榎本由美の作品一覧

泣きそうだった。

｢仁義｣って言葉が似合いそうなヒーローの日向。
彼はヤクザの組長で女には不自由していないが、ある桜が咲いている頃に偶然出会った志穂という美女とお互いに一目惚れする。

志穂には年の離れた代議士との政略結婚が組まれていて、志穂はほんの一時でも日向との幸せな時間を過ごせたらそれでこの先の政略結婚を耐えられる…と考えていたが、日向の方は何としてでも自分が志穂を救い出して2人で幸せに暮らしたいと考えて大胆な行動を起こすが…。

一見派手で女はより取り見取りで1人の女を愛したことが無いと言っていた日向の方が、志穂にベタ惚れでラストが余計に悲しかったです。

2人がラストのその先に幸せになれたのだと思いた...続きを読むいです。

家族愛。

青崎京子は元高級娼婦ヴェルヴェットで、元仲間が世界を巻き込むような重大事件を携えて助けを求めに来る。
ヴェルヴェットは始めは断るけど、元仲間も大事だから愛する旦那に嘘をついてまで助けに行き全て無傷で成功し帰ってくる。

旦那も妻が普通の女ではないと薄々感じているが、毎回愛してるよ！、信じてるよ！と言って送り出す。
京子もヴェルヴェットになっても、体の裏切りは決してしなかった。
読んでいてツッコミ所は多々あるが、ホントに家族愛でいっぱいの物語で面白かったです。

表紙のイラストからすると怖いけど、そんなことはない愛に溢れた話です。

アレっ？

2巻目からはストーリーの趣向が変わってきた？！

1巻目は伝説の元高級娼婦ヴェルヴェットで、たまに昔の娼婦仲間からの依頼でどちらかと言えば色仕掛けのような依頼をされていて今は旦那以外とは関係はしないが色気一番という感じだったし、旦那にもヴェルヴェットに扮した時のドレス等は見せず、メイクも落として着替えて主婦に戻っていたけれど、2巻目からは旦那にも遠慮するのが減ってきたし、ヴェルヴェットの顔も見せてるし、そして最大変わったのが、娼婦ではなくて、もはや傭兵のような京子になっている気がする…。

それはそれで強くて負けないから好きだけど、段々とタイトルからズレてきているような感じですよね。
...続きを読む

でも、京子夫婦は旦那にヴェルヴェットがバレていても、お互いに愛し合っているので良かったです。

最高だった！！

ちょっと絵がサスペンス風でただのレディコミかなぁ？と読まずにいつも素通りしていたけど、何かの気まぐれで試し読みをしてみるともっと先が読みたくなってきて…。

作者さんゴメンナサイ。
始めはちょっと馬鹿にしてましたが、買ってみて読み始めると止まらん止まらん！！

主人公の元高級娼婦のベルベット(京子)は、スーパーウーマンだった。

美人・頭脳明晰・語学堪能・スポーツ万能・モデル級のスタイル・結婚後は絶対に旦那以外と関係しない・
家族第一・夫を裏切らない…etc.。

結婚前は高級といってもやはり娼婦だったという事で色んな方と関係があったようだが、旦那と出会ってからはそれまでの...続きを読むハイレベルな生活を棄てても今の安月給や楽ではない家族4人の生活の方が大事と思ってる京子は素敵でした。
京子自身も強いが、一見ヘタレそうな旦那もいざとなると恐い相手にも怯まず、家族を守るし京子をスゴく愛してるのでとても良かったです。

また、京子も性格が良い。
だが、ベルベットの時は良い意味で恐い。
公的なベルベットと私的としての京子のギャップがスゴい。
ベルベットでは皆が平伏すくらい非情だが、
京子では愛情溢れる優しい母親＆妻で子供を決して叱らないので聖母にみえてしまう。
近所付き合いも良い良妻だし。

レディコミと思い、既婚者でも元娼婦だからエッチしまくるのかなぁ？と心配でしたが、エッチは一切なかったのも良かったですね。

毎話、ベルベット京子のお陰でスカッと解決されるので、読んでいて気持ちいいですよ。

マルチな榎本由美先生

榎本由美という漫画家に引き合わせてくれたブックライブさんに感謝。何という多彩な面を持った漫画家センセイなんだろうか。「ちひろさん」に似たモチーフ（モチーフだけよ。）は、元殺し屋的なゾクゾク感、ワクワク感を持って読者に迫ってくる。本当に名作の部類だ。読まなきゃ損だ。