広瀬和生の作品一覧
「広瀬和生」の「小三治の落語」「談志は「これ」を聴け!~増補『談志の十八番』名演・名盤ガイド~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
同じネタでも噺家によって演出は異なる。どの師匠についたかにもよるし、噺家自身の感性・強み・工夫といったものが大きく影響してくる。人気でかかることの多い4つのネタ『芝浜』『富久』『紺屋高尾と幾代餅』『文七元結』について、おそらく日本でいちばん落語を聞いている著者が、源流にさかのぼり、実名を挙げながら、系統立てて解説する。
たとえば『芝浜』は〈よくできた女房が亭主を立ち直らせる美談として洗練させた〉という三木助が源流。談志は〈現代人としての感情を大胆に注入し、別次元の「感動のドラマ」に仕立てた〉。利口な役は大家におしつけ、亭主に惚れている可愛い女房へ変え、ダンナをだます罪悪感からの解放といった
Posted by ブクログ
三遊亭兼好の「落語とは業の否定」というのが白眉。
芝浜にすれば、「金を使い続ける、酒を飲み続ける」というのが業だろうと。
それを止めるなんてのは、業の否定じゃあなかろうか、という提起。
なるほど・・・。談志ファンの自分も唸ります。
ただ、芝浜は落語の中では異端ですよね。(広瀬氏も文中で語っています)
業をどう捉えるかという話で。
業=人間の悪、ではなく業=人間のダメなところ、と家元は捉えていたのではないかと。
すなわち、談志は人間を優しく捉えていたのではないか、とのこと。
・・・なるほど。
さすが、現役の落語家。
落語を感覚的に捉えて実感とともに論理的に分析する。
オススメです