小山内園子の作品一覧
「小山内園子」の「失われた賃金を求めて」「女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「小山内園子」の「失われた賃金を求めて」「女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
韓国の女性の小説家ってすごいなと思うことが続いている。
出生率が日本より低いことから、家父長制とそれによる分断が、日本よりキツいのだろうなと、推測されるのですが、「自由を奪われている人は、自由を謳歌している人より余程、世の仕組みについて明確に知ることができる」と丸山眞男先生もおしゃっる通り、抑圧された韓国の女性作家の小説からは。鋭い人間観察と深い人生観がバシバシ感じられます。
老境に入った女性が子どもを守るという設定は、映画の「グロリア」を思わせる。「グロリア」もメチャクチャいい映画だけど、この小説の主役「爪角」は「グロリア」よりも年齢はるかに上の65歳!なのに若い男に惚れちゃうし、急に気弱
Posted by ブクログ
おどろおどろしい装画に手に取るのを一瞬ためらうほどです。ちょっと元気がない時は読むのを遠慮しちゃうかも。
ですが、カバーを外した本体をぜひ見ていただきたいのです…!
カバーの怖さとは一転、何やら真っ黒ではない優しい雰囲気。
おそらく、桃色の紙にこげ茶色を印刷していると思うのですが、それが良い味を出しているのです。
経年劣化や摩擦で、印刷がはげて中のピンクがうっすら見えてくる。
まるで爪角が老いと共に見出した優しさや情けといった人間らしさをあらわしているよう。
もしくは、冷蔵庫の奥で忘れさられて腐った桃か。
そのどちらでも、読む人によって解釈を自由にできる装丁がすばらしいです。
触れるたび
Posted by ブクログ
高校の時に読もうとしたときには、差別の構造も知らなかったし筆者の主張が強すぎる・偏っていると感じて途中で読むのをやめた。だが今回読んでいると納得する部分が多くて、そこに対する共感は女性差別だけでなく他の差別・抑圧の事例に触れたからなのか。
女性差別だけでなく、様々な場合において適応できる会話法だと感じ、参考になる部分が多かった。
人と話している中で、相手の意図がはっきり見えなくて、それにより知らないうちに自分の心が疲弊している場合がある。そういうことを防ぐための解決にもこの本は役立つ。
自分が弱い立場にいる場合に他の人とどう話すか、という視点で書かれていて、もちろんその面で勉強になる部分も多か
Posted by ブクログ
65歳の殺し屋の話。
淡々とした語り口。達観した主人公。
が、老いを感じる中で、人への、老犬と繋がり、彼らへの共感、情け、愛情に気づき、冷静さを保ちながら、淡々とした風情は保ちながらも、戸惑い、それまでとは違う行動をとっていく。
カッコ良い。老女のハードボイルド、ノワール小説ってのが新しい、フェミニズム小説、という触れ込みですが、確かにそうなんだが、本当にそうなんだが、その意味で非常に価値ある小説ではあるんだが、それにとどまらずにただただかっこよいのだ。
もちろん、フェミニズム要素も満載。特に冒頭。
(これを読んで、そうか、リボルバーリリーも、大事な作品やな、と思った。主従関係強めの恋愛要