作品一覧
-
4.31~2巻891円 (税込)その乙女、化物を喰らうさだめ――。 これが応募総数1469作品の頂点。 第17回小学館ライトノベル大賞《大賞》受賞作! 獄門家――地獄より現れた血族。怪異ひしめく古都・京都を根城とする彼らは、呪術を操る胡乱な者どもはもとより、化物にすら畏怖されていた。 そんな凶家の末裔たる乙女――獄門撫子は、化物を喰らうさだめの娘。 荼毘の炎から取りあげられた、このうえなくうつくしく――このうえなく、忌まわしい娘。 しかし…… 「撫子か。なるほど、その名の通り可憐だな。」 このうえなく奇妙で、胡乱で、美しい女――無花果アマナ。 自らを恐れもせずに笑う彼女との出逢いが、撫子を変えていく。 花天井に潜むもの。箱詰される人身御供。学園にあざなえる呪い。人を幻惑するけもの。かたちなき化物。 次々と怪異に挑むうち、二人はやがて目を背けていた己そのものと対峙する。 「あなたさえいなければ、わたしは鬼でいられたのに。」 鬼の身体にヒトの心を宿す少女と、ヒトの身に異形の魂を抱える女。 二人のつむぐ縁が、血の物語の封を切る。 TYPE-MOON武内崇氏も認めた、おそろしくもうつくしき、少女鬼譚。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
ユーザーレビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレいやこれは雰囲気あるなあ。
京都を舞台に鬼の血を引く少女とどこか捉えどころのない飄々とした美女が妖退治を行う物語。
ボーイミーツガールならぬガールミーツガールものであり、そんな二人がバディになる物語でもある。
うん、こう言うの好きです。
それぞれがそれぞれの重い事情と言うか耐えられない想いを抱えているのだけど、次第に相手に自分の弱みを見せていくところがいいね。
ハイライトはやっぱり全てを撫子に捧げて死ぬと告げるアマナに撫子が死んでもあなたを逃さないと告げるところ。
いやもうこれは愛の告白ではなかろうか。うん、好き。
物語の内容にあった古風な語り口も作品の雰囲気を盛り上げている。
これが作者