作品一覧
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4.01巻693円 (税込)旅は、沖縄の台所・那覇の牧志公設市場から始まった。宮廷料理から百年古酒まで、島バナナ、タコスから南米料理まで。人と出会い、身体で感じながら見えてきたものは――。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
小説というよりはシナリオみたいで、もしかして著者は脚本家さんか何かなのかと思いながら読んだ。
セリフの掛け合いは楽しいねんけど、こちらもまた、登場する人にいまいち好感が持ちにくい…。笑
なんでなんやろ、そこらへんも好みの問題よね。
秋の舟唄酒が一番面白かったな。若い人が登場する活きのいい小説とは違うブルースみがええんやろうけど、たぶんわたしはまだそちらの世代になりきっていない。
こないだの「東京近江寮食堂」と、いい、若干の温度差を感じるのはそこらへんなんやろな。
あと、読みながら著者紹介を読んで、「あ、著者の本、以前読んだことあったな」と、思い出した。(「ビア・ボーイ」) -
Posted by ブクログ
宮古島が舞台の小説ということで、南の風に吹かれたいと思って、読んだ。
しかし、想像以上に深い内容で、現代の諸問題を考えさせられた。
とにかく風景描写が美しい。文体が軽やかで、読みやすい。
しかし、内容は深いのである。
この作家は藤沢周平や太宰治の影響を受けているのではないか。
最初からグイグイ惹かれていった。
いまの日本をおおっている閉塞感を打破していく物語だと思う。
どこかで聞いたことのあるような首相とその夫人の名前が出てきたときは、大笑いした。筒井康隆の「裏小倉百人一首」や「農協、月へ行く」「ヒノマル酒場」などのパロディ小説に通じる趣きもある。