神尾水無子の作品一覧

「神尾水無子」の「我拶もん」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 我拶もん
    3.7
    1巻1,925円 (税込)
    【第36回小説すばる新人賞受賞作】 寛保二年。大名や旗本の駕籠を担ぐことを生業とする陸尺の桐生は売れっ子として江戸で人気を誇っていた。ある日、芝居小屋の《市村座》で木戸番と陸尺の大乱闘が勃発。相方の龍太が巻き込まれたと知った桐生は仲間の翔次と共に駆けつける。だが龍太は捕えられ、騒ぎを収めようとしたはずの桐生も結託した仲間に裏切り者扱いされ仕事を干されてしまう。暇を持て余していた八月のある日、大雨により江戸で大洪水が発生。桐生は辛うじて生き延びるも商売道具の右腕に大怪我を負い、かつて恋仲であった娘・おみねも目の前で濁流に呑まれてしまう。何もかも失った桐生は《市村座》の騒動を機に知り合った玄蕃頭・有馬頼ユキ(※)に救われ屋敷で世話になることになり、懇ろだった深川芸者の粧香とも再会。一方、頼ユキの近習である坂西小弥太は、主君が桐生を気に入り、また幼い頃から恋心を抱いていた頼ユキの姉・梅渓院までもが執心であることにいら立ちを覚えていた。そして、使い物にならず腐っていた桐生を痛罵し、桐生は有馬家を去るのだが……。※ぎょうにんべんに童
  • 我拶もん

    Posted by ブクログ

    江戸時代当時の職人や駕籠かきは口は汚いが心は優しいと言われていた。更に余計な事に口をはさむそして割りをくう。合えば犬猿の仲なのに気になって仕方がない。周りも思いやりを持って皆行く末を考えている。これが江戸っ子というもの。そんな時代劇が本書だ!

    0
    2024年03月19日
  • 我拶もん

    Posted by ブクログ

    とてもよくまとまった物語で陸尺という仕事についても勉強になったが、女たらしの桐生がどうも好きになれず、周りの殿様たちも気軽に登場しすぎ、あまり好みではなかった。

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    2024年05月16日
  • 我拶もん

    Posted by ブクログ

    この装丁で軽い話かと予想したが、なかなかちゃんとした時代小説になっていた。
    この装丁が時代小説好きに受け入れられると良いのだが…。
    陸尺の桐生は自らを「風の桐生」と名乗るほどの腕を持っていたが、陸尺仲間と芝居小屋との諍い、また歴史的な洪水に見舞われた事から生活が転落してゆくが…。
    深川芸者の粧香、大名の玄蕃守、その姉の梅渓院、そして玄蕃守家臣の小弥太が、それぞれに絶妙に情の深いキャラクターを描き桐生を取り巻いていく。
    人生の転落から再生へと向かう姿は、小説を読む醍醐味の一つでもあり満足な読後感となった。

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    2024年04月14日

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