八秒で跳べ

八秒で跳べ

1,800円 (税込)

9pt

ふたりが出会った夜から何か変わりはじめる――〈青春〉の化学反応を目撃せよ!

春高バレーの予選まであと数日。宮下景が所属する明鹿高校男子バレー部は、6月のインターハイ予選で初めて県の準決勝まで進んだ。チームを引っ張るのは、同学年の2年生エース置久遊晴。「いまのチームなら全国も目指せる」と、3年生3人が引退をせずにチームに残り、景、梅太郎らのレギュラーメンバーで、夏に敗れた全国常連の強豪校・稲村東と戦うことになるはずだった。

けれど……あの時。まずい、と思ったときにはすでに体勢が崩れ、足首から下が、ぐにゃりと曲がっていた。勝負の稲村東戦へ代わりに出場にすることになったのは、中学時代からのクラスメイト北村。実は大会後、北村が退部届を出すつもりでいたことを、景だけは知っている。だからこそ「勝手にしてくれ」と思ってしまった。そしてあの日から、何か歯車が狂いはじめる。

一方、怪我をする前夜、高校のフェンスを乗り越えようとしていた真島綾。それに驚いて自転車から転んだ景は足首を痛めていた。そのことに責任を感じているらしい真島に、景はバレー部のポスターを依頼し、連絡を取り合うようになる。圧倒的な画力で学園祭のポスターも手掛けた真島には、しょっちゅう高校を休みがちで、実は親友にしか明かしていない秘密があった。

景の側にいつもあったバレーボール、真島の側にいつもあった漫画。それぞれが楽しくて、ずっと続けてきたはずなのに、いつから苦しくなってしまったんだろう!? 自分の居場所が見つけられず、前に進めずにいるふたりの想いは交差しながらも、遂にクリスマス前夜に止まっていた時間が流れ出す――。

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八秒で跳べ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    突然、今からウン十年前の部活時間の空気が蘇りました。先輩たちとの言葉のやり取り、同学年の誰がレギュラーに選ばれるかのの心の揺れ、他校の選手とのわずかな交流、合宿所の食事、帰宅部のヤツらとの会話…そして、なによりも「なんでこの部活やってるんだろう、オレ…?」という自問自答。ちょっと自意識過剰気味でモヤ

    0
    2024年05月19日

    Posted by ブクログ

    バレーボールでの8秒と言ったら、普通サーブを思い浮かべるけどそういうことか。
    慶應大学でバレーって柳田君の後輩だと思ったら、対談も対人も、いいなぁ。
    本の帯に高橋藍選手のコメントがあったが、本人も同じような経験があったと知りなるほどね、と。
    部活やっている人がみな熱いわけじゃないし、でも特別冷めてい

    0
    2024年05月17日

    Posted by ブクログ

    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    なるほど〜
    こういう感じか〜  という展開でした。

    バレーボールが描かれている時間はわずかで、主人公、景のもやもやとの葛藤がメインで表現されています。

    エースとか、セッターではなく、なんとなく冴えない宮下を中心として、お話は進んでい

    0
    2024年04月27日

    Posted by ブクログ

    すっごくバレー好きではないけど、
    辞めるなんて考えたことないという主人公が
    妙にリアル。
    周りのチームメイトも、
    こんなヤツいそうだなあとリアル。

    そして、タイトルが格好いい。
    そうか、そういうことかって、
    分かった瞬間、スッキリしたー。

    0
    2024年03月28日

    Posted by ブクログ

    久しぶりにまた、爽やか青春ものに出会えて、楽しいひとときが過ごせた。小さな出来事の積み重ねだけど、そして、さして大きな事件なんて起きないのだけれど、これこそが、最高!

    0
    2024年03月18日

    Posted by ブクログ

    仕事ではアメフトに関わってるけど、一番好きなスポーツはバレーボールかも。技術だけじゃなくチームワーク、戦術ともに奥深い。だから高校バレーの小説というだけで、まずは満足です。このあとが知りたい!

    0
    2024年05月13日

    Posted by ブクログ

    読み始めてから中盤くらいまでは、主人公の景のことをいけすかないやっちゃなー、感じ悪いなーと思っていた。
    まあ今時の若者は、こんな感じの冷めたタイプの子もいがちなのかもしれん、とも思うけれど。
    合宿あたりから面白くなってきたのに、どうなるの?と期待が高まったところで終わってしまった。
    続くのかな?ちょ

    0
    2024年04月25日

    Posted by ブクログ

    男子高校生の部活モノ。怪我、挫折、仲間割れなどなどの王道コースだけど、眩しいくらい爽やかでサラッと読めた。ちょっとサラッとしすぎたかな、もっといろいろあってもよかったような。

    現役慶應医大生の坪田さん。何年後かに医師作家の仲間入りをするのかな。

    『八秒で跳べ』八秒は短いようで意外と長い。

    0
    2024年03月31日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    醒めてる、というか、アツくはなれない高校生(まぁふつうそんなもんでしょう)、でも、日々なにかしら気になることはあって。
    なかなかにもどかしい展開ながらも、一気読み。

    自分にとっての会心の一瞬、それが心をアツくし、そこにまつわる思いが、自分にとって「切っても切り離せないもの」になる。

    部活でも、そ

    0
    2024年04月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    んー・・・星4よりの3?
    前評判が良すぎて、期待しすぎたかもしれない。

    読みながら、蓮見恭子さんの『人魚と過ごした夏』がチラついたが、こちらの方が感情が重く、表現が少し大人で、読むのを諦めるのを引き留めてもらえた。『ハイキュー!』と呼ばれる所も
    「あー、なるほど」

    4章の4からの展開が良く、ここ

    0
    2024年05月05日

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