アンナ・スメイルの作品一覧

「アンナ・スメイル」の「鐘は歌う」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 鐘は歌う
    3.7
    ロンドン塔からレイヴンが消え、橋という橋は落ち、ロンドンは瓦礫の街と化した。文字による記録は失われ、新たな支配者〈オーダー〉は鐘の音で人々を支配している。両親を亡くした少年サイモンは、母が遺したひとつの名前とひとつのメロディを胸に、住み慣れた農場を離れ、混沌のロンドンに向かった。そこで彼は、河の底から呼びかける不思議な銀色の音を聞き、奇妙な白い眼を持つ少年リューシャンに出会う……。世界幻想文学大賞受賞、ブッカー賞候補にも挙がった幻想文学の名作登場!
  • 鐘は歌う

    Posted by ブクログ

    世界観が独特。3/1くらい読んでやっと、この世界線がわかってくる感じ。

    紙の本で読んだので、いやでも残りページ数と展開を照らし合わせてしまいます。ラストは畳み掛けるようなスピード感で。

    これ、音楽家の人とか絶対音感の人が読んだらめちゃくちゃ面白いんじゃなかろうか、というぐらい専門用語(?)が出てきます。
    音の表情とか、和音の表情を細かく書いてくれていますが、音楽には疎いもんで、どんな音なのかさっぱりわからないのが残念でなりません。

    リューシャンみたいだったら、この物語も耳で読める(?)かも???

    0
    2021年02月23日
  • 鐘は歌う

    Posted by ブクログ

    記憶を無くした世界に響く鐘の音。
    それは世界の秘密を閉ざす魔の旋律...

    装丁に惹かれコレクションとして購入。
    これが幻想文学。
    ファンタジー とでは表しきれない、
    淡い言葉のベールで包み込まれるような
    どこか不思議なジャンル。
    小川洋子さんの 猫を抱いて像と歩く と似た雰囲気。

    終始ふわふわふわ...
    きちんと理解出来ていなくても読み進めてしまうのは、
    道筋の分からない地下トンネルを、
    僅かな音を頼りに突き進んでいくのと似た感覚だろうか。
    読みかけの本だからという使命感ではなく、
    本の中になにか大切な忘れ物があるような...
    上手に言い表せられないが、そんな気持ちにさせられる。

    ストー

    0
    2019年04月20日
  • 鐘は歌う

    Posted by ブクログ

    音楽理論を学んだことがほんの少し役に立つくらい、超難解。
    音や符が頭蓋骨で反響してどうも落ち着かない。
    いつのまにか知らない間に実効支配され記憶すら留めて置けない。
    ディストピアというよりも現実味のある怖さがある。

    0
    2019年04月09日
  • 鐘は歌う

    Posted by ブクログ

    これはすごく評価が分かれそうな大人のファンタジーですね。
    著者さんが元々詩人だけあって、文章がとても詩的です。

    言葉をもたないことが、思考をやめたらどうなるのか、警鐘ともとれる物語。

    この先のサイモンとリューシャンを想うと、労いたくもありほんとうにこれでよかった?と問いたくもなり。

    でもきっと二人はこれからも共に生きていくのだろうな。失った多くのものの記憶を携えてちゃんと生きていってほしいね。

    しかし、この音で地図を描くとか、会話をするとか、すごい発想だなぁ。

    万人に受け入れられることをたぶん求めていないようなそんな潔さを感じます。
    君にこれを理解できるか?と問われているような。

    0
    2019年01月24日
  • 鐘は歌う

    Posted by ブクログ

    これで完結したように思えない。これから先が本番のような気がする。天与の才に恵まれたリューシャンと努力家のソーニャ。ソーニャの哀れさが際立つ。文字を奪われた人達。彼らに恋はできるのだろうか。サイモンとリューシャンはパクトのメンバーと再会できるのだろうか。それにしても、最近の東京創元社はファンタジーに力を入れてるな。オーストラリアやニュージーランド出身の作家の活躍も目立つ。

    0
    2019年07月04日

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