エジプトの空の下

エジプトの空の下

1,760円 (税込)

8pt

「アラブの春」で言われた「民主化」や「自由」は、私たちが通常思い浮かべる「民主化」や「自由」とはまったく違っていた!
1歳になったばかりの娘を連れて、夫とともに「アラブの春」の只中にエジプトの首都カイロに降り立った著者。そこで体験した強烈な出来事、危険な事件の数々。
・運が悪ければ即死! 頭上からバルコニーが落ちてくる
・イスラム大物指導者から「おまえは全身恥だ」と言われる
・女性一人で街を歩けばセクハラの嵐
・異教徒は下級市民として人頭税を払わされる?
・エジプトのスラム街の悲惨な実態……
「アラブの春」の渦中、独裁政権が倒れたあとの波乱万丈の日々を、持ち前のタフなメンタリティで生き延びた日本人女性イスラム研究者の日常を描く、ノンフィクション・エッセイ。混乱の時代に出会った人たちと、いつかどこかの空の下で再会できますように!

【目次】
1 娘と親友とサラフィー運転手
2 ピラミッドを破壊せよ
3 頭上注意
4 バット餅
5 出エジプト
6 髪を隠す人、顔を隠す人
7 ファラオの呪い
8 エジプトのアルカイダ
9 牛の腹
10 ふたつの革命

私が住んでいた2011年から2015年にかけてのエジプトは、政治、経済、社会、治安の全てが不安定で、あらゆる面において混乱していました。治安がいい時期というのはあまりなく、悪い状態が恒常化しており、時には極めて悪くなりました。爆弾テロや銃撃、誘拐などが頻発する時期もありました。自宅の近所を含め、カイロ市内で毎日数回これらの事件が発生するようになると、私は被害にあうのを避けるために極力外出を控え、「家にいる」ようになりました。(本文より)

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エジプトの空の下 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    飯山陽さんの主張は、一貫している。
    「イスラム教」に関しては、中高社会の社会科レベルの知識しかない。
    学校の先生もはっきり詳しく教えてくれた覚えもない。
    触れてはいけないアンタッチャブルなイメージがあって、よく分からない&複雑で難しい感じを受けていた。
    飯山さんの本を読んで、もやもやが晴れた

    1
    2024年03月05日

    Posted by ブクログ

    これは面白かった!
    ノンフィクションエッセイなのに、読み応えが抜群にあった。
    生命に関わるかもしれないレベルで『正しさ』が異なる社会に私は住んだことがない。
    相手への深い理解と信頼がなければ、世界レベルの困難な状況はやはり落とし所は探せないし、手段としては対話なんだろうと感じた。

    1
    2022年04月02日

    Posted by ブクログ

    飯山陽さんのエジプト生活時代のエッセイ
    日本人にあまり馴染みのない生活者視点のエジプトとイスラム社会の実相が書かれています
    エッセイではあるもののイスラム思想研究者の筆者ならではの内容でイスラム社会の理解に大いに役立ちます
    イスラムというと一面的なイメージしか浮かばないことが一般的かもしれませんが、

    0
    2024年05月16日

    Posted by ブクログ

    イスラム教研究者が綴る、エジプトですごした数年間の記録

    ・「アラブの春」その後
    ・女性差別
    ・原理主義vs世俗主義
    等々の実態

    日本にいては想像もできない

    今年は「テヘランでロリータを読む」、「イラク水滸伝」などイスラム系の本を読んだのでその〆として

    0
    2023年12月29日

    Posted by ブクログ

    浅薄な正義を振り回す得意顔が嫌いなので、大変共感できた。

    「物事にも政治にも、その時、その場で優先されるべきことがあります。テロで愛する者を失った経験などあるはずもなく、テロの差し迫った危機を感じたことも、それを想像したことすらもない人間が、「テロリストとは話し合うべき」などと主張しているのを聞く

    0
    2022年12月21日

    Posted by ブクログ

    とてもおもしろかった。
    あまり馴染みの無いイスラム社会のこと、実際に住んでみないとわからない、エジプトでの生活。
    読みやすく、興味深い。
    友だちにも薦めました。

    すべてファラオのせい、とにやり

    0
    2022年06月03日

    Posted by ブクログ

    前半はエジプト生活あるあるのようなカジュアルなエピソードだが、後半はエジプトの貧富の格差やイスラム教の容赦なさが赤裸々に記される。

    理論と実地を通してイスラム社会に通じた著者の見識は文献研究者とは一線を画している。

    0
    2022年05月06日

    Posted by ブクログ

    飯山氏の著書を読むのは、「イスラム教再考」に続いて2冊目となった。
    「イスラム教再考」もイスラム教の本質を知るのには非常に良い本であったが、本書は読みやすくて楽しみながらイスラム教を知ることができる。
    イスラム研究者である飯山氏がイスラム教国家であるエジプトに家族とともに暮らしていた数年間の実体験を

    0
    2021年12月22日

    Posted by ブクログ

    エジプトといえば、ピラミッドやスフィンクスなど観光名所として日本では有名だ。個人的には、エジプトで仕事もしたことがあるので、エジプトのことはそれなりに分かっているつもりであった。それでも、本書を読むことで女性ならではの視点であったり、イスラムの指導者へのインタビューを敢行した様子など、非常に興味深か

    0
    2022年07月23日

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