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架空の青春の記憶を植えつけられた青年は、その夏、実在しないはずの幼馴染と出会う。これは、始まる前に終わっていた恋の物語。『三日間の幸福』や映画化作品『恋する寄生虫』の著者による最新作、待望の文庫化。電子書籍版の限定特典として、単行本版のさい書店で限定配布されたスピンオフ特別掌篇「聖地巡礼」を収録!
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Posted by ブクログ
一本の映画を観終え、観客席で吐息をもらして立ち上がるのが緩慢になるような読後感でした。 エターナルサンシャインのような雰囲気を感じて余計にそう思えてしまったのかもしれません。 今作も他の三秋さんの作品同様に落とし穴の中で安寧を見出してしまう退廃的な人間に刺さる内容でした。 最近物語ばかり読ん...続きを読むでる自分に対して「こんなことしてて意味あるのか?」と疑問を感じていました。そんな疑問のなか本作を読んで自分の人生で欠落しているものを補うために読んでいることに気付き、さらに物語の終わりに疑問へのひとつの解答を得たように感じました。本当に三秋さんの作品は自分にとって劇薬であり、定期的に接種しないと現実をもがけないんですよね。それが毒であるとはわかってるんですけど。
儚く美しい呪い
私は読書家ではないですが、ページをめくる手が止まらず、1日で読み切ってしまいました。それほどに人生観を変えた作品です。 読み終わった後、数日間余韻が残り続け、胸が苦しみました。私はこの本を捨てることもできないまま、本棚で表紙を見る度に苦しみ続けるのでしょう。 「私ね、こういうのって、一種の呪いだと思...続きを読むうの。」
#泣ける #切ない #感動する
読み進め手が止まらなかった。 登場人物が少ないからこそ世界に千尋くんと灯花しか居ない感覚で読むことができる。 三秋縋の書く死は透き通っているように感じる。 読み終わった時、心が空っぽになって澄んだ気持ちになった。
紹介文にある通り、出会う前から続いていて始まる前に終わっていた恋の物語でコンセプトがおもしろいし、記憶の消去、補充に関する話でそう遠くない将来存在し得えそうで自分だったらこの薬を飲んであの忌々しい記憶を消してしまうのかなと想像しながら読んだ。
夏凪灯花とは一体、何者なのか。違和感を抱えて読み進めるうちに、次第に不器用な二人のやり取りから目が離せなくなった。 どこまでも切なく、穏やかな結末。 心に優しく灯るような、温かく愛おしい読後感だった。
ナノマシンにより人の記憶を自由に変える事ができるようになった近未来。 人は現実に起きた嫌な記憶を消去したり、こうであった欲しかったという疑似的な記憶を脳に取り入れたりしている。 本書の主人公も家庭でも学校にも居場所や理解者のいない環境で育ち、現実と自分への嫌悪感から自暴自棄となり、過去の記憶を消...続きを読む去しようと決意する。 ナノマシンを飲んで記憶が消したはずが、業者の手違いで疑似の記憶を植え付けてしまった。 それはある少女との物語だった。 そしてそれは「過去」にのみ存在するはずだったが。。 前半はよくありがちな御都合主義で、こういう話かー。 くらいでふーんと読んでいたが、 中盤から後半の展開に引き込まれていった。 ここまで緻密に世界観を創り上げるのも凄いし 心の叫びのように文を積み上げていくのも凄い。 後半は読み始めると止められなくなる。
記憶をインストールできるという発想が面白い。わたしも幼馴染の記憶が欲しいと、読んでいる間にずっと感じてた。いい思い出でも苦い思い出でも、思い出があるって素晴らしい。出会いを大切にしたい。
今回も初めて読む作家、三秋縋の作品「君の話」。今回も読むきっかけはハヤカワJAの新刊書ということ。前回の上田早夕里に続いて、最近初めて読む作家にドはまりしそうなので、ちょっと敬遠していたのだが・・・はまりました。映画「恋する寄生虫」の著者なので人気作家で内容も面白いのかもしれないというバイアスもかか...続きを読むっていたかな。これでまたシリーズで読みたい作家が増えることになり、読書年間計画に影響が出そうな予感がする。ただでさえスタンバイ作品が多いこともあり、これでは睡眠時間を減らすしかないか? 結局は恋愛SFということになるのだが、それだけではなく面白い構成(男目線女目線の対比で前半後半を分ける)にも感心した。これは単なるネタバレなのだが、こんなに鮮やかなネタバレ、辻褄合わせ、後付け説明を久々に堪能した。推理小説だとネタバレは小説の最後の最後に凝集されるのだが、それとは異なり本作品の様にじわじわとばらされても何故か心地良かったな。 一つ一つのパーツにも目を引くものが多かった。「義憶」、発想は義足のような義肢、義眼と同じ「義」という漢字の利用、義であるが故の脱着可能な記憶も面白い発想。そして、その「義」がナノロボットを飲むと脳へ移動して記憶を改変する。寄生虫と同じ発想かもしれないが、ナノロボットを使うことで幾分SF度が増している。また記憶をデザインできたり消去できたり、だいぶこの頃は脳のメカニズムが解明されている時代設定、そのくせ日常は親子関係を除いて今とあまり変わらずアナログ要素が多い。まあ、パラレルワールドと思い込めばいいのか。そして記憶が徐々に無くなっていく病気。脳の解明、記憶の改変がこのレベルに達すれば、記憶がどんどんなくなり死に至るアルツハイマー系症候群など簡単に克服していそうなものだが、残念ながらこの世界でも完全に脳を制御できないという不条理。 本題である心に闇を抱える男女の葛藤は、闇が深い分だけドラマチックになる。ただ、この男の人格形成が複雑すぎて嫌になる、簡単に言えば面倒くさい奴。偶然に偶然が重なるほど話は面白くなるのは小説であるが故のこと。ネタバレに絡むので男女の話はこの程度に。 当分の間は、「恋する寄生虫」の本も映画も見ないようにする。本格的に三秋縋の作風にすがってしまうことを避けたいから。
義憶のある世界に生きた、ひとりぼっちの二人の話。 丁寧な言葉を使うなーって印象。 レーテ、グリーングリーン、ヒロインとかの義憶のネーミングセンスが素敵。
三秋縋の作品を色々読んだら、、もしかしたら彼はこの作品を書くために色々書いてきたのではないかと思う。 この切なさは、帯にある通り「出会う前に続いていて、始まる前に終わってしまう」ことにある。 だから、物語としては始まるはずのない出会いを、作中の「義憶」(オーダーメイド式の偽物の記憶)によって引き起こ...続きを読むしたとしたら、というSFの設定を用いて表現している。 物語りなんて所詮作りものだ、という引いた視点から、それでも没入してしまうことの喜びや切なさを感じられた。 筆者のメッセージはとても明快で、この世には誰かが誰かにとっての運命の人で、ヒロインもしくはヒーローで、もしかしたらライバルで、パートナーかもしれないということ。 そして、それを願わくば信じられるようになること、ということだろう。 それが筆者の祈りであり、願いだと思う。
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