ベンクリードの作品一覧

「ベンクリード」の「血の葬送曲」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 血の葬送曲
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    スターリン体制下のレニングラード。人民警察の警部補ロッセルは、捜査を進めるうちに、連続殺人犯の正体を突き止められるのは自分しかいないと気づく。元ヴァイオリニストの自分しか。
  • 血の葬送曲

    Posted by ブクログ

    欧米作家が「鉄のカーテンの向こう側」を描いたミステリ(杉江松恋解説)であり、当方としてはM・C・クルーズ以来である。(『チャイルド44』は未読。)欧米のハードボイルド小説がいかに困難な状況を克服したかというストーリーを語ろうとも、共産主義独裁政権の恐怖政治下においては甘い話にしか感じなくなるほど、主人公の刑事と仲間たちの捜査活動は極度に制限され、心体両面でも苛酷な立場に追い込まれていく。かほどに悲惨な世界でも音楽は美しく奏でられているのだが、それすらやがて凄惨な地獄絵図に彩られていくのだった。

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    2021年08月06日
  • 血の葬送曲

    Posted by ブクログ

     「1951年、レニングラード」「線路に並べられた5つの死体」という帯の言葉が眼を引く。大戦後、スターリン支配下の共産国家の恐怖政治下の警察小説ということで、かなりの変わり玉だと思いつつ読んだのだが、期待通りの突然変異的な作品。どこにもないこの個性的作品に出会えたことはまさに収穫だった。

     物語に未だ尾を引くナチスドイツとのレニングラード攻防戦について、作品では少なからず触れているが、兵糧攻めに合ったレニングラードは、長期に渡る攻防の下、圧倒的な飢餓に襲われ、その後遺症は物理的にも精神的にも戦後復興に向かおうとするこの都市には、まだまだ存分に吹き荒れていた。

     スターリン指揮下の秘密警察に

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    2021年07月08日
  • 血の葬送曲

    Posted by ブクログ

    小説から歴史に興味を持つことはよくあるし、それが無いとこういう作品をよむのはしんどいかもしれない

    ストーリーやサスペンスの内容は面白いが、和訳の情景描写が入って来づらかった事だけが星を一つ減らした要因です



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    2021年06月06日
  • 血の葬送曲

    Posted by ブクログ

    1951年、スターリンの恐怖政治のレニングラードが舞台。秘密警察によって警官も逮捕されるようななかで殺人事件の捜査。粛清に怯えつつ事件を追うロッセル。何かを話すことすら憚れるような空気で捜査も進展しない。暴力と権力によって支配されている国の怖さが物語にずっと流れている。ロッセルの過去と事件とのつながりやロッセル自身の心の内の葛藤と国と個人の闘いのような先の見えないものがある。結末まで読み応えがある。続編もこの先あるみたいなのでぜひとも読みたい。

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    2021年05月26日
  • 血の葬送曲

    Posted by ブクログ

    「線路に5人の死体」のインパクトが大きくて手に取った作品。
    歴史や音楽の教養があれば、100%楽しめたのかもと思う。知らない言葉や人物がたくさんでそのあたりは流して読んでしまったけれど、そこもこの作品の味なんだろうなぁ。

    元バイオリニストの警察官って…わくわくするw
    終盤は疾走感があるから映像化したら映えそう!(最初の現場が残酷だから難しそうだけど)

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    2024年02月03日

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