作品一覧

  • 僕らは『読み』を間違える
    4.8
    学生という生き物は、日々「わからないこと」の答えを探している。 明日のテストの解答、クラス内の評判、好きなあの子が好きな人。 かく言う僕・竹久優真も、とある問いに直面していた。 消しゴムに書かれていた『あなたのことが好きです』について。 それは憧れの文学少女・若宮雅との両想いを確信した証拠であり、しかしその恋は玉砕に終わった。 つまり他の誰かが? 高校に入学した春、その“勘違い”は動き出す。 「ちょうどいいところにいた。ちょっと困っていたとこなんだよ」 太陽少女・宗像瀬奈が拾い集めてくる学園の小さな謎たち―― それらは、いくつもの恋路が絡みあう事件《ミステリー》だったんだ。
  • 僕らは『読み』を間違える

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    ネタバレ

    「事実は小説より奇なり」という言葉から始まったので、一行目からインパクトがあっていいなと思いました。昔の文学作品を基に日常の謎を追い求めていく今作は、謎を解く楽しさと、古典を知る楽しさがあると思います。
    また、物語の構成が卓越していると思いました。最初は昔に起きた事件に対して皆で意見を出し合っていく話が展開されていて、恋が主題ではないように描かれているのが良いなと思いました。そうすることで自然と主人公である優真と同じ視点に読者が立つように設計されていますね。なので、優真の周囲にいる栞や大我、更紗……そしてなにより瀬奈の行動や思惑が見え辛くなっていると思います。
    『はつ恋』『D坂の殺人事件』『テ

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    2024年05月09日
  • 僕らは『読み』を間違える2

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    期待通りの面白さ。
    わかりやすい派手な面白さは無いけど、噛みしめると面白さが染み出してくる感じで、とても良いです。
    各登場人物それぞれ思惑に基づいた行動と、思わぬ方向への展開。そして、優真の作った脚本が、物語の中に色々な形で重なるのが、ただただ凄かったです。
    どんどん成長してゆく更紗も可愛らしくて良き。
    特に、ポイントポイントで登場するだけなのに、あらゆる所を牛耳っているフィクサー的存在の栞先輩は凄い。
    彼女だけは唯一、『読み』を間違えて"いない"人物に見えます。
    最後の部分の展開は、次巻への色々な伏線をはらんでいるように見え、次巻も引き続き楽しみです。

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    2023年02月11日
  • 僕らは『読み』を間違える

    Posted by ブクログ

    日常の真実は、誰も知らない。
    うーん、これはかなり良かった。噛めば噛むほど味が出てくる青春物語。
    手紙の差出人や消しゴムの持ち主などの、嫉妬から来る嘘やちょっとした勘違いを元に展開する日常ミステリー風作品で、本作独特の渋い面白さを感じる作品。
    恋愛系青春作品、文学作品のオマージュ、日常ミステリーという3つの要素が絡み合った作品だが、本作は物語の1つの芯に3つの要素を絡めている為か、どっちつかずにならず、各要素が見事にマッチしていると感じた。
    登場人物が皆、身に覚えのある捻くれて方をしていている所も中々良かったです。

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    2022年12月04日

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