松本侑子の作品一覧
「松本侑子」の「赤毛のアンのプリンス・エドワード島紀行」「愛と性の美学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「松本侑子」の「赤毛のアンのプリンス・エドワード島紀行」「愛と性の美学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
心中未遂を繰り返す太宰治と、最期を遂げた山崎富栄の生涯を、綿密な取材をもとに小説として書き上げた力作。着物姿で島田髷を結った表紙の写真が有名なので、遊女だの、芸者だの、酒場の女だのと、何かと彼女を卑しめたい後世の輩は言うが、これは当時の未婚の女性が正装をしたときの典型的な姿であって、美容学校のモデルをつとめたときの写真。太宰の作家仲間が、太宰の死後、彼女を悪し様に言ったため、今でも、太宰を死に追いやった悪女というイメージが一般的なようだけど、違うのだ、実際は。太宰が甘ちゃんだっただけなのだ。
文学の力というものを、まざまざと見せつけた本だ。
Posted by ブクログ
ため息の出るような、うっとりする風景描写、心に迫る心理描写が素晴らしい。訳者である松本さんの力量は敬服に値する。
リラの兄ウォルターが第一次大戦でなくなり、家族の悲しみが記された描写には涙が出てきた。出征したジェムの帰りを何年も待ち続ける、犬のマンディに対しても同様であった。
戦時中の苦しい中であっても、純粋で健気なリラに心が洗われた。リラの心の成長も読みどころだ。
「肉体は段階をおってゆっくり成長していくが、心はひっと飛びで成熟する。一時間で、すっかり成長をとげることもある。」この表現がぐっと心にきた。真実だと思う。
生きる勇気を与えてくれる、アン・シリーズは大好きだ。何度も読み返し