作品一覧

  • メッカ イスラームの都市社会
    5.0
    1巻990円 (税込)
    カーバ神殿を擁する巡礼地・メッカ。七世紀初頭、アラビア半島の灼熱の岩肌に囲まれたこの地が、なぜ都市に発展し、世界の<聖地>となったのか。ムハンマドの生涯や、コーランはじめ文化、風習、儀礼など、ムスリム知識人が守った伝承“ハディース”から、多角的に考察。西欧的学問の思考からは見落とされてきた、イスラーム精神の本質に迫る。 目次)) 序 章 西欧的知の枠組/多様化する世界/「常識」をこえるイスラーム/イスラームとは/イスラームの成立/イスラーム的知の枠組/オリエンタリズムの克服 一 前 史 メッカの歴史地理/考古学の成果/ソロモンとシバの女王/紀元前のアラビアの歴史/紀元前後のアラビア/一神教革命 二 系図と部族 父系の系図/「部族」の概念/メッカは「部族社会」か/氏族の系図/クライシュの子孫ではない人々/マワーリー/ハリーフ/個人の社会 三 メッカのはじまり カーバ神殿/アブラハムとメッカ/ジュルフム族のメッカ追放/フザーア族とキナーナ族/クライシュ族のクサイイ 四 メッカの発展 牧民社会メッカ/集団意識の実態/イーラーフの制度/フムスの概念/ウカーズの定期市 五 メッカの社会 急成長するメッカ/ムハンマドの生涯/平等な人間関係/メッカの商人/アラビア文字の文書 六 メッカとイスラーム 自由都市/ムハンマドに対する例外的措置/預言者と信徒/メディナ/イデオロギーとしてのイスラーム おわりに  学術文庫版あとがき  内容抜粋) イスラームが勃興した七世紀から十四、五世紀までのイスラーム世界にわりあてられた(教科書の)ページ数は、同時期のヨーロッパ史のそれの半分以下なのだ。筆者の見解では、この時代のイスラーム世界とヨーロッパ世界をくらべれば、人口といい、政治力といい、経済力といい、文明の力ともいうべきものといい、前者が後者を圧倒していた。わりあてページ数は逆でなくてはいけない、と信じている。    ――――「序章」より *本書は1991年に中公新書より刊行されたものを一部、加筆修正したものです。
  • 世界神話学入門
    3.8
    1巻935円 (税込)
    なぜ世界中によく似た神話が見られるのか。神話には人類の古い歴史が埋めこまれている。最新の神話研究とDNA研究のコラボにより、「出アフリカ」以降のホモ・サピエンス移動の軌跡が明らかに。世界の神話の分析から浮かび上がる人類の壮大なドラマ。人類史の見方が変わる!
  • イスラーム世界史
    3.5
    1巻1,364円 (税込)
    イスラーム世界から過去、現在、未来を見つめると、西洋中心の視点とはまるで異なる歴史が浮かび上がる。肥沃な三日月地帯に産声をあげる前史から、宗教としての成立、民衆への浸透、多様化と拡大、近代化、そして民族と国家の20世紀へ――。シーア派とスンナ派の起源とは? パレスチナ問題はなぜ生じた? 宗教と政治の関係は? 「歴史は誰かがつくるもの」とするイスラーム史の第一人者が日本人に語りかける100の世界史物語。 *『ビジュアル版 イスラーム歴史物語』改題。  【目次】  はじめに 1 イスラーム以前の西アジアと環地中海 2 イスラームの誕生 3 民衆のイスラーム 4 拡大するイスラーム世界 5 革新のイスラーム 6 民族、国家、そしてイスラーム  おわりに
  • 海を渡ったモンゴロイド 太平洋と日本への道
    値引きあり
    4.0
    1巻1,270円 (税込)
    我々は「移動する種」である! 紀元前に1000キロ単位を航海し、太平洋の島々に移住した人々とは。そして、彼らと我々の驚くべき関係とは。遺伝子、言語、遺跡、そして神話に残された痕跡を縦横に読み解き、広大な大洋を渡った「海人」の実相に肉薄する。(講談社選書メチエ)
  • メッカ イスラームの都市社会

    Posted by ブクログ

    【イスラームは、多くのものをイスラーム以前のメッカ社会、そしてより広くアラビア世界に負っている】(文中より引用)

    イスラームの聖地であるメッカ。その都市の成り立ちと性格について、数多くの伝承などを基にしながら紐解くことを試みた作品です。著者は、初期イスラーム史を専門とする後藤明。

    一つの「都市史」として興味深いだけでなく、メッカに関するあまり知られていないトリビアも豊富に盛り込まれた良作。初版は30年近く前に出版されているとのことですが、古さを感じさせない内容に目を見張るものがありました。

    ヒジャーズ地方ってまた独特なんだろうなと☆5つ

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    2021年08月12日
  • 世界神話学入門

    Posted by ブクログ

    各国・各地域の神話の類似性を人類の進出と照らし合わせて提言している。
    過去に読んだ本では日本神話は南洋系と類似性があるという話を神話の中身のみに着目していたが、遺伝子研究などで人類がアフリカを出発してからの軌跡に沿って神話を分析していた感じ。
    ゴンドワナ型とローラシア型の二種類に分類することが出来るという。後者は支配者層の正統性を表すためのもの・支配機構。前者は人間の営み・自然との調和。
    ローラシア型は支配に利用され得るというのが面白かった。

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    2018年01月18日
  • 海を渡ったモンゴロイド 太平洋と日本への道

    Posted by ブクログ

    人類が太平洋に進出するのに、こんなドラマがあったとは、また日本列島も関係するのかと思うと大興奮だ。縄文時代や弥生時代にも、そういった東南アジアやオセアニアとの関係があるのだとしたら、今まで考えていた、朝鮮半島や中国との関係だけでないのだとしたら、日本列島の歴史も大いに見直さなければならないということか。カヌーで、人力で星を見ながら、移住にかかわる太平洋横断ができたということは、とっても勇気が湧く。石油が無くなっても大丈夫だろう、でも昔からの星から自分の位置を知る方法や、風を読む方法などの知恵を復活させなければならないと思った。

    0
    2011年09月28日
  • 世界神話学入門

    Posted by ブクログ

    とにかく扱ってる話題がおもしろい。詳しい話を聞いたことがない。でも、章立てやエピソードの整理には改善の余地があるような...

    世界各地で伝わる神話の共通性は、大航海時代以降に伝わった部分もあるにせよ、それでは説明できない、つまり、人類の移動/移住の歴史で説明される部分が少なくない。

    読み終わっても整理できていないけど、例えばこんなモチーフが広く見られる。

    釣り針/槍をなくすと動物の世界に行って動物の長と仲良くなり、帰ってきて幸せに暮らす。浦島太郎、海彦山彦。
    脱皮できなくなったから人間は死ぬ。
    世界は無か水か巨人か卵の中から出てくる。
    大抵、太陽と月は男女で、星は動物。何かと追いかけっこ

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    2018年03月11日
  • イスラーム世界史

    Posted by ブクログ

    イスラーム世界の展開に関する概説書。100の話題に分けて書かれており、1つの話が見開き2ページくらいで終わるので、非常に読み易いが、その分説明は簡略で、用語や人名ばかりということも無くはない。とりあえずイスラームについて基本的な理解を持っておきたいなら。

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    2018年01月24日

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