作品一覧

  • マルチの子
    3.3
    1巻1,045円 (税込)
    朝日新聞、日本経済新聞、週刊文春など多数のメディアで紹介され、 第四回細谷正允賞を受賞した話題の書、待望の文庫化! 有識者が大推薦! 「大切な人をマルチ商法から守るために、ぜひ手に取ってほしい一冊」 今泉将史(消費者問題に詳しい弁護士) 「なぜマルチにはまり、堕ちていくのか。その秘密がわかった」 島田裕巳(宗教学者) 著者の壮絶な実体験をもとにした「超リアル」サスペンス! バイト先の掲示板で見つけた奇妙な貼り紙。 「磁力と健康セミナー・無料開催」 それは地獄への扉だった――。 認めてほしい。ただその一心で始めただけなのに、どうしてこんなことになってしまったのか。 マルチ商法にはまった女性の“乱高下人生”をリアルに描いたノンストップサスペンス!
  • 無年金者ちとせの告白
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    高齢期のパート職員が働く坂田パーキングエリア。年金も医療保険もない梨元ちとせも、引きこもりの息子と暮らす古田中栄も、老体に鞭打って働き続けるしかない。駐車場には、猫と暮らす老人、子連れのシングルマザー、母を介護する男などが行き場を失い彷徨っていた。ある日、死亡した元夫の保険金が入るかもしれないとちとせに連絡が入り期待をするが……。車上生活者たちの絶望と、晩年を切々と生きる老女たちのシスターフッド。
  • 愚か者の身分
    3.3
    1巻792円 (税込)
    第二回大藪春彦新人賞受賞作! 今野敏氏「秀逸なラスト」 馳星周氏「突き抜けた何か」 選考会にて両選考委員激賛! 戸籍ビジネスの闇に蠢く半グレを描いた新時代のクライム群像劇! ================ 身寄りなし。身分証なし。金なし。そんな優良人物をSNSを駆使して探し出すのがマモルの仕事だ。狙うは戸籍。女性を装い言葉巧みに相手の個人情報を引き出して、売買が成立すれば報酬をもらえる。ある日、マモルは上司から不可解な指示を受けた。タクヤと距離を置け。自分にこの仕事を紹介してくれた先輩に、 なにが起きたのか。翌日、タクヤの部屋の掃除を命じられたマモルが見たのは、おびただしい数の血痕だった。もう、タクヤはこの世にいない。悲しみにくれるマモルに一通のメールが届いた。それは、タクヤからのメッセージだったーー。 【作者より】 受賞作の短篇に、その先の物語と背景を描いた書下しの長篇です。舞台は東京。闇ビジネスを背景に、登場人物それぞれの浅はかな「愚かさ」を書いてみました。ある者は運命的に。ある者はちょっとした弾みで、意識のないまま犯罪に手を染めていきます。そんな「愚か者たち」のお話です。西尾潤
  • 愚か者の身分(第2回大藪春彦新人賞受賞作)
    3.0
    1巻202円 (税込)
    超大型新人、赤松利市氏を輩出した大藪春彦新人賞、第2回受賞作! ●今野敏 選評(抜粋) ラストシーンの凍った魚を持ち出すイメージは秀逸だ。 ●馳星周 選評(抜粋) 小説としてのトータルな完成度では他の応募作には到底及ばない。しかし、突き抜けたなにかはある。 ●徳間書店文芸編集部編集長 選評(抜粋) ラストシーンは「魚」の効果により、異様な輝きを得ていました。 ●あらすじ  依頼者の望む「身分」を、ネットの海から探し出すのがマモルの仕事だ。SNSを駆使して候補者を絞り込み、上部組織に紹介する。そうしてちまちま稼いできた。  ある日、上部組織の佐藤さんに奇妙なことを告げられる。今後タクヤとは関わるな。食い詰めて難儀していた自分にこの仕事を紹介してくれたのが、タクヤだった。兄と慕ってきたタクヤの身に、一体何が……?  身分ビジネスに手を染めた「愚か者」たちの姿をリアルに描き切る、クライムサスペンス! ※受賞作のほか、選評および受賞の言葉を収録

    試し読み

    フォロー
  • 無年金者ちとせの告白

    Posted by ブクログ

    これは、なんとも驚いたという…。
    なんて言ったらいいのか、すべてが予想外のことで。
    まぁ、何を予想して読んでたか、と言うのもおかしな話しなんだけど。
    とにかくゆる〜い老後の話ではなく、かと言って慎ましく生活を切り詰めて、という堅実に生きる話でもなかったわけで…。


    梨元ちとせ73歳は、同僚の古田中栄75歳と同じ職場の坂田パーキングエリアに膝の痛みを抱えながら通っている。

    年金も医療保険もないひとり暮らしで老骨に鞭打って働き続けなければならない毎日である。

    この職場の駐車場の車の中で遺体が見つかったあと次々と起こる出来事。

    そのうち死亡した元夫の保険金が入るかもしれないと連絡が来てから思

    0
    2022年09月13日
  • 無年金者ちとせの告白

    Posted by ブクログ

    何とも切ない物語。
    年老いた女性、引きこもりの中年、認知症の親と障害者の姉を車上で介護、
    不幸せながら前向きに生きていく、力強い主人公の明るさが良かった。
    大藪春彦新人賞受賞作家の3作目、また、こんな路線の作品を書いてくれることを楽しみにしています。

    0
    2022年07月30日
  • マルチの子

    Posted by ブクログ

    マルチにハマり堕ち続ける主人公。傍目にはうまくいってる風に見えつつ、いつのまにか借金が膨らんでいる。妙に生々しいのは著者もマルチにハマった過去があるらしい。なるほど。投資と借金を履き違えてはいけない。

    0
    2023年12月31日
  • マルチの子

    Posted by ブクログ

    こてこての大阪弁で、テンポよく一気に読めました。
    帯に書いてあるように、なるほど人が何故マルチのはまるのかわかったような気がします。
    何度も、もうそこら辺でやめとき!って思いながら読みました。

    面白かったです。

    0
    2023年09月27日
  • 無年金者ちとせの告白

    Posted by ブクログ

    現実に起こりそうな恐怖を感じる作品だった。

    物語の舞台は山梨に位置する坂田パーキングエリア。
    清掃部で働く73歳の梨元ちとせと75歳の古田中栄、二人の老女を中心に物語は展開する。

    このパーキングエリアには訳ありな人達が集まって来る。
    貧困による車上生活者やネグレクトの母親、介護に明け暮れる男性。

    中でも金の匂いを嗅ぎ付け近づいて来る寄生虫の様な男が一番質が悪い。

    ちとせが犯した罪。それを無かった事にする為に老女二人が企んだ完全犯罪。

    終盤は目が離せない展開だ。
    社会の闇の中で逞しく生きる老女の姿が眼前に浮かんで来る一冊。

    0
    2023年02月18日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!