なぜ働いていると本が読めなくなるのか

ノンフィクション 2位

なぜ働いていると本が読めなくなるのか

1,100円 (税込)

5pt

【人類の永遠の悩みに挑む!】
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。
「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?
すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。

【目次】
まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました
序章 労働と読書は両立しない?
第一章 労働を煽る自己啓発書の誕生――明治時代
第二章 「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級――大正時代
第三章 戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?――昭和戦前・戦中
第四章 「ビジネスマン」に読まれたベストセラー――1950~60年代
第五章 司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン――1970年代
第六章 女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー――1980年代
第七章 行動と経済の時代への転換点――1990年代
第八章 仕事がアイデンティティになる社会――2000年代
第九章 読書は人生の「ノイズ」なのか?――2010年代
最終章 「全身全霊」をやめませんか
あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします

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なぜ働いていると本が読めなくなるのか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    読書は必要な情報だけを直球で与えてくれるインターネットやSNSと違い、様々な文脈を考慮したノイズが入って来る。ここに、読者の真髄もあるが、これが出来なくなっている人が増えていることには、日本社会、引いてはグローバル資本主義、新自由主義が人間に要求する「トータルワーク」の文化にある。全身を仕事に捧げる

    0
    2024年05月24日

    Posted by ブクログ

    まず、浅学者としては、労働史と読書史を過去から現代まで俯瞰するという体験に終始ワクワクしていた。

    作者はバリキャリ志向に傾きがちなバイタリティ溢れる女性でありながら、本の虫という珍しいタイプだけど、その個性が存分に発揮されている。

    ただ日本の現状を鑑みれば、仕事に半身だけ浸かるというやり方は、中

    0
    2024年05月23日

    Posted by ブクログ

    「教養」と「情報」の違い。それがノイズの有無で決まる。
    なるほど!と思った。現代社会の忙しさの原因分析も説得力がある。

    0
    2024年05月19日

    Posted by ブクログ

    社会人になってから読書量が著しく減った。そう感じているのは、どうやら自分だけじゃないらしい──端的に言って、これが本書の売れている一番の理由だろう。
    必ずしも時間がないわけじゃない。スマホでSNSや動画を見たり、ゲームをすることはできるのだ。なのに、本を読むことはできない。この労働と読書が両立しなく

    0
    2024年05月11日

    Posted by ブクログ

    釣り傾向のタイトルに対する回答が気になるのであれば、後半の該当章を読めば良さそう。
    この書籍の大部分は、日本の労働史と時代時代のベストセラーを関連させながら、労働者の読書目的や社会的な位置付けの歴史的な変遷を考察して追いかけることです。
    今まで考えてみてもなかったことなので、「知らない文脈に触れる」

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    労働史と読書史の関係性は自分自身のそれをなぞるようで感慨深かった。刷り込まれてきた仕事に対する考え方をどうupdateするか試していきたい。

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    著者の「読書」愛が滲み出てきている作品と感じました

    読書(労働)史を振り返ることで、年代ごとの働き方の意識が垣間見えるのが面白いです

    「本を読むことは、働くことの、ノイズになる」(7章)はショックでしたが、「仕事のノイズになるような知識を、あえて受け入れること」(9章)ができるような働き方ができ

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    「知識」と「情報」の違い、ノイズの考え方等、なんとなくモヤモヤとしていたことが言語化されていてよかった。

    趣味に関する話題でよく聞く「〇〇なんて人生の役に立たない」「無駄」という言葉に対する一つの答えが書かれているのかな、という印象。
    最終的な答えは昔からよく言われているようなところに落ち着いてい

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    「読書とはノイズである」と言い切る筆者の考え方、そして最終的に行き着く本書の結論は非常に腑に落ちた。なぜ自分は読書をしたいのか、なぜあの頃の自分は本を読めなかったのか、それぞれの解答を貰った感じ。これを踏まえてさぁどう働くか。

    0
    2024年05月25日

    Posted by ブクログ

    働くと本が読めないなと思っている人だけではなく、本を思うように読めず、スマホなどに時間が持っていかれる人全員に読んでほしい作品だと思います。本がなぜ読めなくなってしまったのかをうまく言語化していてああそうだったんだという納得感がすごかったです。本書は明治時代から現代まで読書にどういった意味があったの

    0
    2024年05月24日

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