月人壮士

月人壮士

836円 (税込)

4pt

「全き天皇であること」
――その何人にも推し量れぬ孤独。

756年、東大寺大仏を建立した首(聖武)太上天皇が崩御。
道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、
その言に疑いを持つ者がいた。
中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探ることになるが、
ゆかりの人々が語り出したのは、
母君との尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、
御仏への傾倒など、死してなお謎多きふるまいや
孤独に沈む横顔ばかりで――。

国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原家の相克を背景に、
聖武天皇の真実をあぶり出す!
〈螺旋プロジェクト〉の1冊としても話題。

【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】

※〈螺旋プロジェクト〉とは――
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画

〈螺旋〉作品一覧
朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』
天野純希『もののふの国』
伊坂幸太郎『シーソーモンスター』
乾ルカ『コイコワレ』
大森兄弟『ウナノハテノガタ』
澤田瞳子『月人壮士』(本作)
薬丸岳『蒼色の大地』
吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

月人壮士 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    良かった!
    螺旋プロジェクトで巡ってきて、単体では絶対に読まなかったであろう歴史物。
    頼朝あたりまでは、興味を持てば読んだりしましたが、まさかの奈良時代、聖武天皇。
    この時代は、藤原、麻呂麻呂いっぱい問題で、人の名前を覚えるのも困難で本当に苦手。
    巻頭に家系図がついてなかったら挫折してました。

    0
    2023年08月09日

    Posted by ブクログ

    螺旋プロジェクト(私の中で)4冊目。

    一言で言うととても好みの本だった。
    螺旋プロジェクトは海族と山族の対立をテーマとしているが、この本は聖武天皇の内なる葛藤を対立として描いたもの。

    以下少しネタバレ含む
    父親から受け継ぐ天皇家としての山族、それを侵食するかのような藤原氏の血を引く母親は海族とし

    0
    2023年02月11日

    Posted by ブクログ

    螺旋プロで小生初、澤田瞳子さん。歴史小説初デビューです。以前、日経でエッセイを書かれていて、軽快な素敵な文章で歴史小説を書かれるのかなと、気になっていましたがその通りで、良かったです。

    0
    2024年08月12日

    Posted by ブクログ

    時は天皇が在命中にもかかわらずコロコロ入れ替わり、女帝も普通に存在し、まさかの再任すらあったという奈良時代。皇族を山族、藤原氏を海族になぞらえ決して交わってはいけない二族の混血として皇位に就いてしまった聖武天皇の苦悩を、周囲の人への聞き取りという形で綴ったという凝った作品です。
    史実と言われている事

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    ここらの時代は血縁関係が本当にややこしい。誰が誰のなんだっけ?と何度も家系図を見直しながら読んだ。
    対立というテーマを面白い形に落とし込んでいると思う。この苦悩があっての後の時代、という風に次作は書かれているんだろうか。同時執筆というから、触れられずに進むのかな。

    0
    2024年02月15日

    Posted by ブクログ

     聖武天皇の死後、その遺詔を探そうと道鏡と中臣継麻呂が各関係者を回り、首という人物の輪郭を明らかにしていく。
     漠然と聖武天皇には好意を抱いていた。東大寺や盧舎那仏を造ったイメージだろうか。澤田氏の『与楽の飯』からいかに現場が苦労を重ねていたかを知ってもなお悪い感情は生まれなかった。本作の各人物の証

    0
    2024年01月07日

    Posted by ブクログ

    奈良時代を舞台にした話で、学生の時に習った名前を久しぶりに思い出しながら、聖武天皇という人にすごく興味が湧く作品だった。
    螺旋プロジェクトでは4作目だが、聖武天皇という1人の人物の中で海と山を対立させているのは面白かった。
    改めて歴史の勉強をしたいと思った。

    0
    2023年02月13日

    Posted by ブクログ

    プロジェクトの他の作品とはちょっと違った感じで、海族と山族も抽象的に例え話みたいな感じでしか出てこない。その分、対立する感じに無理矢理感がなくて良かったと思う。
    奈良時代、聖武天皇と言われても、無学な自分にはちょっと難しく、新しい名前が出る度に調べて読んだ。
    今更すごく勉強になった。

    0
    2023年01月09日

    Posted by ブクログ

    同プロジェクト他作品と違って「海族の人」と「山族の人」間の対立ではなく、その両方の血を引く聖武天皇の内面の葛藤を対立として描いているのが面白かった!

    周囲の人々による首様(聖武天皇)語りを聞く形式で話が進んでいって、最後にやっと聖武天皇目線でその内心が少しだけ描かれるんだけど、それがもうしんどくて

    0
    2023年01月08日

    Posted by ブクログ

    螺旋プロジェクト 奈良時代編。
    対立する天皇家と藤原家の両方を血を持つ聖武天皇が苦悩するお話。死後に周辺の人たちの回想によって、主人公を多面的な角度から描いていく手法を取っている(「阿寒に果つ」が同じ手法だったような)。

    奈良・平安のドロドロとした争い。誣告、密告、呪い、毒殺、放火…。高校生の時か

    0
    2022年12月31日

月人壮士 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

中公文庫 の最新刊

無料で読める 歴史・時代

歴史・時代 ランキング

澤田瞳子 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す