作品一覧

  • アリス、アリスと呼べば
    -
    1巻2,310円 (税込)
    〈 人が人への信頼を失ったら、その先には何が残るっていうの? 〉 ◉洗練された文体と神秘的なスタイルで注目される韓国文学の新鋭による短編集。 ◉夢と現実が交差する迷路のような物語は、私たちの目を世界の本質へと向ける。 ◉共生の感覚を回復させる魅惑的な8つの物語。 --------- 「わからないかな?これが普通なんだという確信、もしくはこれが普通であるべきだと信じて疑わないこと、それこそが本当の「悪」なんだよ」 マイノリティへの憎悪やネットヘイトに満ちた世界を生きる今。 「人が人を助けねば」という現代社会に求められる声に耳をすました小説集。 洗練された文体で描く幻想的な物語をとおして、良かれと思った〝優しさ〟が往々にして他者を傷つける〝独善〟になってしまうような、現実世界の複雑さを見つめていく。 --------- 【目次】 ・あなたのいた風景の神と眠らぬ巨人 ・アリス、アリスと呼べば ・海辺の迷路 ・夜の潜泳 ・チャンモ ・人が人を助けねば ・夜は輝く一つの石 ・メゾと近似 ・あとがき ・訳者あとがき
  • この世界からは出ていくけれど
    3.8
    1巻2,640円 (税込)
    人より何十倍も遅い時間の中で生きる姉への苛立ちを抑えられない妹の葛藤を描く「キャビン方程式」、幻肢に悩まされ三本目の腕の移植を望む恋人を理解したい男の旅路を追う「ローラ」――社会の多数派とそうなれない者とが、理解と共存を試みる人生の選択7篇
  • わたしたちが光の速さで進めないなら
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    廃止予定の宇宙停留所には家族の住む星へ帰るため長年出航を待ち続ける老婆がいた……冷凍睡眠による別れを描き韓国科学文学賞佳作を受賞した表題作、同賞中短編大賞受賞の「館内紛失」など、疎外されるマイノリティに寄り添った女性視点の心温まるSF7篇!
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    テクノロジー一辺倒ではなく、宇宙や未知なる惑星たちが日常になっても、今と同じようなことで哀しんだり、懐かしんだりしてる人間たちを描いているのが良かった。でも、それぞれの悩みや迷いは、SFの世界じゃないと起こり得ない物事たちで、そのバランスがとても好きだった。

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    2024年05月12日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    早川書房の編集者が邦訳タイトルをつけたと序文で書かれてたけど、「この世界からは出ていくけれど」というタイトルに惹かれて何となく手に取った。

    読み終えたいま、七篇を射抜いた素晴らしいタイトルだとあらためて思う。

    どれも好きだったけど、『ブレスシャドー』が特に好きだった。
    あとがきも短いけどとても好き。

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    2024年03月29日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    遠く離れた星に移住した家族を想うコールドスリープの研究者を描いた表題作ほか7編。若手韓国SF作家による短編集。

    韓国SFって若い女性の作家さんが多いのでしょうか。以前読んだ「千個の青」も若い女性だった気がします。「千個の青」のような雰囲気を想像して読み始めたのですが、意外にかっちりした固めのSFでした。内容は遠くの星を舞台に組み込んだものから近未来テクノロジーの話まで。どれもそこはかとない哀しさが漂っていて、中にはマイノリティや社会から居場所を奪われる人たち、つまり現代社会の問題も描き込まれていて、読んでいて胸が痛くなりました。特に、ストレージに人格をコピーする「館内紛失」や共生説と幼児期健

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    2024年03月19日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    韓国の若手(93年生まれ)女性作家によるSF短編集。テッド・チャンやケン・リュウに通じる作風。7編を収録。

    「巡礼者たちはなぜ帰らない」「スペクトラム」「共生仮説」「わたしたちが光の速さで進めないなら」「感情の物性」「館内紛失」「わたしのスペースヒーローについて」を収録。

    登録数・レビュー数が多い本作。すでに的確な意見がたくさん書かれてあるので、自分が書くことは何もなさそう。一口にSFといっても多様な内容があるけれど、この一冊で大半がカバーされてしまうほど守備範囲が広い。古典的なSFから現代のリアルな課題になりつつある技術革新を新しい感覚で捉え直し、人肌が恋しくなるような叙情を残して物語に

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    2023年12月17日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    どこか今と地続きのような世界を描くSF短編集。とても面白かった。地球外生命体との接触、共存。進化した人類に残るヒエラルキーの書き方。ふと宇宙に思いを馳せる小説。良かった。

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    2023年11月07日

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