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3001年、海王星の軌道付近で奇妙な漂流物が発見された。それこそ、一千年前に宇宙船ディスカバリー号から放擲された副長フランク・プールその人であった! やがて、蘇生されたフランクが目にする驚くべきものとは……? 全世界を熱狂の渦にまきこんだ『2001年宇宙の旅』にはじまるシリーズ、完結篇。
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Posted by ブクログ
まさか主人公が「彼」だとは想像もしていなかった。 3001年終局への旅は、この壮大なオデッセイシリーズの一応の終わりとして納得のいくものであった。
オデッセイ4部作の最終作。 2001年宇宙の旅から1000年後の第4ミレニアムが始まった時代が舞台となる。2061年の最後の章が3001年となっているので、2061年の続編かとも思われるが、作者のクラーク氏としては独立した作品だということだ。 登場人物や、内容の描写に関しては、オデッセイ前3作を引...続きを読むき継いではいるが、4部作品はそれぞれ独立したものとしている。今回は最終作なので、全てが明らかになると思われたが、読後の感想としてはなんとなくはぐらかされた感じもある。しかし、今回再び2001年で活躍した人物が帰って来たのは驚きだった。 1000年後の世界というのはどんなだろうか。自分にはちょっと想像もつかないし、プールの「2001年の時代に投げ込まれた11世紀人でなくて良かった...」という台詞も、自分にとっては疑問だったが、クラークの作品というのは、未来がなぜか本当にそんな風に存在しているように、感じさせてくれる不思議さがある。まあ、もちろん21世紀初頭の現在、木星は存在しているし、ルシファーもないが、それだけ細部にもこだわって作品を書いていたのだろう。 全体的に読み応えがあって、面白かった。最後の典拠と謝辞は、作品を理解する上で非常に役に立つものだったと思う。
クラークさんが頑張ってモノリスを終わらせた 表紙 6点 展開 6点 文章 6点 内容 645点 合計 663点
モノリスは最後までモノリスでしたか~。 物語の内容は「そこからきたか~」という感じでしたが、謎が謎のまま終わったのはちと残念な気も。大事なところは、今の知識が有効になった感じもあって。ん~、というところはありましたが、全作を締めくくるのは確かにこうなのかもね。とも思いました。 最初から最後の作品まで...続きを読む一気に読みましたが、面白かったですね。
「2001年・・・」から読んでますが、個人的には「2001年」の方が好きです。だってモノリスがー・・・。
オデッセイシリーズの最終章。基本的に2061年の続編ではありませんが、世界観は同じです。しかし、終わり方に夢がないのでこのシリーズの世界観が好きな人にはお勧めしません。 でも、納得いかない終わりとはいえ、結末は結末です。
モノリスの創造主との戦いが繰り広げられるシリーズ最終章。 3001年の世界では恐竜の庭師が、宇宙空間で園芸をしているという想像もつかない世界を描けるのは…Dr.クラークだけ!
最初に出てきた宇宙船の船長はチャンドラー。ハルを開発した博士もチャンドラーじゃなかったっけ?親戚かな?とハルの生みの親の方のチャンドラーをぐぐってみると、本名はシバサブラマニアン・チャンドラセガランピライだった。たぶん誰もインド系の人の本名をきちんと発音できなかったので、チャンドラー博士と呼ばれてい...続きを読むたんだろうな。 3001年には握手という習慣は失われていて、英語はラテン語レベルの死語になっているらしい。特別教養のある一握りの人だけが読み書きできる。おもしろいな。 stir crazy 長い刑務所暮らしで気が変になること。 これは拘禁反応と関わりのある言葉なのかな? 3001年宇宙の旅は2001年と同じくらいおもしろい。 科学的にも社会的にも道徳的にもあらゆる分野で現代よりも遥かに進歩した時代が描かれているけれど、医師や高度な技術者は必ず男性で補佐的な立場の看護師などは全員が女性など、この話が書かれた90年代のジェンダー規範を、作者自身が乗り越えられていないことが透けて見えるところも含めてなかなかおもしろい。 アーサー・C・クラークがスタートレックの大ファンだということがわかった。見たことはないけれど、題名はよく聞くドラマだ。ドラマだよね? おもしろいのかな? 読み終えてみると、やっぱり2001年が完成度高過ぎた。 奇跡の復活を遂げたプールが、31世紀の世界での生き方を学んで、愛する人を見つけ、社会的役割と地位を手に入れるところまでで本の9割が終わった。 このままめでたしめでたしで終わるのかと思ったら、モノリスを設置した知的生命体が、千年前の情報をもとに人類は野蛮すぎて生きる価値が無いので滅ぼそうと決めたという知らせがフランク・ボーマンとハルの集合体からもたらされる。 人類はその脅威に対して、封じられたコンピュータウイルスで対抗することに決め、とりあえずは千年の猶予を得た、という所で終わった。 全体を通して淡々とスムーズに話が進み、未来の人類は超科学のおかげでものすごく賢くなって感情に振り回されたりしないという設定なので感情的なぶつかり合いなどの描写もなく…だしはしっかり取ってあるけど薄味のおかゆを食べていたら、お椀の底にエビが一個あったという感じの読後感だった。 つまり…めでたしめでたしだということだよね?少なくともフランク・プールにとっては。
SF。シリーズ4作目。 前作から時は流れて3001年。どう繋げるかと思ったら、2001年からの再登場。 1000年間、宇宙を漂流したプールさん、この設定がスゴイ! ストーリー自体には、それほどのインパクトはなし。結末もわりとアッサリ。 このシリーズでは『2010年』が一番好きだったかな。
2001、2010、2061に続く4作目です。少なくとも2001年宇宙の旅を読むか映画を観ていないと楽しさ半減ですから先にそちらをどうぞ。 以下ネタバレあり。 1000年後の未来。先行種族により接近を禁止されたエウロパを除いて人類は太陽系をほぼ支配しています。テクノロジーは進化し、言葉とやメンタ...続きを読むルも変化しています。2001でハルにより宇宙に放出されたプールが土星付近で発見され蘇生されたことで、21世紀と31世紀の世界の違いが際立ちます。 やがてモノリスに取り込まれたハルとボーマンにより、人類が先行種族により「除草」されるかもしれない可能性が示唆されます。人類はモノリスを消失させ、先行種族からの支配/保護から離脱することにします。先行種族がモノリス破壊を知り、再び太陽系にやってくるまでの後1000年の時間を確保しました。作者が生きてれば続編ができたかもしれませんね。
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