作品一覧

  • 幸福な王子/柘榴の家
    3.8
    1巻913円 (税込)
    町の中心部に高く聳え立ち、自らの宝石や体を覆っている金箔を貧しい人々に差し出す王子像とそれを運ぶ燕。王子のひたむきな愛と思いやりを描く「幸福な王子」ほか、恋する学生に身を捧げる「小夜啼き鳥と薔薇」、わがままな男と子どもたちとの交流を描く「身勝手な大男」、愛の行きつく果てを示す「漁師とその魂」など全9篇収録。大人のために訳したビターな味わいのワイルド童話集。
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス
    3.6
    1巻1,023円 (税込)
    結婚を控え、手相占いに翻弄される「アーサー・サヴィル卿の犯罪」。生真面目で頑張り屋の幽霊が棲みつくお屋敷をアメリカ公使一家が買って一騒動の「カンタヴィルの幽霊」。知る人ぞ知るあの長詩「スフィンクス」ほかワイルドの短篇4作に、出獄したワイルドを迎えた親友の女性作家が当時のワイルドの様子を綴る「回想」を含む佳作を収録。ワイルドのことがますます、好きになる短篇集。
  • 幸福な王子/柘榴の家

    Posted by ブクログ

    確かに大人向けの物語ばかりだ。
    他の童話のように教訓めいていない。
    利他的に生きても決して報われることはない、唯一の救いが神の祝福を受けること。単純に道徳的でないところがワイルドらしいところかな。

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    2024年05月18日
  • 幸福な王子/柘榴の家

    Posted by ブクログ

    西村孝次訳で慣れ親しんできたワイルドの童話、今回小尾芙佐訳で読んでみたけど、なかなか良かった。
    ワイルドの童話、というより小説も含めてワイルドの文章はやたらに装飾が多い。
    その割にはゴテゴテしてなくて、モノクロの映画か影絵芝居を見ているような気にさせられる。

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    2017年06月21日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

    Posted by ブクログ

    東雅夫氏がブログにて映画『クリムゾン・ピーク』を観る前に「カンタヴィルの幽霊」を読んでおくと吉と書かれていたので手に取りましたが、これがものすごく個人的にはアタリ本でした。表題作はもちろんのこと、ワイルドの友人であるエイダ・レヴァーソンの回想や作品も付録で載っており、これもまたかなり惹きこまれ、こんな本を出された南條竹則氏と光文社はホントすごいです!「スフィンクス」については、まだまだ知識の足らない私には難解でしたが、また時期を置いて読み直してみたいと思います。

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    2016年02月16日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

    Posted by ブクログ

    何で読んだだらうか。スフィンクスの話のあらすじを読んで心惹かれたことを覚えてゐる。
    あらすじでは謎こそスフィンクスといふことだつたが、それはかなり大雑把すぎるあらすじだらう。さういふ話があつたらしいとしめくくつてゐるところに謎があるのではないか。あくまで、この話は伝聞でしかない。謎の内容ではなく、謎を問いかける存在そのものこそが謎。スフィンクスの異国的な姿かたちとあひまつて、謎はひとを魅了する。現存するエジプトのスフィンクス像のその先にある謎。
    カンタヴィルの幽霊は、喜劇的な物語の中に、皮肉と哀愁、そして浄化を含んでをり、単なるコメディではない、印象的な物語。劇で上演されたならかなり舞台映えす

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    2019年11月18日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

    Posted by ブクログ

    お得な一冊。後編にてエイダ・レヴァーソンという女性の作品が掲載。解説は彼女と作者の関係に触れ、ワイルドの私生活が覗ける。何だか有名な人らしいなという印象しか持っていなかったが、エキセントリックな愛人の父親に憎まれ、同性愛という理由で逮捕された人なのね。やはり作品はウィットに富みながらも繊細でロマンチック、三島由紀夫ぽいなと思いました。エイダの方は女性であることを心から謳歌しているような陽気な作風で、花のような存在感がある。

    全体的にとても好きなので、他の作品も読んでみるつもりです。

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    2018年08月27日

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