作品一覧

  • ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム 上
    3.5
    1~2巻1,540円 (税込)
    世界市場ブリュージュの賑わい,モンゴル帝国のもと活況を呈する「シルクロード」,海上交易で活躍するエジプト・カーリミー商人,「世界最大の都市」杭州の繁栄…….近代世界成立以前の一三世紀,ヨーロッパから中国に至るユーラシアの陸海は,すでに一つの世界システムを作りあげていた.広い視野と豊かな筆致で描かれるグローバル・ヒストリー.

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  • イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    マムルーク朝のバイバルスとともに、イスラーム史上の英雄と称されるアイユーブ朝のサラディン。アラブと十字軍の50年以上にわたる覇権争いに終止符を打ち、十字軍から聖地エルサレムを奪回した「イスラーム世界の英雄」として知られる彼は、同時代のアラビア語史料や伝説に「アラブ騎士道の達人」「慈悲深い高潔な人物」と謳われ、ヨーロッパでも智者、果敢な騎士、寛大な性格の人物と評されました。アラブ側は異教徒と勇敢に戦った英雄として、ヨーロッパ側はアラブ騎士道の体現者として、サラディンを描きつづけています。そのような伝説に彩られた人物の実像とはどのようなものだったのでしょうか。本書は、サラディンが、どのような政治・経済・社会状況にあって、どのように考え、どのように行動したかを明らかにします。さらに、伝説と事実を峻別したうえで、架空の伝説も人々の願望の表れとしてとりあげ、「人間としてのサラディン像」をあざやかに描き出す、「英雄」の実像に迫った本格的伝記です。 〔原本/1996年、講談社選書メチエ〕 【本書の内容】 プロローグ――サラディンの生きた時代 第一章 修行時代  1 誕生  2 カリフ権力の衰退と十字軍の侵攻  3 少年サラディン  4 ヌール・アッディーンとの出会い  5 エジプト遠征 第二章 エジプトの若きスルタン  1 アイユーブ朝の創設  2 バイナル・カスラインの戦い  3 サラディンの補佐役たち  4 イエメン征服の謎  5 シリアへの進出  6 新体制の確立 第三章 カイロからエルサレムへ  1 エジプト経済の繁栄  2 聖戦(ジハード)へ向けて  3 エルサレム奪回  4 アッカーをめぐる攻防  5 サラディンの死 エピローグ――サラディン以後
  • イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男

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     ヨーロッパでも英雄として扱われるサラディンの真の姿に迫ることを目的とした本。伝説や後世の記述抜きで考察している。
     サラディンの行動は実際のところ寛容と言えるのか、サラディン独自の性格によるものなのかということに迫っていて興味深かった。

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    2023年03月27日
  • イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男

    Posted by ブクログ

    少年ジャンプの主人公!?のようなサラディンの生涯をエピーソードを交えつつ、当時の社会情勢、文化など多角的な視点で解説した本。
    十字軍はキリスト教徒vsイスラム教徒の対立だけでなく、十字軍とムスリムが手を組んで対抗勢力のムスリムと戦ったこと、サラディンがヴェネツィアなどのイタリア諸都市と協約を結んで鉄や木材を調達していたなど、当時一筋縄ではいかない社会状況が戦争に密接に絡んでいることが分かる。

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    2023年03月20日
  • ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム 下

    Posted by ブクログ

     続いて下巻。
     まずは、エジプト、マムルーク朝下のカイロ。イスラムと商取引について、コンメンダ、貨幣と信用取引、カーリミー商人等々解説があるのだが、正直この辺りについて十分理解出来なかった。

     続いてアジアの海上交易について。アラビア海、インド洋、南シナ海の3つの回路。
     この辺り、ポルトガル来航以前のインドとアラブの交易の具体相は良く知らなかったし、まして東南アジア海峡における中国、インドとのつながりの細目などはほとんど知らなかったので、勉強になった。

     最後の第11章は、「13世紀世界システムの再構成」という題で、なぜ世界システムは崩壊したのかを問う。

     そもそも13世紀世界システ

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    2022年07月26日
  • ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム 上

    Posted by ブクログ

    13世紀の「世界経済」、ヨーロッパがウォーラーステインのいう「近代世界システム」を構築しようとしていた16世紀前に世界システムがあったと、著者は言う。そしてそこには8つのサブシステムがあり、それぞれ西ヨーロッパ、中東及び東方アジアの3つの回路に組分けできるとする。

     以下、それぞれの地域ごとに、交易の産物や参加者の商人の範囲、信用取引等の仕組み、その繁栄と衰退の様子などの具体相が叙述されていく。
     第1部は、ヨーロッパ。
     トロワとプロヴァン等のシャンパーニュの大市、フランドルの織物生産に関する工業/商業町、ヘントとブリュージュ、そして北西ヨーロッパを中東の商品生産地に結び付けたイタリア海

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    2022年04月18日
  • イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男

    Posted by ブクログ

     イスラームの「英雄」と呼ばれるサラディン。エルサレムを奪回し、十字軍と戦った人物という程度の知識しか持っていなかったので、もう少し詳しくその生涯や治績等を知りたかったことから、読んでみたもの。
     サラディンは1100年代の人であるが、アラビア語の伝記史料が何点もあり、後半生についてはかなり詳しく記録があるということに先ずは驚いた。そうした史料を元に著者はサラディンの行動を跡付けていく。
     メインは、サラディンが指導者、支配者へと駆け上がっていく過程や統治者として行ったこと、また、軍事面での動きが描かれるのだが、それらとともに、生地タクリート、子ども時代を過ごしたバールベック、少年時代から30

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    2023年09月26日

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