は悲しく思わない 『合唱』 遠くの国で物のこわれる音がして 幾千万のちりぢりの会話が 終日僕を苦しめる 多忙な時間 非常な空間 机の上の英和辞典に 何か知れぬ憤りを覚えながら 僕は地球の柔らかい丸みを 実感したいとおもっていた その午後 未来は簡単な数式で予言されそうだった そしてその午後 合唱という言葉が妙に僕を魅惑した 『1 木陰』 とまれ喜びが今日に住む 若い陽の心のままに 食卓や銃や 神さえも知らぬ間に 木陰が人の心を帰らせる 今日を抱くつつましさで ただここへ 人の佇むところへと 空を読み 雲を歌い 祈るばかりに喜びを呟く時 私が忘れ 私が限りなく憶えているものを 陽もみつめ 樹もみつめる 『挨拶の必要』 私の物差しは大きい 二十億年よりももっと遠く 私の問いが反響する うつろな百年の夜毎に 私は果たして人間か 星空の真空の中にぶらりと 仕方なく意味を遊びながら 私は朝飯を食うのである 大きな不幸の中に 小さな幸福が住む もはや心をもて余して されば街に出て挨拶をしよう 私は果たして人間かと 地を踏み 陽の心をたしかめるために ーーーーーーーーーーーーーーーーー 世界に自らを真似させようと やさしい眼差しでさし招くイマージュがある 『陽炎』 柔毛のようにけぶる春の木々に眼を憩わせ 空へとつづく地の静もりに耳を溶かし 陽にあたためられたせせらぎから匂い立つ かすかななまぐさにおのが息をまぜ 私の感じたほどのことはもうすでに 数限りない人々が感じ取ってきたこと 私の考えたほどのことはもうすでに 数千年前の誰かが考えていたこと けれどその珍しくもない束の間の 誰でもないこの私のこころとからだの 陽炎のようなゆらめきときめき 歓びの次に怖れが恐れの次に執着が だがそのように名づけるそばから崩れてゆく 刻々に繰り返す波として私は生きている 明日を知らないこのからだも 今日ならたしかに知っているのだ 子らの歌う素朴な調べにもかくれている 昔ながらの至福なら 『夕焼け』 ときどき昔書いた詩を読み返してみることがある どんな気持ちで書いたのかなんて教科書みたいなことは考えない 詩を書くときは詩を書きたいという気持ちしかないからだ たとえぼくは悲しいと書いてあっても そのときぼくが悲しかったわけじゃないのをぼくは知ってる 自分の詩を批評的に読むのは難しい 忘れかけていたってそれは他人のものじゃない かと言ってまったく自分のものでもない どう責任をとればいいのか宙ぶらりんの妙な気もちだ だが自分の詩を読み返しながら こんなふうに書いちゃいけないなと 一日は夕焼けだけで成り立っているんじゃないから その前で立ち尽くすだけでは生きてゆけないのだから それがどんなに美しかろうとも
ゆっくり読む。自分のペースでゆっくり読む本。 分からなくても先を急がない。分かろうとはしないことが大切だということを教えてくれる本。
【1回目】一般的に、「詩集」とはどのようにつき合えばいいのだろうか。ひとまず、気に入った部分に傍線を引いたり、ブログやノートに転記したりしていた。できれば、それらは身について、日常の糧としたいところではあるが、ちょっとむずかしそうである。折に触れて開きたい一冊ではある。
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自選 谷川俊太郎詩集
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谷川俊太郎
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