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【ノベルス版】 百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに! 殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。 消えた三つの他殺体を追う刑事。 妖光に翻弄される学僧。 失踪者を追い求める探偵。 死者の声を聞くために訪れた女。 そして見え隠れする公安の影。 発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、 縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。 シリーズ最新作。
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Posted by ブクログ
あえてお値段の高い単行本版で読む。 電車では立ったままでは読めないし、膝の上に置いて読むと首が痛いしで苦労しましたが、読み了った悦びたるや。 さて、これは最早巷で言われる「鈍器本」などではありません。「碑」そのものです。表紙、黒いですし。黒で縁取られ中に向かって染み込むような本文ページ!うっかり職...続きを読む場に持ち運んでしまった時についた傷やうっかりナンを千切った指で触ってしまった時についたと思われる脂汚れが外側に目立って仕舞い易いじゃないですか。いやそんなことはどうでも良いのですが。カバーを外すと小学生の時に使っていた緑蛍光ペンで塗りつぶしたような色合い。仮に本を見失っても、遠くから見てもそれとわかるゴツい色味です。いや、分厚さだけでわかりますねこれ。 内容ですが、レギュラーメンバー&新キャラが回転テーブルに乗っているが如く入れ替わり立ち替わり出てきます。シリーズを通して読んでいる読者は、何時もどおりにちょっとずつ交差し始めるキャラクター達や集積していく情報を存分に愉しめるわけです。ただし、今回も、そう言った「お約束」を守りつつも、巻毎に攻め手を変えてくるトリックスターぶりは健在でして。「あれ?いつもと違って新キャラが〇〇〇〇ぞ?」 そしてある意味期待を裏切るような、それでいて期待以上でもあるような、奇妙なクライマックスへ……
17年ぶりの長編とか言われると、自分がいつの間にか年取ったことに気づかされて愕然とする… 私の読書記録ノートによると「姑獲鳥の夏」を読んだのは1998年(平成10年)で、なんと26年前でした! 恐ろしいぃ その後何回も読み返しているし、途中短編も読んでるからそんなに久しぶりな感じはなかったです...続きを読むが 作中の会話に出でくる事件がどんなだったか、すっかり忘れてる部分もあり あれ~??となりながらも、特にストーリー的には問題ないので、読み進めました いつもながらに「厚み」が凄い ちょっとした辞書の厚み(約6cm)だったから笑ったわ とてもじゃないけど、持ち歩けないし、ゴロゴロしながら読むも不可 厚ければ厚いほど、ワクワクしながら読むからいいんだけどね 内容としては、いつもながらあちこち色々絡まりながら、最終的に京極堂が祓っちゃうパターンです 今回は、ちょっとあっさりしてたかもなぁ 緑川さん(女性)という魅力的なキャラが登場したけれど、あの方は別な話にも出てたのかなぁ?私の記憶には無いんだけれども、自信はない また続きがあるなら緑川さんの活躍に期待したい 五味太郎さんが、ドキュメンタリーの中で 「男女平等とか人権尊重とか、そんなのあたり前でしょ? 言葉が出来たから不平等に目が行くし、尊重されてないって思うのよ」 みたいな話をしていたと私は記憶してるんだけど、 言葉が出来るということは概念、文化が出来たってことなんだよね多分 みんなの心の中にモヤモヤと形になりきらない「何か」はあったんだけど それに名前がつけられたことによって、厳然と「ある」ことになっちゃうのよね~ 鵼もそんな感じだったのかも知れないね
蛇(一)~(六) 虎(一)~(六) 貍(一)~(六) 猨(一)~(六) 鵺(一)~(六) 鵼 蛇~鵺までの(一)から(六)までが入れ替わりに現れ、鵼に収斂していく。お馴染みの登場人物に新しい人物が関わって、少しずつ明らかになる成り行き。 長くって、蛇って主に誰だったっけ等 うろうろしながら読み終わ...続きを読むる。独特な世界観に慣れたつもりがとんでもなかった。ちょっと疲れたけど少し新鮮だった。
鵼というだけあって、虎の部分から見る人、猿の部分だけ見てる人、蛇の部分を見る人と一つの物事を多方面から見て全体像が見えなくなっている感じがよく出てました。今、この時代だからこそ感じられることもあり、厚さのわりにはスイスイと読み進められ、内容にも満足しました。何より、最後に明かされた他のシリーズとの関...続きを読む連性に興奮冷めやらず、またシリーズ読み返したくなりました。 あと、カバーとカバーを外した中の本の色の差に目がくらみそうでした…。
過去作については事件があったことが触れられるくらいで主要キャラクタを知っていれば内容的には憶えてなくても問題なし。前半は何を読まされてるんだろうといういつもの感覚。そこを我慢して後半からエピローグに向けて収束していくのは流石。本作の主人公?は誰だったのかな。腐れ縁にもう一人幼馴染みが加わって楽しく読...続きを読むめました。後半は。
正直感想と評価に迷う。 中盤までのワクワクや満を持しての京極堂登場や、蘊蓄語りの数々はさすがは京極堂シリーズと手放しで喜んだ。 が、現地でリアルタイムで事件がどんどん展開するわけでもなく純粋なミステリとして読めば緊迫感が薄い。鈍器ほどの長編じゃなくてもという気がする。むしろもう少しすっきりした方...続きを読むがとさえ感じる。 とはいえ、蘊蓄や登場人物同士の会話で示される、陰謀論や原子力や戦争やマスコミについての警句を、現代に特化した我々世代への京極先生からの憑き物落としと捉えれば非常に有効だし、最後の最後で語られるファンサービス的な一幕もたまらないファンがいるだろう。
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鵼の碑
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京極夏彦
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