作品一覧

  • 原子・原子核・原子力 わたしが講義で伝えたかったこと
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    1巻1,628円 (税込)
    福島の原発事故後,撒き散らされた放射性物質の問題はすべての人が避けて通れないものとなった.不確かな情報があふれるなか,自分で物事を判断するためには,原子核と原子力についてのきちんとした知識は必須だ.駿台予備学校での講演にもとづく歴史読み物風の筆致で,基礎からていねいに解説する物理学の入門書.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 演習詳解 力学 第2版
    -
    1巻1,705円 (税込)
    「力学の原理に差はないのだから、教養課程の学生が専門課程に相当する部分まで進んでいけない理由はない。進めるだけ進め、少なくとも道は開いているほうがよい、行く先で解けるようになる面白い問題に展望があるほうがよい」。本書で提供される問題は、机上で考えられたものだけではなく、実際の自然現象に即して創られたものも多く含まれる。それらは難解な問題もあるが、話題は広く、古典力学の豊かさを余すところなく示している。経験豊富な執筆陣が、一切の妥協を排して世に送った類書のない力学演習書。練り上げられた刺激的な問題と詳細な解説で、力学の高みへといざなう。
  • 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学
    4.5
    1~2巻1,155~1,265円 (税込)
    私たちが自明としている力学的世界観の成立には、古典力学と古典重力論にもとづく天体力学、とりわけ“重力”概念の確立が大きな影響を与えている。本書は、“重力”理論完成までの思想的格闘の足跡を原典に則して丹念に辿りつつ、誤りや迷いといった紆余曲折までも含めて詳らかにする。先人の思考の核心に「同時代的」に肉薄する壮大でドラマチックな力学史。上巻は、ケプラーにはじまり、ガリレイ、デカルトをへてニュートンにいたる力学方程式確立の歴史、オイラーの重力理論までを収録。
  • リニア中央新幹線をめぐって――原発事故とコロナ・パンデミックから見直す
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    コロナ・パンデミックを機に見直すべきものの象徴として著者が取り上げるのは、リニア中央新幹線計画である。本書は、安倍政権下で事実上国策化した超伝導リニア計画がはらむ問題を、できるかぎり明確に指摘するという、小さな、具体的な狙いをもつ。それは同時に、なぜこの国では合理性のない超巨大プロジェクトが次々に暴走してしまうのかを浮彫にしている。リニア計画は深刻なエネルギー問題を抱えている。そして進行中の大規模環境破壊でもある。にもかかわらず、虚妄に満ちた「6000万人メガロポリス」構想、原発稼働の利害との結合、大深度法の横暴など、計画は目的と手段の両面で横車を押すようにして推進されてきた。中枢レベルの政治権力の私物化や、ナショナリズムと科学技術の結びつきがそれを可能にしてきたことも、本書は明らかにする。最終節は、この暴挙の根を掘り下げる。日本の戦後の産業経済は、旧体制から引き継いだ諸条件を足場に経済成長を成し遂げた。そこで強化された既得権益と前世紀的な成長への醒めない夢が、時代錯誤の巨大プロジェクトの温床となっている。3.11以後/コロナ禍以後の、持続可能性を追求すべき世界で、なお私たちはそれらを延命させるのか? 決然と、それを問う書である。
  • 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻
    3.7
    1巻1,034円 (税込)
    黒船がもたらしたエネルギー革命で始まる日本の近代化は、以後、国主導の科学技術振興・信仰による「殖産興業・富国強兵」「高度国防国家建設」「経済成長・国際競争」と、国民一丸となった総力戦体制として150年間続いた。明治100年の全共闘運動、「科学の体制化」による大国化の破綻としての福島の事故を経たいま、日本近代化の再考を迫る。

