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世界500万部、「2022年最も売れたデビュー小説」 60年代米国、未婚のシングルマザーの化学者・エリザベスは男社会で大奮闘するが――世界が共感した痛快エンパワー&エンタメ小説! Apple TV+『レッスン in ケミストリー』原作
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Posted by ブクログ
つい最近迄、アメリカに性差別があったとは。日本でも、なかなか女性が管理職にはなれない。自分達が首になっても女性進出を促そうという政治家は、現れない。残念ながら。
エリザベスは取材を受けて語る。 「彼女はふたりの恋愛を〝膨張〟や〝密度〟や〝熱〟といった言葉で説明し、その情熱の基盤にあったのはたがいの能力に対する敬意だったと、力をこめて話した。「それがどんなに特別なことかわかりますか? 男性が女性の仕事を自分の仕事と同じくらい大事なものと認めていることが」」 ...続きを読む 「化学を理解すれば、世界の仕組みがわかるようになります」 「宗教はわたしたちを責任から逃れさせるものだと思います。なにごともわたしたちのせいではないと教えていますよね。何かが、あるいはだれかが糸を引いているのだから、究極的にはわたしたちに責任はない。現状をよくするには祈りなさい、と。でもほんとうは、世界のだめなものを作ったのはほかならぬわたしたちです。そして、わたしたちには直す力がある」 このインタビューの記事から急展開する。 偏見に満ちた時代を生きる優秀な女性の、苦しい境遇を背景にしながら、テンポ良く、明るく話が進む。ひょんなことで担当することになった料理番組のシーンは本当に楽しい。 家族の在り方に目を向けさせられ、感動とともに長い話は終わる。 アメリカでもとても売れたみたいだし、ドラマもあるみたい。 素敵な物語だった。
アメリカって自由の国って思ってたけど、女性の置かれた立場は日本と変わらないんだということに驚いた。 女性の目を覚ますエリザベスの言動が爽快だった。 男性がエリザベスを困らせようとする時に、エリザベスが返す言葉には思わず笑ってしまった。 読んでよかった。
昨年、観るつもりのなかった「Barbie」を猛烈に薦められて観て、猛烈に心動いた以上に、超猛烈な感動です!おもしろく、痛く、深く心揺さぶられました…1986年男女雇用機会均等法第一世代の女性が部署に入ってきて、3年後、彼女が結婚するという報告を受けた時に「おめでとう!で、いつ会社辞めるの?」と発言し...続きを読むたこと、今でもその当人から揶揄されます。その人はもちろん寿退社などせずに仕事でも頭角を表し、その分野での第一人者に、そして会社でもリーダーの一人になっています。不適切にもほどがある黒歴史です。お恥ずかしい限りです。その遥か以前の1960年代がこの物語の舞台です。光文社新書の「アートとフェミニズムは誰のもの?」を読んだ時にジャクソン・ポロックとリー・クラズナーの関係を知り動揺しました。アートという感性領域でももちろんですが科学というアカデミズムの世界ではさらなるジェンダーギャップの積み重ねがあるのでしょう。mRNAでノーベル賞を受賞したカリコ博士の闘いも思い出されます。そう言えば、東工大の入試の女子枠の問題もありました。差別の解消なのか、逆差別なのか…エリザベスの問題は今も続いているのが、この本が600万部も売れている理由なのでしょう。本書の中の徹底的な悪役たちを嗤うこと、本当に出来るのか、30年前の発言のようなコンサバ成分、今の自分には皆無なのか?自問自答させる苦さも感じる読後です。
いいっ! ゾットの強さに憧れつつ、逆境を乗り越えていくのを全力で応援したくなる。とってもスカッとする作品。 こういう人が世界に勇気を与えていく。なんとなくの当たり前に疑問を呈していく。女性の幸せは結婚であると周りの合意がある世の中で育った私にはドンピシャでした。こういうロールモデルが欲しかった。...続きを読む 1人の観覧者の人が夢を叶えたところはウルっと来てしまった。 やりたいことをやる、なりたいものを目指す、カッコいい
前半はすこし取っ付きづらい部分があったけど、中盤以降はテンポよく物語が進んでいって一気に読み進められた。化学が好きな人はもちろん、嫌いな人でも気持ちよく読める本。
くそみたいな男性が多すぎて読むのがつらい。 エリザベスやマッド、ハリエット、フラスクが「でも」とか言わなくていい世界を追求しましょう。
ここで私がみなさんにお伝えしたいのは 「正しい」って気持ちいい!ってことです はい、というわけで秋さんの本棚から『化学の授業をはじめます。』です 相変わらず秋さんのレビューは「読みたいゴコロ」くすぐって来やがるので危険です 読みたい本が増え過ぎて困るんでみなさんも秋さんのレビューあんま読まないほ...続きを読むうがいいですよ これマジで言ってますw 時は1960年代アメリカ、それはもうガッツリとカトリック的家族観に支配された世界 女性は良き妻であり良き母になるための存在であり、しかもその「良き」は男性にとってだけ都合のいい基準でした うーん(゜-゜) やばいめちゃくちゃ面白かったのよ! この「めちゃくちゃ面白かった」を伝えるにはある程度あらすじにも触れたほうがいいんだけど、めんどくさくなってきた どうしたもんか… ( ゚д゚)ハッ! 秋さんのレビュー読んで下さい(いや読んだほうがいいんか悪いんかどっちやねーん!ていう) まぁとにかく主人公のエリザベスが真っ直ぐで気持ちいい! そして真っ直ぐな人にはいつの間にか味方が増えていって気持ちいい! 悪い奴らは懲らしめられて気持ちいい! 善き人たちはみんなハッピーエンドで気持ちいい! わいの大好きな勧善懲悪の物語 「正しい」って気持ちいい!
