作品一覧

  • ステパンチコヴォ村とその住人たち
    4.5
    1巻1,419円 (税込)
    都会で暮らす私は、育ての親であるおじの召使いから、故郷での異常事態について知らされる。祖母に取り入った居候が口八丁を弄して家庭の権力をほしいままにしているというのだ。彼と対決すべくかの地に向かうが、癖のある客人や親戚たちの思惑にも翻弄され、予想外の展開に……。
  • 現代の英雄
    3.3
    1巻1,111円 (税込)
    「私」はカフカス旅行の道中に知り合った壮年の二等大尉マクシム・マクシームイチから、彼のかつての若い部下ペチョーリンの話を聞く。身勝手だがどこか憎めないペチョーリンの人柄に興味を覚えた私は、彼の手記を手に入れるが……。決闘で夭折した、ロシアのカリスマ的作家の代表作。
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    ドストエフスキーで読んだ事のない喜劇。
    エンタメとしても面白かった。

    一座の大御所たる将軍夫人、その威光を前にして人みなが怖れ畏む将軍夫人は、ひからびた意地悪婆さんで、喪服に身を包んでいた。とはいえ、鬼婆ぶりが増したのは、寄る年波に勝てず、もともと貧弱だったおつむが余すところなく枯渇したからにほかならなかった。

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    2022年12月06日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    村の領主の屋敷に男が、巧みな弁舌とアップダウンの激しい気性で周りを翻弄し支配してゆく。
    ドストエフスキー作品お馴染みの息をもつかせぬ長広舌がこれでもかと味わえる。
    読みやすく、面白い。

    0
    2022年10月06日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    ユーモア小説ではあるけど、そこまで笑えるというほどではなく、普通にこの状況やばいし怖くないか?と思う場面も多かった。
    ただ、他のドストエフスキー作品に比べると、思想や宗教についてのことがほぼ書かれてないし、難しさもないので読みやすい。

    自尊心を拗らせに拗らせたフォマーが本当に読んでてイライラした。
    なんでも被害者面して「侮辱された!」とか言うのはすごく卑怯な攻撃の仕方だし、それに対して周りの人たちもそうだそうだ!ってなったり、謝ったりしてるのがこれまた余計にイライラさせる。
    家のなかにあんな人がいたら心が休まらないだろうに、なんであそこまでフォマーにみんな執心してるのかわからなかった…。

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    2023年01月09日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フォマーのこじらせた自尊心が平和な一家を恐怖に陥れる筋書きは、かつてのドスト自分達と重ね合わせて苦い思いを含めつつ、それを風刺させる事で過去の精算をしたのだろうか。

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    2022年12月24日
  • 現代の英雄

    Posted by ブクログ

    『君主論』などのロシア版のようなリーダー論なのかと思って手に取ったが、小説であったので、少し面喰いながら読み始めた。読み始めながらも、「英雄」らしき人物の登場はなく、かといってそれほど「悪人」が登場するでもなく、よくわからずに本文を読み終えた。詳細な解説や年表などで、本書の位置づけや評価がなんとなくわかった。結構有名なものだったようで、浅学を恥じた。現在、本文庫版で順次刊行中の『戦争と平和』を読書中で、それとも共通するのだが、当時のロシアの貴族や軍人の思考や行動、風俗などは非常に特異なものがありつつ、現代にも通じる人間の性がうかがい知れる点は、興味深い。

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    2020年12月20日

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