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  • 熱学思想の史的展開1 ──熱とエントロピー
    4.1
    1~3巻1,320円 (税込)
    ニュートン力学のあとを受けた18~19世紀は、熱をめぐる世紀となった。なぜ熱だったのか? 本書は、科学者・技術者の実験や論理を丹念に原典から読みとり、思考の核心をえぐり、現代からは見えにくくなった当時の共通認識にまで肉薄する壮大な熱学思想史。迫力ある科学ドキュメントでもある。後世が断ずる「愚かな誤り」が実はいかに精緻であったかがじっくりと語られる。新版ともいえる全面改稿の全3巻。第1巻は、熱の正体をさぐった熱力学前史。化学者ラヴォアジェが熱素説の下で化学の体系化をなしとげ、より解析的に熱を取り扱う道が拓かれるまで。
  • 福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと
    4.1
    1巻880円 (税込)
    〈税金をもちいた多額の交付金によって地方議会を切り崩し、地方自治体を財政的に原発に反対できない状態に追いやり、優遇されている電力会社は、他の企業では考えられないような潤沢な宣伝費用を投入することで大マスコミを抱き込み、頻繁に生じている小規模な事故や不具合の発覚を隠蔽して安全宣言を繰りかえし、寄付講座という形でのボス教授の支配の続く大学研究室をまるごと買収し、こうして、地元やマスコミや学界から批判者を排除し翼賛体制を作りあげていったやり方は、原発ファシズムともいうべき様相を呈している〉

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  • 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学

    Posted by ブクログ

    文章が読みやすくて引き込まれる!おもろい!
    (あと作者の方にお会いしたことあるけど凄くかっこいいの!落ち着いてらっしゃるのに磊落で、刀みたいに目が鋭くて素敵)
    古代ギリシアの哲人が非接触力をどんな思考上のフレームで把握していたのか?宗教上の要請が如何に近代の科学者の理論を構築させたか?興味深いテーマでした!
    あと出てくる図表や挿絵ののセンスが超好きです。

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    2023年06月01日
  • リニア中央新幹線をめぐって――原発事故とコロナ・パンデミックから見直す

    Posted by ブクログ

    リニアは、資本主義の縮図。

    リニアは、漠然とした成長神話の象徴であり、それ以外に意味を持たない。

    資本主義とは、全体のパイの成長に依っており、拡大への欲望は無限。
    しかし、成長のためには、地球という資本がエネルギーとして必要。その地球資本が尽きようとしている。

    だからこその脱成長であり、脱リニア。

    明快だ。

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    2021年11月03日
  • 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻

    Posted by ブクログ

    著者の名前は団塊世代には様々な事象を想起させる.p236に次のような総括がある.「明治から大正にかけての経済成長、すなわち富国化・近代化は、主要に農村の犠牲のうえに行われ、昭和前期の大国化は植民地と侵略地域の民衆の犠牲のうえに進められたのだが、戦後の高度成長もまた、漁民や農民や地方都市の市民の犠牲のうえに遂行されたのである.生産第一・成長第一とする明治150年の日本の歩みは、つねに弱者の生活と生命の軽視をともなって進めてきたと言わざるをえない.」第6章以降は小生の記憶と合致する部分もあり、さらに筆者の筆も佳境に入った感じで的確な視点で問題を暴き出しているのが、非常に面白かった.戦時中に優遇され

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    2019年07月11日
  • 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今年2018年は明治維新から150年で、この150年は日本の近代化の歴史でもある。明治の文明開化に始まり、太平洋戦争を挟んで高度経済成長へと科学技術の進歩に支えられ、日本はひたすら邁進してきた。
    明治初期の日本は兵部省、工部省、文部省が中心となり科学技術を振興してきたが、第一次大戦を通じて総力戦体制に科学技術が重要であると分かると、科学者が率先して国力増強へと協力していく。1917年に理化学研究所が創設されるのは象徴的だ。科学者が自らの立身出世に躍起になっている姿が見える。
    太平洋戦争が終結すると、一転して「科学戦の敗北」「科学の立ち遅れ」がさかんに言われ、今度は「原子力の平和利用」が唱えられ

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    2018年11月11日
  • 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻

    Posted by ブクログ

    日本の科学技術と日本的経営が行き詰まって行く過程をよく説明していると思う.では,どうすべきかについての著者の説明は,夢があるが,実現することは容易では無い.I habe a dream.それは叶うだろうか.

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    2018年08月20日

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