中島賢二の作品一覧

「中島賢二」の「真昼の暗黒」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 真昼の暗黒
    3.3
    1巻1,221円 (税込)
    独房No.404に収監された元人民委員ルバショフ.覚えのない罪への三回の審問と獄中の回想,壁越しの囚人同士の交信に浮かぶ古参党員の運命.No.1とは誰か.なぜ自白は行われたか.スターリン時代の粛清の論理と戦慄のモスクワ裁判を描いて世界を震撼させたベストセラー.心理小説の傑作(1940年刊).【解説=岡田久雄】

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  • 真昼の暗黒

    Posted by ブクログ

    ニコライ・ブハーリンが肅清されるに至る第3回モスクワ裁判をモデルに書かれた小説。発表当時センセイションを巻き起こしベストセラーになったそうだが、さもありなん。単なるソヴィエト社会主義体制の暴露小説としてのみならず、イデオロギー論としても、思想小説としても、恐怖小説としても、エンターテインメントとしても読み応えのある作品。主人公ルバショフの最期はブハーリンよりも思弁的だ。

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    2011年12月31日
  • 真昼の暗黒

    Posted by ブクログ

    スターリン体制時の時代を舞台として、幹部クラスのポジションにいた一人の党員が粛清されるまでを描いた作品。
    当時の社会情勢を知らずとも、尋問のシーンの執拗さには真綿で首を絞められるような陰湿さを感じて楽しめる。
    ジョージ・オーウェルの「1984年」の尋問シーンは本書から大きく影響を受けたらしいが、読んでいて納得した。
    「党は個人の自由意思を否定したが、同時に自らの意思による自己犠牲を強要した。党は二者間の選択をする個人の能力を認めなかったが、絶えず正しい選択をすることを要求した。党は善と悪とを区別する個人の能力を認めなかったが、罪と裏切りについて躍起となって語った」
    ヒトラーもまだ生きている19

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    2016年12月13日
  • 真昼の暗黒

    Posted by ブクログ

    スターリンの大粛清への関心からたどり着いた本。ルバショフ、イワノフら革命初期の知的階級と、グレトキン農奴階級出身のスターリンの申し子達との埋めようのないギャップ。ルバショフは昔の人。「罪」は既定路線なのにすぐ屈せず、全ての罪状に一つ一つ論駮していくのも恐らくそう生きてきたからなのだろう。イワノフ、グレトキン初め、周囲の人との関係性が変化するのも興味深い。ちゃんと読みきれたとはとても思えないので、何度か読み返す本。

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    2014年10月26日

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