ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。嫌々ながら出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち解けるようになっていき――。しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説。第15回ホラー小説大賞短編賞受賞作。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
連作3編。 ホラーというより・・昔話風幻想四方山奇譚というべきか。 ゆるゆると流れる世界。描写も丁寧で好きだな。
「皐月はいつも馬の首の中で眠っている」と衝撃の一文で始まり、一瞬で物語に引き込まれる。 里を守る小鬼の皐月と、死後屏風に取り憑いた気高い女性の邂逅と融和、そしてその結末とは。 切なくても心温まる一冊です。
連作短篇集。表題作と「雪猫」「狐妖の宴」の三篇収録。妖怪中心のちょっと不思議な物語。艶のある優しい怪談がお好きな方に。意外と凡庸な扱いをされる妖鬼・皐月と喋る屏風の関係がよい。出会いと別れと少しの希望があり、全編通して後味のよい小説でした。とくに「狐妖の宴」は春が幸せを運んできたような終わり方で、恐...続きを読む怖心を煽るホラーとは対極にあります。また余談ですが、食べ物やお酒が美味しそうに感じられました。
ホラーというより、しみじみした寓話だった。しかし、にゃんこ先生ってどこにでも出てくるのな。ビジュアルが頭に浮かぶ作品だし、アニメ化したらいいんじゃないだろか。
2015年17冊目は先月まとめ買いした初読みの作家、田辺青蛙。 第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作含む、三編の連作短編にして、三部作の始まり。 あらすじ:「生き屏風」 県境で一人暮らす妖鬼、皐月。彼女の所へ、造り酒屋の奥さんの霊の話相手になって欲しいという依頼が持ち込まれる。 「猫雪...続きを読む」 若くして隠遁生活 を送る次郎。皐月の先代の県境守りである猫先生と出会い、変化(へんげ)の術で雪となる体験をする。約1年後、次郎は再び猫先生の術で雪となることを望むのだった。 「狐妖の宴」 惚れ薬を作って欲しいと皐月の所へ依頼がある。しかし、皐月はその調合を知らない。思い当たるのは、里の外れに住む狐妖であった。 本書解説、東雅夫氏の「癒しのホラー」とは言い得て妙。一編目の冒頭の皐月の眠り方こそグロテスク(その割に筆致が軽く感じる)ではある。しかし、全体的には、鬼や妖(あやかし)と人とが共生する、日本昔話のような感覚。恒川光太郎とは少々ベクトルが異なる、和風ファンタジーかな?!
妖鬼の皐月と様々な人や妖怪との不思議な触れ合いを描く日本ホラー小説大賞受賞作を収録した連作短編。 すごくとぼけた味わいのある短編集です。ホラー小説大賞の受賞作ですが、怖さはなく皐月と人は普通に会話しています。 話をするだけでなく皐月は色々な頼みごとをされます。表題作「生き屏風」では霊が憑り...続きを読むついた屏風の話し相手、「狐妖の宴」では女の子に頼まれ惚れ薬を作るため一緒にヤモリを探します。 こうして読んでいると日本昔話を読んでいるよう。登場人物たちみんなほのぼのしていて、肩ひじ張らず穏やかな気持ちで読むことができました。 個人的に印象的だったのが「猫雪」の冒頭。皐月の先輩(?)の妖怪がある男に「何になりたい?」と問いかけると男は「雪になりたい」と答えるのですが、 ここで雪という答えを持ってくるのがとてもセンスがあるなあ、と思いました。確かに雪のようにひらひらと落ちて、そして地面に落ちてそっと溶けゆく、ってなんだかロマンチックですもんね。 雰囲気の非常にいい作品だったので皐月の出てくる次巻以降も読んでみたいなあ、と思いました。 第15回日本ホラー小説大賞短編賞「生き屏風」
ほのぼのした優しい空気の流れる和製ファンタジー。むかしむかし妖怪と人間が共に暮らしていた時代、ある村のはずれに、馬の首で眠ることで知られる少女の姿の妖鬼が住んでいました。村人は彼女に依頼や相談事を持ち込むこともしばしばで。という感じの話。民話のようなお伽話のような淡々としつつも懐かしい雰囲気にひたり...続きを読む、ゆったりとした気分で物語を楽しめました。 続巻もあるようなので読みます。
【本の内容】 村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。 病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。 屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。 そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。 嫌々ながら出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち...続きを読む解けるようになっていき―。 しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説。 第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 [ 目次 ] [ POP ] 日本ホラー小説大賞短編賞受賞作である表題作に、書き下ろしの二編を加えた連作短編集。 2作目の「猫雪」や続く「狐妖の宴」も、魅力的な、一癖もふた癖もある妖怪や人間達が登場して面白いが、なんといっても「生き屏風」が良かった。 「皐月はいつも馬の首の中で眠っている」 まずこの冒頭から掴まれる! 村境に住む皐月は、飼っている馬(その名も「布団」)の首の中でないと寝られない妖鬼だ。 物語は鬼や妖怪が人間と共存しているいつかの時代の日本が舞台のようだが、丁寧な時代背景や設定の説明はない。 だからこそ、読者をすっと物語世界に引き込むこの一文は秀逸だと思う。 皐月は、死んでから屏風に取り付きわがまま放題の酒屋の奥方に、話し相手として雇われる。 シェヘラザードよろしく皐月が奥方に語る不思議な体験や出逢った妖怪の話は、過度に面白そうに描写しているのではなく、むしろ淡々としている。 ただその淡白なリズムが、作品全体の独特の雰囲気を生み出している。 皐月と奥方が親密になっていく様子や、じんわりと心に広がる結末もいい。 短編だけではなくぜひ長編も読んで見たいと思う作家だ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
ぱらぱら読むうちに何となく気になって、最後は 物語にゆらゆらと気持ち良く取り込まれてしまった。妖達や生き霊が変に超然としていないのが良い感じ。書き下ろしの「猫雪」は、本当に湯豆腐でも食べながら一杯やりつつゆったりと頁をめくりたくなります。
第15回日本ホラー小説大賞の、短編賞受賞作品で、妖怪好きにはたまらない内容です。 悪いものから集落を守る、県境の守りを務める妖鬼の皐月は、翠色の瞳と額の小さい角以外は、普通の少女のような外見です。 実は、集落に住むどの人間よりも長く生きているのですが、他の妖たちから見ると、まだまだ半人前で、頼りな...続きを読むいところもあるようです。 皐月と集落の人間達、そして他の、人ではない者達との関わりが、淡々と描かれています。 大きな事件が起こる訳でもないのですが、すーっと引き込まれて行く世界でした。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
生き屏風
新刊情報をお知らせします。
田辺青蛙
フォロー機能について
「角川ホラー文庫」の最新刊一覧へ
「SF・ファンタジー」無料一覧へ
「SF・ファンタジー」ランキングの一覧へ
予言怪談
大阪怪談
大阪怪談 人斬り
怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集
関西怪談
紀州怪談
京都怪談 神隠し
京都怪談 猿の聲
「田辺青蛙」のこれもおすすめ一覧へ
▲生き屏風 ページトップヘ