カレル・チャペックの作品一覧
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Posted by ブクログ
カレル・チャペックの戯曲「白い病」を一気に読みました。
作家のチャペックはナチス・ドイツを痛烈に批判したチェコの国民的作家です。
また、ロボット という言葉を初めて使ったことでも知られています。
まず、この戯曲を読んで、すぐ頭に浮かんだのがナチス・ドイツまもとより、
スターリン時代のソ連、軍事政権下の日本でした。
戦争・侵略を目指したこれらの国々では、軍事拡大を強力に推し進め、
自国民の優秀さを強調し、敵国を倒すためには一致団結しなければならない
という全体主義的な考え方を洗脳化してきました。
この戯曲はそうした状況の下にあるある国で
「白い病」という疫病が蔓延すというパンデミックが襲ってき
Posted by ブクログ
新型コロナ、そしてロシアの侵攻で世界が揺れ続ける中、こんな作品があったのか、と少し恐ろしくもなる作品でした。
突然白い斑点が体中に現れ、死に至る疫病の流行する世界。そして舞台となる国家は戦争を推し進める総統によって支配されている。
この二点が現実と合致してしまうことに恐ろしさとやりきれなさを思います。
戯曲ということで最低限の登場人物の動作以外は、会話のみで話は進んで行きます。その分、想像力が必要とされるかもしれないけれど、セリフだけのため非常に早く読めました。
それでいて内容は濃い。示唆的な部分、寓意的な部分と色々あって、考えさせられる部分もあり、登場人物の葛藤もセリフだけのためか、表
Posted by ブクログ
チャペック1937年作の戯曲。中国発の未知の病が世界中でパンデミックを引き起こすというあまりにも予言的な物語。
疫病は世界中に深刻なパニックを引き起こし、50歳前後以上の人のみが感染し死に至る疫病は世代間の軋轢をも生む。特効薬を発見したガレーン博士は永久平和を国家に要求し貧乏人以外への薬の提供を拒む。
国家元帥もクリューク男爵も間違いなく偉大な人物である。国家と自身の信念にとっては。元帥の台詞「...この若者は有能だ、だが分別がありすぎる。偉大なことはなし得んだろう...」は本当に大事なことは「偉大さ」でなく「分別」だと語っている。
物語はハッピーエンドには終わらない。今現在の世界も永久平和は