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「人間は国家を形成する動物である」。この有名な定義で知られるアリストテレスの主著の一つで、後世に大きな影響を与えた政治哲学の最重要古典。王制と独裁制(単独者支配)、貴族制と寡頭制(少数者支配)、共和制と民主制(多数者支配)。六つの国制を基盤に現実的な最善の国制を探究する。
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Posted by ブクログ
平易な訳で読みやすい。時代背景からくるわかりにくいのある部分に関しては、解説において丁寧に説明されているので、理解の助けとなる。解説を先に読むのもいいかもしれない。読後感に関しては、下巻を読み終えてからにしたい。
政治学の概説書で良く紹介されるアリストテレス。云わく「人間とは政治的動物である」(本書では「人間は自然本性的に国家を形成する動物である」)とか、王制と独裁制、貴族制と寡頭制、共和制と民主制という6つの国制分類など。そうした概説書ベースの紹介でのみ知っていた著書『政治学』をやっと通読した。 ホッ...続きを読むブス以降の政治学、また近代国家における国家像をイメージして本書を読むと、これが政治学の本かと違和感を持つかもしれない。 「善く生きること」が最も重要であり、アリストテレスによれば国家とは最高善を目指す共同体であり、人間は国家共同体に関わってのみ人間の自然本性を発揮できるということになる。 「自然本性的」という言葉はアリストテレスの議論ではキーワードになるのだが、現代の感覚では何故そうなのか腑に落ちないところが多々ある。例えば国政に参画できるのはリーダーほかの「市民」であって、奴隷や女性は除外されていることなど、その考察はなされているものの、あまり納得できない。 国制論では、各類型ごとの国制を論じ、併せて最善の国制について考察がされる。 公職への参加資格やその選出方法について考察がされるところは議論として理解できるのだが、共同食事のことが重要なテーマとなることが良く分からなかった。
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