兼本浩祐の作品一覧
「兼本浩祐」の「普通という異常 健常発達という病」「なぜ私は一続きの私であるのか ベルクソン・ドゥルーズ・精神病理」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「兼本浩祐」の「普通という異常 健常発達という病」「なぜ私は一続きの私であるのか ベルクソン・ドゥルーズ・精神病理」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
とても面白かった。
健常発達を一つの特性として捉え直すことで、普通に生きることの困難さ、生きづらさについて考えていくような流れと感じました。
大きな物語で自己をバラバラにならないようにしていた昭和と比較し、令和はいいね!と言った他者評価により自己をバラバラにならないようにしていくという流れと理解しました。
他者を取り込み自己を形成していく過程を超え、あまりに多くの他者像に触れてしまう現代においては、自己をどのようにも形成できてしまう(ように錯覚してしまう)自己形成における自由の刑に処せられているように思えます。また、少し前ならドラマ、今ならSNSで提供される普通は、とてもハードルが高いと個人的
Posted by ブクログ
私が一続きの私である、というのは決して自明のものではない。「意識」というものを通じて、われわれはどのようにして、この一続きの私を獲得しているのかという問いを、精神病理や哲学の領域から問い直すことがこの本の目的と言えるだろう。著者はその考察の中で、哲学者のベルグソンやドゥルーズ、フッサール、ハイデガーまで援用するが、一方、アントニオ・ダマシオやジェラルド・エーデルマンといった脳神経科学者が得た知見も重視する。
本書の最初に置かれた色見本タグを自由に分類する課題について、統合失調症の患者が普通の健常者とはまったく別の分類をしてみせるという説明は、まずわれわれの常識というものが何らかの当たり前では