岸田秀の作品一覧
「岸田秀」の「唯幻論大全」「エスの本 ある女友達への精神分析の手紙」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「岸田秀」の「唯幻論大全」「エスの本 ある女友達への精神分析の手紙」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
官僚組織は本来国民のためのものであるにもかかわらず、自己目的化し、仲間内の面子と利益を守るための自閉的共同体となっている。p31
日本国家の起源として、大陸および半島との現実的国際関係を否認して天孫降臨の神話、天から降りてきた神々が他国とは一切の関係をとらずおのれの力だけで独自に国造りをしたという嘘をでっちあげたところを出発点にしているのだから、歴史的必然性として日本で形成されるあらゆる共同体は自閉的共同体となる。
他方でアメリカは文明の名においてアメリカ先住民を大虐殺するという欺瞞を出発点にしてはじまった国家であり、ときどき文明の名において野蛮な他民族(日本、ベトナム、イラクなど)を虐殺
Posted by ブクログ
2011/07/09
最初は偏屈でいけ好かない本だと思っていたのだが、
「性について」辺りから徐々に面白くなり、
最後の「自己について」の章はするすると読み進められた。
「自己嫌悪の効用 ──太宰治『人間失格』について」では、
効用どころか、自己嫌悪がいかに自己欺瞞的であり、狡くて、
自己中心的な詐欺の温床であるかを述べていて、
少し行き過ぎとは思ったものの、内容は非常に痛快です。
自分の純粋性を心底信じている人が読むと、酷く苦い思いを味合うかも。
全体を通して著者の偏ったものの見方が目立つが、
ある一面では、とても鋭く切り込んで物事を捉えているので、
目を見開かされることも多かった本で