★5 キュートすぎる! 女性の社会進出をテーマにした家族愛あふれる物語 #化学の授業をはじめます ■あらすじ 60年代アメリカ、女性科学者の主人公エリザベスは研究所に勤務していた。当時は女性の研究者は成果を認められない社会で、所内ではセクハラも当然のように横行していたのだ。将来有望とされる研究者キ...続きを読むャルヴィンに出会い、二人は恋仲になってゆく… その後彼女は、思いがけないことから料理番組の司会の仕事をもらうことになる。料理を科学的に紹介していく彼女は、テレビ局の反感を買ってしまうが、次第に人気番組になっていくのだった。 ■きっと読みたくなるレビュー 面白いー!★5 2022年から23年にかけて、ずっとNYタイムスのベストセラーランキングでTOPに君臨していた本作。大人気だな~と気になっていたので、翻訳されたら読んでみたいと思ってました。 時代背景は50年代後半から60年代、アメリカでも性差別や人種差別が横行している時代。セクハラ、パワハラなんて当たり前で、女性の社会進出なんて発想の概念すらない。現代でもまだまだ男社会は残っていますが、この時代はもはや虐待レベルにヒドイ。 そんな社会で生きぬくエリザベスなんですが、これが超カッコいいんですよ。生まれ育った家庭環境も反面教師にし、たゆまぬ努力を重ねやりたいことに向かってゆく。自身の研究が認められるためなら、絶対に、死んでも、なにがなんでも、信条を曲げないんです。実際近くにいると合わせるのが大変なんでしょうが、こういう人たちが世の中を変えていくんでしょうね。 傍若無人ではあるんですが、ちゃんと理解さえすれば、実は誰よりも素直。昔気質のオヤジじゃないけど、人間味あふれる愛らしい人なんですよね。 本作ではその他登場人物たち全員が、めっちゃイキイキ踊ってるの。お気に入りのキャラたちをご紹介します。 ●恋人 キャルヴィン まぁ典型的な研究者ですよ。でもエリザベスのために、自身を犠牲にする姿はまるで自分自身を見ているかのようです(ちと自己過大評価)。 ●娘 マッド ママの片鱗が出てるところが愛らしいんですよね~、末恐ろしい女の子。素直で元気、やっぱり女の子が欲しいと思っちゃいました。 ●TVプロデューサー ウォルター イチ推しキャラ。もうね、涙流しながら笑い転げましたよ。横暴なチーフPと絶対に芯を曲げないエリザベスに挟まれ、まさに中間管理職。息絶え絶えに吐き出される台詞が、可哀そすぎて大爆笑させてもらいました。 ●ご近所の奥様 ハリエット 彼女は名プレイヤーでしたね~。女房役のキャッチャーみたいに、主人公をしっかりと支えてくれました。「自分を優先する時間を持つ」このセリフは刺さりましたね。私も妻が育児に奔走しているときに、もっとしてあげられることはなかったのか…反省をしております。 ●6時30分 なぜ時刻がキャラ名なのか、読んでいただければわかります。可愛い、とにかくかわいい。 他にもおすすめキャラがたくさんいますが、特に悪者がイイ!ほとほとクズだなぁと呆れますが、現代でも似たようなことをやってる奴がたまにいるので、正直笑えませんよね。 ストーリーもテンポよく展開され、次のプロットを読ませるのが上手。どんどん読んじゃいます。終盤からラストにかけて、意外な真相が涙腺に来ました。すでに映像化されてるとのことで、AppleTVでレッスンinケミストリーの無料エピソード見ちまったよ。はー、続きが観たい。 ■ぜっさん推しポイント 女性が、妻が、母親が、いかに重責で大変な環境で生きているか理解できる作品です。可愛らしさや笑いもあるし、思いっきり楽しみながら学ばせていただきました。やはり能力と乗り越える意思がある人達は、みんなが応援してあげられる世の中にしたいですね。
1950-60年代のアメリカ。今よりもずっと、女性が1人の人間として正しく評価され生きていくことが難しかった時代。 そんな時代に科学者として生きようとするエリザベスの人生は、理不尽でやり切れなくて悲痛なことばかり。それでも強く真っ直ぐ進むエリザベスに、気づいたら私は、一女性としてファンになっていた...続きを読む。 振り返ってみてもエリザベスの人生はあまりにも悲しいことばかりなのに、 軽快な語り口調と愛らしい周りの人(と犬)、 男社会に迎合せず真っ直ぐ立ち向かうエリザベス、 悲痛なのに痛快で愛らしい物語だった。 読み終わる頃には自然と涙が流れていて、 険しい道を歩み社会を変えてきてくれたこれまでの女性たちに思いを馳せると共に 私にとっても戦友のような本と出会えたなと思った。 きっとこれからも困難なことがあるたびに、私はエリザベスを思い出すと思う。
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